2016/10/16

羅生門

rashomon

黒澤明監督と三船敏郎を世界に知らしめた日本映画界を代表する作品。ストーリーも監督が描こうとしていることもはっきりしていて分かりやすく、当時の最先端の技術で撮影された映像は今見ても美しいです。55点(100点満点)

あらすじ

平安時代、羅生門の下で雨宿りをする下男(上田吉二郎)相手に、旅法師(千秋実)と杣売り(志村喬)が奇妙な話を語り始める。京の都で悪名高き盗賊多襄丸(三船敏郎)が山中で侍夫婦の妻(京マチ子)を襲い、夫(森雅之)を殺害したという。だが、検非違使による調査が始まると、盗賊と妻の証言はまったく異なっており……。

シネマトゥディより


文句

ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞およびアカデミー賞名誉賞を受賞した映画史に残る作品。1950年公開の映画ですが、デジタル処理された完全版の映像は、今見てもとてもきれいに仕上がっていました。

カメラワークや編集も現代と比べてもさほど劣っていないです。どれだけ当時の黒沢明監督が先を行っていたのかが分かる映画ですね。

物語は、一つの殺人事件をめぐって、現場で起きた出来事を複数の人の目線で語って聞かせることで、それぞれの登場人物が保身のために嘘つき、自分の都合のいいことを話すのが人間であり、人間の持つエゴである、といった教訓にまとめられています。

時代設定は平安時代で、場所は日本。それでも万人が理解できる普遍的なテーマを掲げていることが世界中で評価されている要因でしょう。また、一見複雑なようで、ストーリーは至ってシンプルで童話や紙芝居を聞いているようでした。それでいて人間の深層心理を突いているのがさすがですね。

最近の映画って話が複雑化されすぎてて、逆にそれでどうしたの?と言いたくなるような何も得られないものが多いですが、昔の人の作った物語って、シンプルで、頭に残るし、なにより教訓が含まれてるものが多くて、いいですね。映画にしても、絵本にしても、小説にしてもなんでもそうです。さぞかし昔には話が面白い人もたくさんいたんでしょうね。

今見直したら、「古くさいなあ」と思えるのは、アクションと演技ぐらいでしょうか。この映画に限らず、黒澤明監督の映画では、わざとらしい笑い演技を俳優たちにさせているのが目立ちます。

特に三船敏郎のガハガハ笑いは耳障りでしつこく、全然笑うところじゃないのに笑うのがうざいです。ほかにも三船敏郎の滑舌の悪さが尋常ではなく、字幕が欲しいレベルでした。男前だし、野生の雰囲気は素敵なんですが、演技はちょっとオーバーですね。あれも時代性なんでしょうか。

そういう面も含めて、この映画こそ現代風にリメイクしたらどうなるのか見てみたいですね。ぜひともヒロインは三船美佳で、三船史郎が演じた盗賊役は、高橋ジョージでお願いします。

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