FOUND/ファウンド(原題FOUND)

映画FOUND/ファウンド

演技、演出、ストーリーがポンコツすぎて、人様に見せるレベルに達していないB級ホラー。殺人鬼が怖くないし、見ごたえのあるエピソードもなく、決してお金を払ってはいけない映画です。9点(100点満点)

あらすじ

ホラー映画が大好きな11歳の少年マーティ。学校でいじめられている彼にとって一番の楽しみは、家族の秘密を覗き見すること。母親がベッドの下にラブレターを隠していることや、父親がガレージの奥にヌード雑誌を置いていることを、マーティだけが知っていた。そんなある日、マーティは兄のクローゼットに人間の生首が入っているのを発見する。たまに新しくなる生首をこっそり取り出しては眺めるマーティだったが、ある夜、自分の同級生の生首があるのを発見し……。

映画ドットコムより

映画はFOUND/ファウンドは怖くないし、つまらない

センスのない学生が自主制作したようなレベルの低品質の低予算ホラー。俳優たちの演技がとにかくひどく、劇場で公開するレベルとはほど遠いです。

あれだけ俳優が腐るほどいるアメリカで、これほど演技の下手な人たちを集めてくるほうがむしろ難しいでしょう。低予算で済ませたいのは分かるけど、せめてちゃんとオーディションしなきゃ。主人公の演じた子役の少年が特にひどく、また、お兄ちゃん、お父さん、お母さんとみんな同様にセリフが棒読みでした。

アメリカのホラー映画は、低予算で、無名俳優を使うことは結構あることですが、やはり無名俳優たちがどれだけの仕事ができるかによって、その映画の「怖さ」に直結してしまいます。

どんなにグロテスクで残虐なシーンであろうと、被害者の叫び声に気持ちが入ってなかったり、そもそも被害者がそんなに怖がっていなかったらどうですか?  そんな演技では見ているほうが恐怖を感じるなんて無理なんですよ。

この映画の最大の売りは、「お兄ちゃんがボーリングのバッグに生首を入れてクローゼットに隠している」という箇所だけです。

しかしその生首をめぐって、もっとストーリーが広がっていくのかと思いきやなにも広がらないんですよ。特に生首を保管しておく理由もないし、お兄ちゃんがどのような経緯で殺人鬼になったかも伝えられません。切断した生首をクローゼットに入れてたら異臭がして隠すどころじゃないと思うんだけどね。

生首のクオリティーも粘土丸出しでした。これでどうやって怖がれっていうんだよ。

映画FOUND/ファウンド

 

映画FOUND/ファウンドのラストのネタバレ

案の定、物語の中ではどれだけ残虐な行為を働いても誰にもとがめられることもなく、警察に追われることもなく、平然とストーリーが進んでいきます。

主人公の少年は、自分のお兄ちゃんが生首を隠しているというのにそれを知っても普通にしてるし、特にお兄ちゃんを怖がる様子もありません。

中でも最低のシーンは、物語の中で登場人物たちがホラー映画を見る、というシーンです。B級ホラーの中でさらにB級映画を見させられるという二重の苦痛を味わうことになります。また、そのシーンが結構長いっていうね。

ストーリーは、かなり遠回りにし、時間を潰しながらノロノロと展開していき、ラストはお兄ちゃんが家族を殺して終わりです。それも最大の見せ場ともいうべき、一連の殺人シーンが全部隣の部屋で起こり、スクリーンにはお父さんとお母さんの声しか届かないというホラー史上最もひどい演出事故が起こっていました。

これはひどい。これはひどいぞ。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
ただ文句が言いたくなる映画ハリウッド映画
映画批評ブログ、ただ文句が言いたくて | レビュー|ランキング

コメント

  1. 徳本 光香 より:

    はじめまして。徳本光香といいます。日本在住です。映画男さんにお礼を言いたくて書いています。

    実は今日、渋谷の映画館の《未体験ゾーンの映画たち》という短期間上映イベントで『ファウンド』を観て来たんですが、あまりに私の期待と落差があるばかりか、ジャンルすら全く違っていて、内容にもいろいろな意味でショックを受け、悶々と考え込みながら帰ってきたところです。

