キル・チームは究極の軍内いじめを描いた良作!感想とネタバレ

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もし自分の配属された小隊の軍人たちが一般市民をゲーム感覚で殺していたら、という嘘のような本当の話を実写化した衝撃の戦争映画。これだからアメリカ人は世界中で嫌われるんだよって言う話です。74点

キル・チームのあらすじ

全世界に衝撃を与えた“殺人部隊(キル・チーム)”の真実/映画『キル・チーム』予告編

アフガニスタンに駐留しているアメリカ陸軍のアンドリュー・ブリグマンは真面目で正義感の強い若者だった。彼が所属する小隊はウォレス軍曹が仕切っていたが、ある日ウォレス軍曹が地雷を踏んで死亡したことによってディークス軍曹が代役として配属されることになった。

ディークス軍曹はアメリカ軍の兵士を殺した人間たちを必ず捕まえるといってアフガニスタンの小さな村を順にパトロールしていくと意気込んだ。

アンドリュー・ブリグマンは初めこそディークス軍曹のリーダーシップを歓迎し、彼のもとでチームリーダーに昇格してもらおうとさえするが、ある日ディークス軍曹が部下にアフガニスタン人の一般市民を殺害するように命じていたことを知り、驚愕する。

そしてディークス軍曹の命令は次第にエスカレートしていき、彼のやり方に反対するアンドリュー・ブリグマンは小隊の中で立場を失っていく。

キル・チームのキャスト

  • ナット・ウルフ
  • アレクサンダー・スカルスガルド
  • アダム・ロング
  • ジョナサン・ホワイトセル
  • ロブ・モロー

キル・チームの感想と評価

ダン・クラウス監督による、実際の出来事を基にした戦争ドラマで、同監督による同名ドキュメンタリーの映画化です。

アフガニスタンに駐留していたアメリカ軍の隊員たちが一般市民を殺しまくっていた、という衝撃の内容になっていて、その小隊にいた真面目な青年の目線で物語は描かれていきます。

主人公のアンドリュー・ブリグマンは真面目で曲がったことが嫌いな男で、自分の小隊の隊員たちが無実のアフガニスタン人の殺害を正当化して虚偽の報告を上層部にしているのを知ってしまったのをきっかけに告発するべきか、それとも目をつぶるべきかの葛藤に苦しむストーリーになっています。

その場にいない人間からしたら当然報告しないとダメだろって話ですが、閉鎖的な軍の小隊の一員でしかない男に発言力はなく、またほかの隊員たちの心を完全に支配している小隊のリーダーである軍曹に逆らうのは容易ではありません。逆らう者は容赦ない、いじめに遭い、命の危険すら伴うからです。

次第に身の危険を感じ始めたアンドリュー・ブリグマンは両親にSOSを送るものの、両親はどうしていいか分からず息子の身の完全を心配することぐらいしかできません。

やがて立場が危うくなったアンドリュー・ブリグマンは軍曹から忠誠心を見せるためにアフガニスタン人を殺すように命令される、というのがストーリーの流れです。

恐ろしいのが一般市民の殺害を指示する軍曹も、それに従っている隊員たちももともとは彼らなりの正義感を基に行動している点ですね。

俺たちが国を守っているんだ、国民を救っているんだ、殺されていった仲間たちの敵を取るんだ、といった大義名分があるから、どうにでもアフガニスタン人を殺すことを正当化できてしまうのです。

そして小隊の大部分の隊員たちがそっち寄りの人間だったら、ほかの少数派の人間たちは自ずと従わなければならなくなるでしょう。それが集団心理の恐ろしさだし、戦争そのものだともいえそうですね。

結局のところ武器を持った人間が大勢集まって行動してたら早かれ遅かれおかしくなるんでしょうね。一般市民を殺した後の奴らの興奮の仕方とか狂気だもん。

あの中にいたらさすがに根が真面目なアンドリュー・ブリグマンでも言うこと聞くしかないよね。それとも罪悪感に苦しんで自殺するか、ブチ切れで隊員たちに向かって乱射するか、いずれにしてもまともな選択肢がないですよね。

彼の立場を考えると、恐ろしいし、悲しいし、やるせないし、究極のいじめの現場を目撃した気持ちになりました。上下関係が絶対である軍隊の中であれをやられたらお終いですね。

この一連の事件はまだ明るみになっているからいいものの、おそらくアメリカ軍は世界中であんなことしてるんでしょうね。だからアラブ社会から憎まれるし、テロがなくならないのでしょう。自分の家族をアメリカ軍人にあんな風に殺された人たちなら復讐したくなるのも無理はないです。

とまあ色々と考えさせられる内容になっていて、とても面白かったです。主人公を演じたナット・ウルフ、そして鬼軍曹を演じたアレクサンダー・スカルスガルドの二人とも素晴らしいパフォーマンスを見せていたし、これは見ても損はないでしょう。ドキュメンタリーのほうもぜひ見てみたいです。戦争映画や実話が好きな人にはおすすめ。

コメント

  1. きのこ食べ過ぎ より:

    「米軍」というよりも、一般市民も含めた現代アメリカの「ディスり」文化が根底にあると思います。
    格闘技のトラッシュ・トークでもユーチューバーでも他国や異文化圏の人間を面白おかしくディスるだけで人気出るじゃないですか、今のアメリカって。

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