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ラスト・フル・メジャー知られざる英雄の真実はベタな感動映画!感想

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見れない映画じゃないし、いい話はいい話だけど、どこか嘘っぽい実話もの。ゴリゴリの戦争映画が見たい人にはおすすめできないです。45点

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ラスト・フル・メジャー知られざる英雄の真実のあらすじ

ベトナム戦争中の1966年4月11日、アメリカ軍の小部隊はベトコンの兵士たちに囲まれ、危機一髪の状況に陥っていた。

そんなときパラレスキュー隊のウィリアム・H・ピッツェンバーガーは仲間の制止を振り切って自らヘリコプターを降り、地上にいる仲間たちを救うことにする。

銃撃戦が激化する中、パラレスキュー隊はすぐにでも引き上げるように要請したが、ウィリアム・H・ピッツェンバーガーはそれを拒否した。そして何十人もの兵士を救った末に自分自身は敵の銃弾に倒れてしまう。

それから32年後、ペンタゴンで勤務するキャリア官僚のスコット・ハフマンは、ウィリアム・H・ピッツェンバーガーに命を救われた退役軍人や彼の家族から、ウィリアム・H・ピッツェンバーガーに名誉勲章を授与して欲しいとの要請を受ける。

最初はとりあえず形式上調査をするつもりだったスコット・ハフマンだが、退役軍人たちの証言を聞くたびに心を動かされ、ウィリアム・H・ピッツェンバーガーに名誉勲章を与えるべきだと思うになっていく。

ラスト・フル・メジャー知られざる英雄の真実のキャスト

  • セバスチャン・スタン
  • クリストファー・プラマー
  • ウィリアム・ハート
  • エド・ハリス
  • サミュエル・L・ジャクソン
  • ジェレミー・アーヴァイン
  • ピーター・フォンダ

ラスト・フル・メジャー知られざる英雄の真実の感想と評価

トッド・ロビンソン監督による、ベトナム戦争で多くの仲間の命を救った、実在する兵士の物語。戦争映画と思いきや、「現在」のシーンが大半を占め、「過去」の戦争シーンはごくわずか、という構成になっていて、いわば戦争を生き延びた人たちが過去を振り返る回想ドラマになっています。

現在と過去を半々ぐらいの割合にして、登場人物に回想させては現在に戻り、また回想させては現在に戻る、というのの繰り返しになっていて、早い話がダメな映画の典型のパターンですね。最近の戦争映画では「ザ・ファイブ・ブラッズ」がこの手法を使っていました。

テーマが戦争での出来事ではなく、戦争で活躍した英雄に勲章をあげることなので、しょうがないといえばしょうがないんですが、戦争のシーンが小出しでぶつ切りだと、実際どんな状況だったのかか伝わりにくくなるし、なにより緊張が途切れるんですよね。

物語は、ペンタゴンで勤務するキャリア官僚の主人公が退役軍人たちに話を聞きに行き、退役軍人たちがどれだけウィリアム・H・ピッツェンバーガーに感謝をしているか、また彼を死なせてしまったことに対してどれだけの罪悪感を抱えているのか、などを中心に語っていきます。

実際、感謝しているだろうし、ずっと心の隅に自分の命の恩人の存在があるのは分かるんだけれど、まるで何十年も毎日退役軍人たちがウィリアム・H・ピッツェンバーガーのことを考えて来たかのような描写になっていて若干嘘っぽかったです。

ある者は夜もろくに眠れず、またある者は自殺をほのめかし、それぞれがベトナム戦争のトラウマを抱えながら生きている、というのは分かるけど、ウィリアム・H・ピッツェンバーガーのために退役軍人がベトナムにわざわざ住んで、銃撃戦があった現場に蝶々が舞う庭園まで立てていたっていうのはファンタジーですよね。実話ベースの映画だと、ああいうところまで信じる奴いるからなぁ。

主人公を演じた、セバスチャン・スタンはマーベル映画のバッキー・バーンズ / ウィンター・ソルジャーのキャラクターのイメージが強いのもあってか、どこか役にはまっていないところがありましたね。主役って柄じゃないんですよね。

脇役たちはウィリアム・ハート、エド・ハリス、サミュエル・L・ジャクソンなど往年の名俳優たちが集結しています。といっても彼らのパフォーマンスも平凡で、豪華キャストを活かしきれていない印象を受けました。

基本、感動狙いで、主人公が退役軍人たちの話を聞きながら彼らの信頼を得ていき、彼らのトラウマを取り除くかのように慰めるシーンが続くのもベタですよね。

退役軍人の人たちだって、「大丈夫、仲間を救えなかった君は悪くないよ。自分を責めないで。君はヒーローだ」などと戦争に行ったこともない若造に言われたくないでしょ。

アメリカ人の話なのに義理人情に溢れすぎているのも気になるところでした。とにかくみんながウィリアム・H・ピッツェンバーガーに名誉勲章を与えたいっていうので考えが一致しているのも不思議な感じがしますね。一人ぐらい「勲章なんてどうでもいい、俺たちを駒のように戦争に送り出した政府なんてファックユーだ!」っていう退役軍人がいてもいいよね。

そして最後は表彰式でパチパチして終わりっていうハリウッドの定番フィナーレになっていて、「ヴィンセントが教えてくれた」や「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」といった駄作を思い出しました。スタンディングオベーションやめろよなぁ。

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