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LORO(ローロ)欲望のイタリアの感想とネタバレ

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色っぽいシーンと退屈なシーンがミックスしたセクシー政治ドラマ。見る前にシルヴィオ・ベルルスコーニのことを少し調べてから見たほうがいいです。55点(100点満点) 

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LORO(ローロ)欲望のイタリアのあらすじ

イタリア南部ターラントでエスコートガールたちをスカウトし、管理しているセルジオ・モッラは、美人な女たちを賄賂にし政治家たちを利用していた。

毎晩のようにモデル級の女たちを集めドラッグパーティーを開き、地元では一目置かれていた。

そんなセルジオ・モッラは田舎町でいつまでくすぶっている生活には飽き飽きしていた。いつか必ずコネと女たちを使って大物政治家のシルヴィオ・ベルルスコーニに近づこうと野望を抱いていた。

セルジオ・モッラはエスコートガールたちを集め、シルヴィオ・ベルルスコーニがバケーションを過ごしている別荘地の近くで派手にパーティーを開き、首相の注意を引こうとした。

一方のシルヴィオ・ベルルスコーニは、妻のヴェロニカとの夫婦関係が危機的状態にあった。彼が妻の気を引こうと、あらゆることを試してもヴェロニカの反応はさえなかった。

同時期、シルヴィオ・ベルルスコーニは首相に返り咲くことを企んでいた。そのために彼は6人の知事を賄賂で口説き落とし、自分のサイドにつくことを手回しした。

それによって現政府は見事に倒れ、シルヴィオ・ベルルスコーニは再びイタリアの首相に就いたのだった。

LORO(ローロ)欲望のイタリアのキャスト

  • トニ・セルヴィッロ
  • エレナ・ソフィア・リッチ
  • リッカルド・スカマルチョ
  • カシア・スムトゥニアク

LORO(ローロ)欲望のイタリアの感想と評価

「グランドフィナーレ」や「グレート・ビューティー/追憶のローマ」などで知られるパオロ・ソレンティーノ監督による、イタリアのスキャンダラスな元首相シルヴィオ・ベルルスコーニと彼に近づこうとするポン引きを描いた、色気たっぷりの政治ドラマ。

前半30分はドラッグ、パーティーの映像を織り交ぜ、娯楽性が高いです。一方でそれを過ぎ、話が政治的になってくると、興奮がしぼんでいく作りになっていました。

それでも音楽はいいし、裸のシーンは多いし、ミュージッククリップを見ているかのようなシーンの数々はなかなか見ごたえあります。

あのノリで最後まで行けたら良かったんですが、途中からイタリアのおじいちゃんが芝居じみた喋り方をするのをただ見せられるだけの映画になり下がっていくのがもったいなかったです。

シルヴィオ・ベルルスコーニは、未成年とのスキャンダルやオバマ大統領に対して「日焼けしている」と差別発言したり、何かと話題を集めた時の人ですが、それ以外の経歴や背景を知らない人からしたら多くのシーンは伝わりづらいですね。

不動産のセールストークの電話シーンとか必要? あんなドヤって話してくるセールマンの電話なんて普通速攻切るけどね。

ストーリー上で今彼がどんな立場にあるのかがはっきり描かれないのも問題だし、なんとなくうっすら悪いことをしてそうな雰囲気とトラブルを抱えている雰囲気が伝わってくるだけで一つ一つのエピソードに具体的な描写が欠けています。

なのであくまでもシルヴィオ・ベルルスコーニをよく知っているイタリア人向けの映画といえそうです。

シルヴィオ・ベルルスコーニは世界でも有数の富豪で、サッカーチームACミランのオーナーでもあるんですね。

そんでもって若い女性が大好きで、世界中の美女を集め、パーティーをよく開いていたようです。

実生活では18歳の女の子とかに手を出して問題になってたけど、劇中では若い子に「私のおじいちゃんと同じ口臭がする」などと言われて、不発に終わっていたのが笑えました。

どうせスキャンダルまみれの政治家を描くんだったら、あの女の子との絡みのシーンを撮ればいいのに、なぜかポン引きのベッドシーンはたくさんあってシルヴィオ・ベルルスコーニの絡みがないんですよね。単純に絵的に美しくないからなのかなぁ。

ストーリーは序盤はシルヴィオ・ベルルスコーニに近づこうとしているポン引きの男目線で進み、後半からシルヴィオ・ベルルスコーニの目線に切り替わるような描き方がされていました。

あれでポン引きが紹介した少女との関係で首相から失脚したという展開ならまだ分かるんですが、そうじゃないならそもそもこの映画のおけるポン引きの存在意義がほとんどないです。雰囲気はいいし、色気がある作品なのにストーリー構成はダメですね。

シルヴィオ・ベルルスコーニのことを描くなら、彼の幼少期から首相に成り上がるまで、そして失脚を繰り返し、その度に政治家として復活するところを描けばいいのに、話が部分的すぎて頭に入って来なかったです。

天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する」では、ビル・ゲイツがいかに世界の人々のことを考えている、利他的な男であることが強調されていましたが、それに対し、この映画のシルヴィオ・ベルルスコーニはまさに私利私欲にまみれた女好きエゴイストという感じがして、それはそれで人間らしいですね。

また、そんな男がイタリア人って言われると妙に納得してしまうのが不思議です。もちろんイタリア人もそんな人ばかりじゃないだろうけど。

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