2015/10/02

【海外ドラマ】ナルコス(原題 Narcos)

narcos

77点(100点満点)

Netflixが贈る自主制作の本格派国際刑事ドラマ。コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルとアメリカ政府の戦いを描いた、アクションあり、リアリティーあり、エロスありのクオリティーの高いシリーズ。

あらすじ

1980年代、世界市場を急速に支配したコカイン。コロンビアで麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を創設したパブロ・エスコバルは麻薬によって莫大な富を築きあげ権力を掌握しようと試みる。麻薬流通やパブロの力を危惧したコロンビア政府やアメリカ政府は事態を収めるために動くも、やがて血みどろの戦いになってゆく。

wikipediaより

今回はこのブログで初めて海外ドラマを取り上げてみたいと思います。最近は面白い映画があまりにも少ないので、ついつい海外ドラマなんかに手を出してしまいました。海外ドラマなんてほとんどが最初のエピソードを見たら満足なんですが、この作品だけは続きが見たくてうずうずしてきます。そんなナルコス( Narcos)とは一体どんなシリーズなのか、今回は文句一切抜きでここに紹介したいと思います。

ナルコス(Narcos)の見所

1、ナルコス(Narcos)は事実を基にした海外ドラマ

どれだけフィクションが混じっているのかは分かりませんが、リアリティーがありすぎて、全部本当の話なんじゃないかと思ってしまうほどです。実在したコロンビアの麻薬王を取り上げているだけでなく、ストーリーの間に実際の映像や写真を挿入してくるため、現実感がぐっと増します。

ストーリーはアメリカのDEA(麻薬取締局)捜査官スティーブ&ペニャのコンビとパブロ・エスコバルの対決といったふうに描かれていて、アメリカがコロンビアの麻薬組織撲滅に裏でどのように動いていたのかが詳しく分かります。海外で活動するのはCIAばかりだと思っていましたが、DEAもわざわざコロンビアで潜入して捜査を行っていたんですね。

アメリカは自国に損得が及ぶなら、海外の政治にも積極的に介入して秘密裏で操る国ですが、いかにしてアメリカがコロンビアの麻薬ビジネスと政治に大きな影響を与えたのかが分かるのが一番の見所でしょう。もちろんコロンビアだけでなく、世界中でアメリカは同じようなことをしているので、その一部を覗くことができます。

2、ナルコス(Narcos)を見ればコロンビアが分かる

コカイン生産で有名な国コロンビアですが、本シリーズを見ると、どんな国なのかがよく分かります。政治家、警察、司法の全てが汚職にまみれ、全てお金でなんとかなる国。もちろんこれはコロンビアに限った話ではなく、僕の住むブラジルも同じだし、おそらく貧しい国はこれと似た縮図がどこにでもあるでしょう。

日本からしたら考えられませんが、麻薬ビジネスに手を染め、散々人を殺してきた男がコロンビアでは選挙に立候補して当選するのです。票を集めるためなら有権者にお金をばら撒いたりとやりたい放題で、言うことを聞かなければ殺されるといったあの状況ではどんな人も善悪の判断が付かなくなるのかもしれません。

ちなみにアメリカ政府は対抗手段としてパブロ・エスコバルが大暴れしていた時代にアメリカへの麻薬密輸に関わった犯罪者は、たとえアメリカに一度も行ったことのない外国人であろうとアメリカの法律で裁けるように法改正をしたそうです。そうでもしなければコロンビアで逮捕され、投獄されたところで権力のある犯罪者は刑務所内でも自由に女を呼んだり、パーティー三昧ができるからです。両国が犯罪人引渡し条約を結んだことで、コロンビアの麻薬組織にもアメリカ政府という恐れる存在が初めて浮上したのでした。

3、ナルコス(Narcos)を見ればパブロ・エスコバルが分かる

コロンビアに行ったことがない人でも伝説の麻薬王パブロ・エスコバルという名前は一度や二度は聞いたことがあるはずです。何百人という人々を殺めてきた極悪人ですが、麻薬ビジネスに関していえば、ものすごく頭の切れるビジネスマンです。普通の売人は地方で仕入れてきたコカインを都市で売って何倍かの利益を出すという発想にしかなりませんが、パブロ・エスコバルは違います。コロンビアのコカインをアメリカで売って何十倍もの利益を出そうと、次々と独自のルートを発掘していくのです。ときにはコロンビア人の運び屋たちにコカインの入った袋を飲ませて飛行機で運ばせ、ときにはCIAを買収しセスナ機で輸送させ、またときにはニカラグアやパナマといった隣国の有力者たちと手を組んで、アメリカにコカインを送り込むのです。ちなみにパブロ・エスコバルの麻薬ビジネスによる収入は大手自動車ゼネラルモーターズの収入をも軽く上回っていたそうです。

そのお金でパブロ・エスコバルはサッカーチームを所有したり、新聞やラジオといったメディアも自由自在に操るようになり、挙句の果てにはあろうことかコロンビアの大統領になる、などといった夢を抱き始めます。それが前述した選挙につながるのですが、勇敢な一人の政治家によって活動を阻止されます。ちなみにその政治家は後に暗殺されています。もちろんパブロ・エスコバルの命令によってです。

アメリカとコロンビア政府による協力で捜査を実施した結果、ついにパブロ・エスコバルの犯罪の証拠の数々を突き止めます。重要書類を押収し、一番安全だと思われた裁判所に保存しておくと、今度はパブロ・エスコバルはゲリラ集団M19を送り出し、裁判所を占拠させ、証拠書類を燃やしてしまうという暴挙に出ます。アメリカではマフィアが口を割らせないために事件の証人を暗殺したりしますが、パブロ・エスコバルにかかれば裁判所ごと全て消してしまうのです。

4、ナルコス(Narcos)はスタッフが素敵

そんなぶっ飛んだ男パブロ・エスコバルを演じるのはブラジル人俳優ヴァグネル・モウラです。ヴァグネル・モウラといえば、ブラジルを代表する映画「エリート・スクワッド」で話題を呼んだブラジルのトップ俳優です。セリフもスペイン語だし、本来ならコロンビア人俳優を起用するべきだと思いますが、おそらく彼以上の存在感を出せる俳優がいなかったのでしょう。セリフの言い回しが怪しいときも多々ありますが、やっぱり演技はすごいですね。

そして監督は同じく「エリート・スクワッド」のブラジル人監督ジョゼ・パジーリャ。麻薬組織の映画を作らせたらおそらく彼の右に出る者はいないでしょう。あの演出とリアリティーの出し方はやばいです。

まとめ

このシリーズに、僕がはまったのは僕の住むブラジルとコロンビアに共通点がたくさんあるからです。麻薬組織と警察や政治家の癒着、全く機能しない司法、お金をばら撒く政治家に投票してしまう無垢な国民、その全てが目をつぶりたくなるような現実ばかりです。日本からすればまるで遠い別世界の話でしょう。麻薬ビジネスとその裏側なんて興味がないという人にはあまりおすすめできません。

一方でコロンビアや中南米の政治や歴史に興味がある。あるいはスパイ映画やアクション映画が好きな人には超おすすめです。そんじょそこらの映画より数百倍迫力があってドキドキします。情報戦、銃撃戦、拷問など戦争映画の要素も含まれていますね。さらにところどころにセックスシーンもあったりして、すごくバランスの取れたシリーズだなあと感心しました。

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