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ノクターナル・アニマルズのラストの意味は?ネタバレと感想

この記事は 約6 分で読めます。

小説の中の物語と現実のストーリーを平行して映し出すサスペンススリラー。殺人事件の流れがリアルで恐ろしく、ラストについても様々な解釈がありそうな映画です。69点(100点満点)

あらすじ

アートディーラーとして成功を収めているものの、夫との関係がうまくいかないスーザン。ある日、そんな彼女のもとに、元夫のエドワードから謎めいた小説の原稿が送られてくる。原稿を読んだスーザンは、そこに書かれた不穏な物語に次第に不安を覚えていくが……。

映画ドットコム

ノクターナル・アニマルズのストーリーと評価

映画史上に残る詐欺映画「シングルマン」で知られるトム・フォード監督による、結構面白いサスペンスドラマです。演技力のある俳優たち、全く先の読めないストーリー、全体に広がる張り詰めた雰囲気が良く、最後まで集中して見られる作品でした。

物語は、アートディーラーのスーザンのもとに元旦那のエドワードから小説の原稿が送られてくるところからスタートします。

スーザンは、イケメンの男と再婚したものの関係はすでに冷え切っていて男は別の女性と不倫中。憂鬱な毎日を送る中、不眠症にも悩まされるなど、精神に病を抱えています。

そんなスーザンが何年も話していない元旦那の小説を読み上げると、そのあまりにも恐ろしくて悲しい内容にすぐに話に引き込まれていきます。

小説の中ではエドワードはトニーとして登場し、スーザンと結婚していて、二人にはティーネイジャーの娘がいます。三人がテキサスに車で旅行していると、不良グループに車をぶつけられ、そのままスーザンと娘だけ連れ去られてしまいます。トニーは地元の刑事と懸命に彼女たちを探したものの無残にも二人は死体で発見されます。

それからトニーの執念の復讐劇が始まり、犯人たちを徐々に追い詰めていきます。そんなストーリーを読み上げたスーザンは、元旦那の才能に初めて気づき、過去に冷淡に振った彼にまた会いたいと思うようになる、というのがあらすじです。

小説の中の話と現実の話が行ったり来たりするため、多少複雑な構成になっています。しかし置いてけぼりにされる演出ではなく、不可解な部分を楽しんで見られる作品に仕上がっています。

なになになに?どういうこと?と聞きたくなること間違いなしで、特にどうやって物語が幕を閉じるのか最後まで目が離せませんでした。

小説や夢の中の空想自体が、映画のストーリーに組み込まれてしまうと、どうしても途中から、どうせ夢ならどうでもいい、といった気持ちになるんですが、この映画はどこかで現実と小説が繋がる期待を抱かせることに成功しつつ、そして上手い具合にその期待を裏切っているようなところがありますね。

俳優たちの演技が上手くて、なかなか見ごたえあるパフォーマンスでした。不良グループも良かったし、主人公を演じたジェイク・ジレンホールもいい味出しています。

でもなにより一番印象的だったのは刑事役を演じた、マイケル・シャノンです。顔が怖すぎです。終盤、体調が悪化する下りの演技と役作りがまたリアルで、かなりはまっていました。

ノクターナル・アニマルズのエンディングの解釈

小説を一通り読み終わったスーザンは、そのあまりの完成度の高さに驚き、元旦那のエドワードに会いたくなり、コンタクトを取ります。

二人はメッセージのやり取りをして、お洒落なレストランで夕食を共にすることを約束します。スーザンは久々の元旦那との再会にドレスアップし、メイクをきめて、気合を入れてレストランに向かいます。

ところがいつまで経ってもエドワードは現れず、結局スーザンは一人で食事をすることになる、というのがラストのオチでした。これには一体どんな意味があるのでしょうか。

エドワードの復讐説

エドワードが書いた小説「ノクターナル・アニマルズ」は内容そのものが、家族を失った男の悲しい復讐劇となっています。

一見、フィクションの殺人事件ですが、本当はエドワードがあのストーリーの中に自分とスーザンの関係を反映させていたのではないかと考えるのが自然でしょう。スーザンのギャラリーに飾られていた絵に描かれていた「Revenge」という文字もそれを物語っています。

小説の中でエドワード(トニー)は妻と娘を男たちに奪われます。そのやり方は暴力的で、無慈悲で、容赦のないものでした。一方現実でも彼は妻をイケメンに奪われたうえ、子供まで無断で中絶され、幸せな家庭を失っていましたね。スーザンの態度は終始冷たく、自己中心的でした。

そんなエドワードが元妻スーザンに何かしらの恨みを抱えていたとしても不思議ではないでしょう。スーザンはアーティスト志望だったにも関わらず、現実的にアートディーラーの道を選び、売れない小説を書くエドワードに対しても不満たらたらで、結局はイケメンで金持ちの男を選んでしまうような打算的なところがあります。

スーザンがエドワードと再会したくなったのも結局は彼の最新作の出来が良く、成功を感じ取ったからなのかもしれません。成功と名誉に釣られる憎らしい女との約束をすっぽかしたのは、エドワードがすでに彼女とは遠い世界に行ってしまった、あるいは「お前なんかもう興味ねぇんだよバーカ」の意思表示だったとも考えられます。

現実と小説の中では同じ「復讐」でもそのスケールには大きな違いがあるのはしょうがないです。小説家のエドワードができる精一杯の復讐が小説を書いてスーザンに彼の苦しみを気づかせること、そして彼女が今現在不幸であることを確認することだったんじゃないでしょうか。レストランで一人待ち続けているスーザンの姿をエドワードは遠くで見て笑ってたりして。

エドワード自殺説

小説の中でエドワード(トニー)が最後に死を遂げるように物語の最後にもエドワードは死んでいる、という可能性もありますね。それこそが彼の復讐と考えることもできます。

私生活がなに一人上手くいっていないスーザンに取ってエドワードとの再会は唯一の希望でもありました。幸せを取り戻す、人生をやり直すという意味もあったでしょう。彼女が指輪を外してデートに向かったのは、あわよくば彼とやり直せるとすら思ってたからです。

スーザンは今の夫に浮気をされていることにすでに気づいています。もう彼のことを愛していないのは、友人に聞かれてすぐに答えられなかったことを見れば明らかです。

そんな彼女がエドワードがすでに死んでいることを知って最後の希望まで失ったとしたら? 間違いなく生きる気力をなくしてしまうでしょうね。

いずれにしてもスーザンざまぁみろな話でした。

コメント

  1. 九郎道千亜梨 より:

    今晩は、はじめまして。
    いつも色んな見方の一つとして楽しませてもらってます。
    自分は、小説の中のギレンホーは、エーミーワトソンのことを描いているのではないかなって思いましたねー。
    小説の中のギレンホーとエーミーワトソンの状況が同一って描写が何度もでますし、特に最後のドッキンドッキンとか。
    現実のギレンホーは小説の中で、エーミーワトソンの何かを死なせてあげたのではないかなって?
    だから小説読了した後のエーミーは何か憑き物が落ちたような感じでしたし。
    そのお礼がしたくて逢おうとしたんじゃないかなって。
    …観た直後だったんで、ちょっと書き込みさせて頂きました~。

  2. 九郎道千亜梨 より:

    これは恥ずかしい、ワトソンって誰だw
    エイミー・アダムスでしたね…。
    失礼しました!