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ライフ・イットセルフ未来に続く物語は無駄の多い群像劇!

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悲劇と奇跡をなんとなく美談で語った、何世代にもわたる群像劇。いかにも作り話に付き合える人しか無理なやつです。44点(100点満点)

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ライフ・イットセルフ未来に続く物語のあらすじ

チャプター1

ウィル・デンプシーは妻のアビーと別れてから施設で時間を過ごし、出て来たばかりだった。ウィルは精神科医のところに行き、カウンセリングを受けた。

そこでどのようにしてアビーと知り合い、結婚し、子供を授かったかを語った。ウィルによると、アビーは両親を交通事故で亡くし、叔父に育てられたものの、性的虐待を受けるなど暗い少女時代を送った。

しかし叔父に復讐し、大学に行くようになると、人生が代わり、そこで運命の相手であるウィルと知り合ったのだった。

二人は付き合って一年もしないうちに結婚することに決める。やがて娘を授かり、あと2週間で生まれる予定だった。

しかしある日、横断歩道を渡っているとき、アビーはバスに轢かれて死んでしまう。ウィルはアビーと離婚したのではなく、アビーを事故で亡くしていたのだ。

奇跡的に娘のディランは助かったが、ウィルはアビーの死によってトラウマとなり、娘にも会いに行かぬまま、精神科医のオフィスで自殺した。

チャプター2

両親を亡くしたウィルとアビーの娘ディランは祖父に育てられることになった。彼女には幼い頃から悲劇がつきまとった。小さいときに祖母を亡くし、まもなく愛犬まで息を引き取った。そして思春期を過ぎ、成人になると、彼女は自暴自棄に陥った。

バンドのライブを終えたディランは、自分が男とキスしているところを動画に収めた女と喧嘩をし、夜の街を彷徨い、ベンチで涙を流していた。

そこにある見知らぬ少年が現れた。

チャプター3

スペインのアンダルシアで、ハビエル・ゴンザレスは農園で黙々と仕事をしていた。ある日、彼は雇い主のヴィンセント・サチョーネから呼び出され、ヴィンセントの家族の話を聞かされた。そして、住むところをタダで与えるから農園の主任になって欲しいと言われ、承諾する。

一方でハビエル・ゴンザレスはウェイトレスのイザベル・ディアスに夢中だった。二人は結婚し、ヴィンセント・サチョーネに用意してもらった家に住む、幸せな生活を送った。

やがて二人に息子、ロドリゴが生まれた。ハビエルとイザベルはロドリゴがまだ幼いときに彼を連れてニューヨークを旅行した。

ところが旅行中彼らが乗ったバスが女性を轢いてしまい、ロドリゴはその光景をもろに目撃してしまう。被害に遭った女性はアビーだった。

ライフ・イットセルフ未来に続く物語のキャスト

  • オスカー・アイザック
  • オリヴィア・ワイルド
  • マンディ・パティンキン
  • オリヴィア・クック
  • ライア・コスタ
  • アネット・ベニング
  • アントニオ・バンデラス
  • アレックス・モナー
  • ジーン・スマート
  • セルヒオ・ペリス=メンチェータ
  • ロレンツァ・イッツォ
  • サミュエル・L・ジャクソン

ライフ・イットセルフ未来に続く物語の感想と評価

ラストベガス」、「ラブ・アゲイン」、「塔の上のラプンツェル 」の脚本家として知られるダン・フォーゲルマンが監督した、フィクション小説的家族物語。

ある交通事故をめぐって複数の家族、登場人物の人生が狂い、またつながっていく様子を描いた人生賛歌です。

興味深いのは、米大手映画批評サイトのRotten Tomatoesではこの映画に対するプロの批評家と一般視聴者の評価が真っ二つに分かれているところです。

プロの支持率が14%、一般視聴者が83%となっており、ここまで差が開くのは珍しいです。玄人受けしないけど、素人には受ける映画なんですかね。

実際は最後まで見ると、なるほどそういうまとめ方がしたかったのか、と多少の納得が行くもののあまりに偶然を重ねすぎている点と、ストーリーに無駄が多いせいで、作品の良さを台無しにしている感がありました。

上映時間は2時間程度なのでそれほど長くはないです。しかしこのシーン別にいらなくない?というエピソードのせいでやけに長く感じてしまいました。

例えば冒頭のウィルが書いた、サミュエル・ジャクソンのナレーションの下りは全くいらないですよね。あのせいで変にコメディーっぽくなってしまってるし、現実と創造の世界を交差させる必要性がどこにも見当たらなかったです。

続いてチャプター2の少女ディランが実際に言っていないセリフをわざわざ映像化して、おじいちゃんとのやり取りを何度もやり直す演出が意図するところも分からなかったです。

そういうちょっとした無駄なシーンが蓄積したことによってテンポが悪くなってしまったのがこの映画の最大の問題点でしょう。

物語は複数の登場人物による、複数のストーリーをつなげていく群像劇のスタイルを撮っていますが、群像劇においてはテンポが命だからね。

無駄といえば、キャストにおいても「スターウォーズ・フォースの覚醒」でおなじみのオスカー・アイザックをはじめ、アネット・ベニング、アントニオ・バンデラス、サミュエルLジャクソンなど結構豪華な面子を集めているわりには、そのうちのほとんどを上手く活用できないという有様でした。

話の流れとしては、ニューヨークで妊娠中の妻が交通事故で亡くなる>お腹の中の娘ディランだけ奇跡的に助かる>ディランが成人になる>スペインで無口で働き者のスペイン人が恋人と結婚する>二人の子供ロドリゴが生まれる>ロドリゴがニューヨークに留学する>ディランとロドリゴが出会う、という構成になっています。

つまり世代を超えた運命の出会いが描かれていて、それをロマンチックだと思うかどうかがこの映画の評価の鍵となるでしょう。

奇跡にもほどがある運命の出会いは、僕にとってはいかにも映画的だったし、そこにたどり着くまでもなんでそうなるの?という数々の展開にひっかかりました。

ウィルが娘に会おうとせずに自殺するのもちょっと無理があるし、ハビエル・ゴンザレスが家族を捨てたのも理解できません。

なにより妻が妊娠中によそ見をし、お喋りしながら横断歩道を渡る危機感のなさには飽きれるしかなかったです。信号が青だったとか、赤だったとかはもはや関係ないです。

ほんと横断歩道を渡るときは常に命がけだということを分かっていない人が多すぎて困るんですよ。僕は横断歩道を渡るときは常にダッシュですよ。

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