    そして、そのまま寝るにはあまりにも気分も気持ちも悪いので、ネットでこの映画の感想を検索していたら、映画男さんのスカッと笑えるくらいの「文句」に当たり、そんなにショックを受けて考え込むほどの作品じゃないんだ!と、なんだか気持ちがすっきりしました。映画男さんの意図とは違う反応かもしれないですが、私としてはとても感謝しています。ありがとうございました。

    ところで、私が悶々とした理由というのは、まず『ファウンド』を紹介する映画館にあった紹介文に、「42受賞50ノミネート」「史上最も美しいラストと絶賛された」と書いてあったからです。これを読んで、イベントのパンフレットに載っていた憂いのありそうな主人公の弟くんの小さな写真を見て、彼が兄の隠した生首で現実逃避しているというあらすじを読み、私は勝手に『スタンドバイミー』や小説の『夏の庭』のような、少年が人の死を通して人生を考え成長する話なんじゃないかと、とんでもない勘違いをしてしまいました。生首がどうやって「史上最も美しいラスト」につながるのか、頭の中でいろいろな展開も想像しました。

    ところが、今日しか観られないと仕事帰りに映画館にすべりこんでみると、最初から生首は1つではなくどんどん変わると知らされ、つまり兄は連続殺人鬼と判明。おまけに殺人の動機も、憎い父親の受け売りの黒人嫌悪から来ていて、弟への愛情もなんとも薄っぺらく、思考は浅く想像力はなく、私は主人公の少年だけには少しは感情移入できたんですが、その他の登場人物すべての浅い描写と演技にはあきれるだけで、生首を怖がる友達の演技などに「これでいいの?」とたまに我に返っていました。

    私はホラーコメディをやっと観だしたくらいでホラーも見慣れていないので、殺人シーンは苦痛のみでした。もともと、ホラーの魅力がわからないので、わざわざ他人に屈辱を与えたり死体を凌辱したりするのは理解できず、どうしてこんなことで興奮するようになってしまったのかと、湧いたのは兄の動機や心の原因を知りたいという想いでした。

    それでもどこまでもおめでたく、ラストは「史上最も美しい」と言う人がいる内容のはずだ、と待っていました。当然、最後は親殺しのシーンで不快感は頂点に達し、最後はただただ少年への同情と、これのどこが美しいのかと、彼のこの先の人生を想って暗くなり、映画館を出てきました。

    ロビーでは、私と同じくこの映画を観終えたカップルが感想を言い合っていて、「おもしろかったね」「おもしろかったけど、音楽がちょっと。アップも多かったし」と、私には理解できない内容でした。でも、他の人はある程度内容を知った上で観に来ていて、私のようなショックは受けていないのかもしれないとわかりました。

    さらに、映画館には「未体験映画」を体験した感想を書いた観客の紙を貼りだしているコーナーがあったのですが、『ファウンド』の感想を見ると、「傑作!観てよかった!」というような紙ばかりで、みんなどういう神経なんだろうと思ってしまいました。気持ちがおさまらないので、私も感想を書いて置いてきました。「どこが史上最も美しいのか全くわからなかったです。わかる人がいたら教えてほしい。ただただ、主人公の少年を救いたい。別のやり方で。」というような感じで。映画館の人は貼ってくれるでしょうか。

    でも、事前に読んだ紹介文を信じ、予告も調べず勝手に違う映画を想像した自分も悪いんだ…と自己嫌悪にも陥りつつ、映画館に置いてある『ファウンド』のチラシを初めて見ました。するとチラシには、「史上最も美しいスプラッター映画」「完璧なラスト」などとありました。映画館の紹介文は、この2つを都合よくつなげて「史上最も美しいラスト」と変えたものだったようです。スプラッター映画ということを前提にしていて、きっとホラー好きの人の間では、「おぞましい」が「美しい」と表現されるんですね。それにしても、意味が違いすぎる。騙された。ひどい、と思いました。ちょうど映画男さんが『シングルマン』に騙されたと思った感じでしょうか。

    42受賞というのも、案の定ホラー映画祭ばかりのようでした。チラシの写真も、私が見た少年の顔だけの写真ではなく、ガスマスクをかぶって血まみれで人の頭を持った兄の姿。あー、このチラシを先に見ていたらこんな映画絶対に観にこなかったのに、と思いました。

