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ウトヤ島、7月22日はヒロインがうるさい!感想とネタバレ

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この記事は 約4 分で読めます。

無駄と暇が多いノルウェー産パニック映画。前半少しハラハラするだけで、後半はダレます。37点(100点満点)

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ウトヤ島、7月22日のあらすじ

7月22日、カヤは妹のエミリーとノルウェー労働党の青年組織AUFによるサマーキャンプに参加していた。

そんな中、参加者たちのもとにオスロ政府庁舎で爆弾事件が起こったことを知らせる連絡が入る。しかし誰もまだ事件の詳細は理解していなかった。

ところがキャンプ場で突然、銃声が鳴り響き、参加者たちが走って逃げ惑う姿をカヤは目撃する。辺りはたちまちパニックに陥り、カヤは妹とはぐれてしまう。

ウトヤ島、7月22日の感想と評価

おやすみなさいを言いたくて」のエリック・ポッペ監督による、ノルウェー連続テロ事件を基にした実録ドラマ。テロ事件の現場の様子をワンカットで撮影した話題性重視の映画です。

この映画を見ただけでは事件の背景は全く分からないので、「7月22日」を先に見るか、もしくはざっとノルウェー連続テロ事件のことを予習したほうがいいでしょう。

なぜなら「7月22日」がテロの全体像を映しているのに対し、この映画は、キャンプ場での乱射事件現場の様子にフォーカスしているからです。

ヒロインのカヤを手持ちカメラで追っていく手法で撮っていて、カヤが動けばカメラも動き、カヤが止まればカメラも止まることで臨場感を出すのが狙いです。

しかし全てはカヤ目線で物語が進んでいくため、パニック状態になった現場の雰囲気を伝えるには成功しているものの、あっち行ったり、こっち行ったりを繰り返しているだけの内容のない映画になっちゃってましたね。

主人公はカメラマンっていってもいいぐらい、カメラマンが一番頑張ってました。本当は一番前に出てきちゃダメな存在なはずのに登場人物たちよりもある意味目立っているのが笑えます。

最大の問題点はワンカットにこだわったことでしょう。「ヴィクトリア」しかり、「大空港2013」しかり、ワンカット映画って基本監督の自己満足で見るほうからしたらどうでもいいですもんね。ワンカットにするとしばしば無駄が多くなって、ストーリー性が薄くなるんですよ。

この映画の場合、ワンカットにしたばかりに途中途中で”休憩”が入ります。なぜかというとカメラマンが手持ちカメラで、クオリティーの高い映像を撮りつつ、1時間以上ノンストップで走り回ることなんて体力的にできないからです。

だからそれを悟られないためにもカヤが走ってはどこかに物陰に隠れ、また走り出しては物陰に隠れ、という演出をわざとらしく繰り返していて、大部分の時間は彼女が体を伏せたり、隠れながら仲間と喋ったりするシーンに費やされています。

あの状況ならひたすら銃声から離れようと逃げるはずだけどなぁと考えると、リアリティー路線の映画なのに逆にリアリティーを感じなくなっていきました。

カヤの行動がいちいちおかしくて銃弾が飛び交う中、呑気に話したり、携帯電話をかけたり、挙句の果てには歌を歌いだしたりするんですよ。あそこで普通、歌う? 自由すぎるだろ。

混乱してるのか、余裕があるのかよく分からないし、どこに犯人がいるかも検討がつかないような緊張状態で撃たれた仲間にまでやたらと話しかけるもんだから、正直うるせえなぁって思いましたね。

劇中、犯人の顔や姿がほとんど見えないのも面白くない理由のひとつです。遠くで銃声が聞こえるのが怖い、という演出ばかりで、犯人と登場人物の距離がありすぎて迫りくる恐怖がないです。

実際、現場ではどこに犯人がいて、どこから発砲されているのか分からなかったといったらそうかもしれないけど、映画的にはもうちょっと犯人と登場人物の距離感を縮めてもよかったんじゃないかなと思いました。「7月22日」ではもっと犯人が至近距離で発砲してたしね。

「72分間の銃撃乱射事件」なんていうキャッチコピーで売り出しているから、てっきり上映時間も72分なのかと思ったら、がっつり90分ぐらいあったのには拍子抜けしました。ワンカットで90分って見ているこっちがしんどいよ。

コメント

  1. フク より:

    倒れた仲間に話しかけてるのは眠らせると死んでしまうからだし、極度の緊張状態で話すのも歌うのも精神的ストレスの回避です。

    文句をつけることで、他の真っ当な映画ブログと差別化しようと必死なのはわかりますが、映画を見てテーマを読もうともせず、表面的で幼稚な、評文にもなってない感想を垂れ流すのを未だにやってるのに驚きます。

  2. 通りすがり より:

    正直、何で「ワンカット」に拘ろうとしたのかが理解できない。
    背景を含めた事件全体を語りたいのなら、むしろドキュメンタリーかそれ風にするべきだっただろうし。単に凄惨な無差別殺人の現場を観客に「疑似体験」させてやろうという悪趣味なエンタメ効果しか生んでいない。

  3. ブルージャスミン より:

    最初は良かったですが中盤からはダレましたね。遠くで銃声が定期的に鳴っているだけ、向こうから人が逃げて来るだけだとワンパターン化してて。あとカヤが妹以外の関わる人の関係が薄くて、あまり気持ちが踏み込んで見れませんでした。極限状態の時人がどう振る舞うのかが、自分の大事な親友だったり恋人だったらもっと色々違うのかなあって。パニック映画としてのリアリティにこだわったのかもですが。

  4. ちー より:

    映画としては、カヤのドアップが続くだけでいまいちでしたね。
    全く事件の背景はわからないので、事件を詳しく知ってる人向けですね。
    おっしゃる通り、よく売り文句にされるワンカット撮影、見てる方としてはさほどの効果はないですよね。
    冒頭の部分だけとか一部分だけにすれば効果的だったのでは、と思いました。
    先にこっちを見てしまいましたが、これから7月22日を見ようと思います。