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映画Hanamiはドイツ映画の傑作!感想とネタバレ

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ドイツ映画祭2008の上映作品。妻を亡くした夫が日本での旅を通じて亡き妻の魂を探す感動ドラマ。ドイツと日本のシーンが上手く混合され、過剰な演出がなく、安っぽさもなく、違和感なく最後まで鑑賞できます。84点(100点満点)

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Hanamiのあらすじ

妻のトゥルーディはある日、病院のドクターに夫ルディの病状が良くないことを知らされる。旅行にでも出たらどうかとドクターから忠告を受け、トゥルーディとルディの二人は息子たちに会いにベルリンを訪れる。

久々に会った息子たちとの間にはしかし大きな溝があり、二人はあまり歓迎されない。そこで今度は二人だけで思い出のビーチに行くことに。

ところが翌朝ルディが起きるとトゥルーディは息を引き取っていた。ルディは妻との思い出を追いかけ、日本にいる息子を頼り、富士山を目指す。

Hanamiの感想

ドーリス・デリエ監督による日本を舞台にしたドイツ映画。

途中途中にブトーのシーンを挿入する手法が見事で、現実的な要素と、シュールな要素を対比させながら芸術を感じさせてくれました。

外国人が日本を舞台にした映画を撮ると、日本文化をちゃかしたり、日本の習慣を失笑するような映画を作りがちですが、この映画は日本に対する敬意、敬愛がひしひしと伝わってきて嬉しかったです。

この映画の家族の描き方が好きですね。子供たちは両親に優しくしたい気持ちはあるのだけれど、一緒にいると、どうしても合わない。感覚が、考えが離れすぎていて理解できない。一緒にいるといらいらしてくる。家族はそのぐらいがちょうどいいんだと思います。

そしてまた、血はつながっている家族、同じ文化で育った人々と分かり合えない主人公が海外では言葉の通じない人と心を通わせる。そういう部分をこの映画は見事に表現してくれたのがすばらしいです。日本を、日本文化を通じて生前の妻をより深く理解していくという内容も渋いですね。

桜に富士山といういわばありきたりでステレオタイプな材料を使っているものの、見ていて思わずジーンときてしまったのは海外で見たからかもしれません。

しかし海外在住の人間が見たら、家族に会いたくなる、日本に帰りたくなってくる、そんな望郷の念にかられてしまう映画というのもそうそうお目にかかれるものではないでしょう。ああ、日本に帰りたい。

コメント

  1. トンボネコ より:

    なんと!海外にご在住でしたか!
    ご苦労さまです。
    それで、あまり見かけない映画のレビューが多めだったんですね?
    この映画も、良さそうな感じで観てみたいなと思ったんですが、日本ではまだ特に話題になってないようですねー。

  2. eigaotoko より:

    トンボネコさん
    そうなんです、海外在住なんです。この映画はいい映画なのでぜひ見てくださいね。

  3. linden より:

    今日は映画の日なので久しぶりに東京の映像が見れるMap of the Sounds of Tokyoを見に行こうか迷って評価サイトを探していたら、偶然こちらにたどり着きました。→見に行くの止めます(笑)そのついでに高評価の映画を検索していたらこの映画を見つけ、コメントします。私はドイツ在住です。この映画に84点もあげないでください!
    オリジナルノーカットをご覧になったのでしょうか。私は2回日本人の友人の女性たちと見ましたが、2回ともある場面について絶句でした。すごく侮辱されたような気分になりました。理由は日本人女性の性器がはっきり映されていたこととヘルスで働く女性が笑った時に見える歯並びの悪さです。この二つのシーンは欧米人が日本人を馬鹿にする要素である歯並びの悪さと、ノーパンで踊る場面を下から鑑賞するような子供っぽい性文化を皮肉ったものです。当然観客から失笑がもれていました。
    この女性監督は日本を皮肉る映画の監督やオペラの演出を多数していて、ベルリンの州立歌劇場のトゥーランドットでは日本の暴力的でスケベでロリコンな漫画の場面が多く映し出され、着ぐるみや巨大な携帯電話、卑猥な性行為を茶化す場面が登場するなど本当にひどい演出でした。始まってすぐに席をたつ人が続出。ほかの演出でも必ず何かを馬鹿にする要素が入っているのがこの人の特徴で、いかにもドイツ人的です。
    日本人の舞踏ダンサーが何人もいるドイツでは舞踏は日本の芸術としてけっこう知られているようですが、これをテーマにしながらぜんぜん関係ない沖縄音楽をつけるなど、いわばステレオタイプの箇所もあります。映画のストーリー的には全体的に良かったと思うのですが、日本人女性としてはこういうストーリーの映画の中で映画館でいきなり同国人の性器を見せ付けられるなんて気分が悪くてしかたがありませんでした。ドイツではテレビでも性器や性交がはっきり映った映画が放送され、サウナも男女混浴タオルで隠さず、湖では男女ともに真っ裸で泳ぐ文化がありますので、こちらの人にとっては別になんでもない映画の一場面に過ぎないのかもしれませんが、もし日本に対して本当に敬意、敬愛に満ちている映画ならばこんな場面を入れる必要は本当になかったと思います。

  4. eigaotoko より:

    Lindenさん コメントありがとうございます。性器と歯並びが気に障りましたか? 僕は特になんとも思いませんでした。映画にリアリティーを出すには美醜、善悪、陰陽の両方を入れるのが必要不可欠で、性風俗などダーク部分を見せずに、桜や富士山だけの美点だけを見せて終わっていたら逆に興ざめしてたと思います。もしあれで上映時間の半分を性風俗と歯並びの悪い女に費やしていたら、馬鹿にしてることになるかもしれませんが、ほんの一部だけだったので、あくまでも日本の一部として紹介したまでではないでしょうか。
    絶句したとはいえ2回も見に行ったということはそれほど嫌いでもないんじゃないですか?