    帰り道は、こういう映画を観たがる人が多く、ホラー映画の映画祭も何十個もあるということは、需要があるんだと思い、いま私には理解できないけど、社会にはこういう残虐な描写を観たくなるような下地があるんだろうなとか、どういうところが魅力なんだろうと、悶々と答えを出せず考え込んでしまいました。この映画に出てくる兄は、相模原の施設で障害をもった人を次々殺した殺人犯の考え方と似ているとも思いました。そして、その背景には周りの人間の不寛容などの理由があるんだろうとも。考えていたら気が重くなりました。考えなければいけないことではありますが、こんな映画にお金と気力をつぎこんで、少年を出演させることも不快だし、俳優の少年やその親も後悔しないんだろうか、あんな気持ちの悪い撮影は今後の精神に影を落とさないだろうかと気になります。

    でも、夜中に映画男さんの軽快で傍観者的な文句を見つけ、「B級映画の中でB級映画を見せられるという二重の苦痛を味わわされる」なんていう文を読んでいたら、そのB級映画に入り込んでどんよりしていた気分も軽くなり、いつのまにか笑えていました。

    そのまま、映画男さんが「文句を言っている」(この言い方いいですね、気に入りました)映画の中から私のすきな映画を見つけて、どんどん読みました。『ゼログラビティ』とか『アバウトタイム』とか私の大切な映画もばさばさ斬られていましたが、映画男さんの文句は正直で、不必要な悪意を感じないので、さらさらと楽しく読めました。もともと私は人と意見がちがっても当たり前と思っているので、よけいに、そういう感じ方もあるんだなと興味深く読ませてもらいました。

    中には、『扉をたたく人』や『タイタニック』など私が好きな映画で高評価のものも少しはあったので、それはそれでちょっとうれしかったです。『扉をたたく人』が低評価だったら、ちょっと人それぞれ感じ方が違うとは言っても残念すぎますし、感性自体をあまり尊敬できないかもしれないので、よかったです。あの映画はすばらしかった。同じく『あなた、その川を渡らないで』も!本当に可愛らしく、変わらない愛情に憧れてしまう、ドキュメンタリーとは思えないような奇跡的な映画でした。

    それにしても、膨大な数の映画をご覧になっているんですねえ。私は多くて週に1、2本映画館に観にいくくらいです。

    長々と書いてしまいました。でも、書いていたらざわついていた気持ちも落ち着いてきました。映画男さんの文を読んでいる間に、すでに落ち着いて『ファウンド』の残虐さもかすんで来ていましたが。おかげさまでトラウマが長引かずに眠れそうです。ありがとうございました。また楽しい「文句」読ませてもらいます。それでは失礼します。おやすみなさい。

    • 映画男 映画男 より:

      徳本さん

      長文のコメントありがとうございます。よっぽど残念な映画だったんですね。つまらない映画に周囲が絶賛しているときの寒々しさは僕もよく分かります。まあ、そんなもんですよ、他人なんて。僕の文句も半分は冗談みたいなものなんで、今後も軽い気持ちでお付き合いください。

    • より:

      時間差で申し訳ないけど気になったので

      映画なんて感じ方は人それぞれだし誰だって「こんな映画になんで★4もついてるんだ」って思うことはあるだろうね。
      でもあなたの場合は違う。完全に面白いと感じる人を拒絶した書き方で非常に不快。
      挙句の果てにはホラー映画自体そこまで得意じゃないときた。アホ過ぎてなにもいえないですわ
      しかも長文で不満を吐いているだけ。
      ホラー映画なんて真面目に見る方が間違ってるのにね
      最後のシーンの少年が「僕の人生がホラーになっちゃった」とかいってるところはもう爆笑物なのに。
      まあこの作品は意外と人物描写がしっかりしてたし主人公に感情移入しやすかったからラストシーンで主人公の今後とかかんがえちゃうのはわかるけどさ
      まあホラー映画をみるときは現実と区別はしましょうね~ってことだよ
      この映画好きな人に失礼だよ
      スピンオフも作られてて意外と人気あるのにw

  2. なす より:

    馬鹿にはわからない映画だから馬鹿な管理人には理解できない話。馬鹿のくせに評価するな