2016/07/29

マネー・ショート 華麗なる大逆転(原題THE BIG SHORT)

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世界を大不況に陥れたリーマンショックの裏側を描いた問題作。サブプライムローンがいかにいい加減なシステムで経済破綻が起こるべくして起こったことを視聴者に分かりやすく伝えている金融ドラマ。70点(100点満点)

あらすじ

2005年のアメリカ。金融トレーダーのマイケル(クリスチャン・ベイル)は、サブプライムローンの危機を指摘するもウォール街では一笑を買ってしまい、「クレジット・デフォルト・スワップ」という金融取引で出し抜いてやろうと考える。同じころ、銀行家ジャレット(ライアン・ゴズリング)がマイケルの戦略を知り、ヘッジファンドマネージャーのマーク(スティーヴ・カレル)、伝説の銀行家ベン(ブラッド・ピット)らを巻き込み……。

シネマトゥディより


文句

アカデミー賞ノミネート」作品です。リーマンショックで少しでも経済的な打撃を受けた人なら自分事のように見られる映画です。そうじゃない人でも経済や金融に興味がある人にはとても面白い内容だと思います。

舞台はニューヨークのウォール街。そこで働く人々は経済の流れや金融商品には敏感な人間ばかり。トレーダーや銀行員のほとんどは不動産投資は最も安定した投資だと信じてやまなかった。そんな中でサブプライムローンの問題的に気づき、バブルの崩壊を真っ先に予知した男たちが数人いた。彼らはバブル崩壊前にクレジット・デフォルト・スワップと呼ばれる取引で巨額の投資を試みる、、、というのが筋書きです。

あれだけ専門家たちが不動産のゴリ押しをしている時期に、いち早くバブルを察知して、みんなと反対のことをやる、という発想と決断力がすごいです。やはり大儲けする人は冷静沈着で、ときには周囲と間逆の行動を取ることにも決して恐れないんですね。

あの辺の嗅覚というか判断力は訓練したところで身に付くものじゃないような気がしますね。クリスチャン・ベイル演じるマイケルなんかはコミュニケーション障害があるかのような男でぶっ飛んでいるんですが、それでも数字を読み取ることに関しては天才的だったりして天職という気もしました。

物語の中で描かれているほかの登場人物たちもみんな個性豊かです。ライアン・ゴズリングやブラッド・ピットがいる中でもマーク役のスティーヴ・カレルの存在感といったら飛びぬけていましたね。

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ひとつ気になったのが、ウォール街で働く男たちがとにかく口が悪いことです。顧客だろうと誰だろうと、罵り、怒鳴り飛ばし、嫌味なジョークを飛ばし、エリートたちのはずが礼儀はなく、常に喧嘩腰なのが笑えます。日本の投資家たちもあんななんでしょうか。あんなのが日常だったらしんどそうですね。

そういえばウォール街や経済破綻といったテーマになると、必ず自殺や無理心中といったエピソードをしつこく絡めてきそうなもんですが、それもなく、劇中に誰も殺さなくても十分すぎるほどエキサイティングで、悲劇的でした。

途中、日本食屋のシーンで徳永英明さんの「最後の言い訳」が流れるんですが、あれは狙ってやったのかたまたまなのかどうなんでしょうかね。たとえ特別な意味はないとしてもあのシーンはなんか妙なリアリティーがありましたね。実際、外国の日本食屋でご飯を食べてると、やたらと「壊れかけのラジオ」とかが流れるんですよ。これ、外国の日本食レストランあるあるですよ。

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