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映画「希望のかなた」はコミカルな難民ドラマ!ネタバレと感想

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シリア人難民が数々の困難を乗り越え、フィンランド人に助けられながら希望を手にしていく、ミニシアター系ほのぼの難民物語。ユーモアと優しさ溢れるハートウォーミングな作品です。68点(100点満点)

映画「希望のかなた」のあらすじ

カーリド(シェルワン・ハジ)は石炭を積んだ貨物船に隠れ、内戦が激化するシリアのアレッポから遠く離れたフィンランドの首都ヘルシンキにたどり着く。差別と暴力にさらされながら数々の国境を越え、偶然この地に降り立った彼は難民申請をする。彼の望みは、ハンガリー国境で生き別れた妹ミリアム(ニロズ・ハジ)を呼び寄せることだけだった。

シネマトゥデイより

映画「希望のかなた」は笑える、ちょっといい話

フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキ監督による難民ドラマ。ユーモア溢れる演出で、難民問題というシリアスなテーマを軽いタッチで描いた良作です。

音楽の使い方が上手く、ストリートミュージシャンやバンドをストーリーの中で自然に登場させていて、「ONCE ダブリンの街角で」や「ナビィの恋」に似た、ほどよいミュージカルの要素も持ち合わせています。音楽がまた渋い。

物語は、シリアからフィンランドに流れ着いてきた難民のカーリドと、妻と離婚し、ヘルシンキでレストランビジネスを始めようとしている老人ヴィクストロムを平行して映していきます。

カーリドは石炭を積んだ貨物船に隠れていたせいで顔中炭だらけになり、シャワーを浴びてから警察署へと向かいます。

そこでフィンランドの在留許可を得るために難民申請を試みた彼は難民施設に送られ、政府の決定を待ちます。

一方のヴィクストロムは、服のセールスのビジネスを清算し、レストランを買うことを夢見ていました。しかし在庫を処分しても資金が足りず、ヴィクストロムはカジノに出向いて、ポーカーで一攫千金を狙います。

最後の勝負で手持ちの財産を全て賭けると、それが大当たりし、ヴィクストロムは晴れてレストランを買うことができたのです。

やがてフィンランド政府はカーリドを難民として受け入れない決定を下します。道を歩けば差別主義者たちから暴力を受け、挙句の果てには強制送還が決まったカーリドは施設を飛び出し、レストランのゴミ捨て場で寝ていたところオーナーのヴィクストロムと遭遇する、、、、といったように二つのストーリーが交差するようにできています。

なぜかやたらと喫煙シーンが多いのが目に付きました。フィンランドの喫煙率が高いのか、タバコ企業がスポンサーなのか、定かではありませんが、まるで映画「スモーク」を彷彿させるほど、みんながプカプカ吸っています。

登場人物たちは基本的に無表情、あるいはむすっとしていて、ほとんど笑いません。シリア人のカーリドは戦争で笑うことを忘れたのに対し、フィンランド人たちは国民性なのかいつもマジな顔をしています。

しかし登場人物が笑わないことが逆に笑いのフリとしてすごく上手く機能していて、緊張と緩和を絶妙に表現しています。

文化的なこともあるからか最初は監督の狙いがいまいち分からなかったんですが、途中から次第にツボにはまっていきました。

特にレストランの経営の仕方が緩くていいですね。イワシの料理を注文したら缶詰のまま出てきたり、トレンドに乗っかって寿司をやりだしたら、日本人観光客が詰め掛けてきて大失敗したり、その場の思いつきでなんでも挑戦する軽いノリが笑えます。

なによりフィンランド人の老人ヴィクストロムのキャラがいいですね。一見、厳しそうな顔をしながら従業員たちに対する思いやりがすごくあって、密入国者のカーリドのことまで雇ってあげ、生活の面倒を見てあげるなんて素敵じゃないですか。

たくさんの国境を渡り、散々ひどい目にあってきたカーリドにとって初めて人に優しくされたのがフィンランドだった。フィンランドにも差別主義者がいたりして、嫌なこともあるけれど、何が何でもこの国に住みたいと思えるようになった、という展開はすごく前向きでしたね。

残酷なシーンやネガティブなエピソードも少なくないのに登場人物たちが可愛いからか重苦しさが全くないのがすごいです。アキ・カウリスマキ監督、さすが巨匠といわれるだけありますね。

コメント

  1. たかよ より:

    カウリスマキ監督作品の中で個人的に特におすすめしたいのは「街のあかり」です。
    私もこの作品を見るまで同監督には全く興味がなかったのですが、今ではDVDのコンプリートBOXを購入するほど大好きです。
    是非一度ご覧になって感想をお聞かせください!