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オデュッセイアは映画館で見るべき作品

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あらゆる要素がハイクオリティに仕上がっている良作。久しぶりに「体験した」と感じさせる映画でした。78点

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オデュッセイアのあらすじ

イタケの宮殿では吟遊詩人が物語を歌っている。王オデュッセウスは不在のままである。貴族アンティノオスをはじめとする求婚者たちは、王位を奪うため、オデュッセウスの妻ペネロペに結婚を迫り、夫妻の息子テレマコスから王家の財産を奪おうとしていた。

長年にわたりトロイア戦争とその後の放浪を経てもなお、オデュッセウスの帰還を信じているのは、ペネロペ、テレマコス、そして半盲の豚飼いエウマイオスだけだった。求婚者たちは、「神々を敬うためには客人をもてなさねばならない」というゼウスの掟を守る一家を嘲笑する。一方ギリシャ中では、「ゼウスの掟を拒む海から来た者たち」が現れたという不穏な噂が広がっていた。

テレマコスは、父の友人であり自らの師でもあるメントルとともに、スパルタ王メネラオスを訪ねて父の消息を探る決意をする。その計画は、ペネロペの侍女メラントの愛人でもあるアンティノオスの耳に入り、アンティノオスは求婚者ポリュボスと共謀して、帰路のテレマコスを殺し、イタケを略奪する計画を立てる。スパルタに到着したテレマコスは、メネラオスとヘレネからオデュッセウスの数々の武勇伝を聞かされるものの、その生死は依然として分からない。それでも彼は父の生存を信じ続け、帰路につく。

物語は、トロイア陥落の回想へと移る。オデュッセウスは巨大な木馬の中に兵を潜ませて城内へ侵入する策を立てる。シノンは脱走兵を装ってトロイア人を欺くが、その過程で命を落とす。しかし策略は成功し、ギリシャ軍は城門を開いてアガメムノン率いる軍勢がトロイアを陥落させ、メネラオスは妻ヘレネを取り戻す。アガメムノンとメネラオスは先に帰国する一方、オデュッセウス軍はアテナの導きに従ってより長い航路を進む。

補給のため立ち寄った島では、一つ目巨人ポリュペモスに捕らえられる。彼らはポリュペモスの目を潰して脱出するが、彼が海神ポセイドンの息子だったため、以後ポセイドンの怒りによって海をさまようことになる。続いてアイアイエ島へたどり着くが、巨人ライストリュゴネス族の襲撃によって二隻の船が沈められ、多くの仲間が命を落とす。生き残った者たちは魔女キルケのもとへ逃げ込むが、彼女は一行を豚へと変えてしまう。オデュッセウスは人間から鹿へ変えられていた男を狩った後、キルケと対峙し、説得して仲間を元の姿へ戻させる。キルケは、イタケへ帰るにはオケアノスを越えて冥界へ赴かなければならないと告げる。

冥界でオデュッセウスは預言者テイレシアスの霊に会い、「神々の意思によって故郷へ帰れるのはオデュッセウス一人だけである」と告げられる。それでも彼は神々の定めに抗い、仲間を守る決意を固める。また、木馬作戦で犠牲となったシノンの亡霊とも再会する。シノンは、自分がアンティノオスの代わりにギリシャ軍へ送られ、オデュッセウスの嘘によって死ぬ運命を背負わされたこと、そしてアンティノオスの裏切りを明かす。さらにアガメムノンの亡霊とも出会う。アガメムノンは、戦争出発前に娘イピゲネイアを女神アルテミスへの生贄として捧げた報復として、帰国後に妻クリュタイムネストラに殺されたと語る。その後、戦死したオデュッセウスの仲間たちの亡霊が生存者を追い立て、彼らは冥界から逃げ出す。

テイレシアスの助言に従い、一行は大渦カリュブディス、怪物スキュラ、そしてセイレーンを乗り越えるが、仲間の数は次第に減っていく。やがてトリナキア島へ到着すると、オデュッセウスは「太陽神ヘリオスの聖なる牛を殺せば全員が滅びる」という予言を伝えて厳しく戒める。しかし飢えに耐えられなくなったエウリュロコスらは牛を屠ってしまう。風が止んだ隙を狙って島を脱出しようとするが、ポセイドンが嵐を起こし、船は沈没。予言どおり仲間は全滅し、オデュッセウスだけが生き残る。

ただ一人生き延びたオデュッセウスはオギュギア島へ流れ着く。そこではニンフのカリュプソが忘却をもたらすロートスの実を食べさせ、彼を記憶喪失の状態にする。彼女は七年間、オデュッセウスを愛人として意に反して引き留めていたことを打ち明けるが、故郷と家族を恋い慕う彼に同情し、筏を作って旅立つことを許す。神々の助けによって、オデュッセウスは奇跡的にイタケへたどり着くのだった。

オデュッセイアのキャスト

  • マット・デイモン
  • トム・ホランド
  • アン・ハサウェイ
  • ゼンデイヤ
  • ルピタ・ニョンゴ
  • ロバート・パティンソン
  • シャーリーズ・セロン

オデュッセイアの感想と評価

メメント」、 「インソムニア」、「インセプション」、「インターステラー」、「ダンケルク」、「テネット」、「オッペンハイマー」などで知られるクリストファー・ノーラン監督による、ギリシャ神話を基にした壮大なファンタジーアクション映画。圧巻の映像、迫力ある音楽、そして俳優陣たちによる演技力によって古代ギリシアの二大叙事詩の一つを見事に実写化しています。

レ・ミゼラブル」など古典文学を基にした映画は基本苦手なんですが、これは楽しめましたね。その理由はやっぱりセット丸出し、CG使いまくりの最近の映画の傾向の真逆を行ってるからに違いないです。とにかく金と手間をかけているのが見ていて分かるし、迫力が違うんですよね。あそこまでスケールが大きく圧倒的なスペクタクルを見せられると、あまり言葉が出てこないというか、無意識に説得させられてしまうようなところがありますね。その点はクリストファー・ノーランのこだわりがもろに出ている映画と言えるでしょう。

クリストファー・ノーランってアクションがいいんだよね。派手さもあるんだけど、派手さだけに頼ってなく、エンタメとリアリティーの絶妙なラインを行くアクションシーンを撮りますよね。ラストのアクションは特に格好よかったです。

キャストもいいです。アン・ハサウェイってあまり好きな女優じゃないんだけど、やっぱり要所要所でいい仕事しますよね。「レ・ミゼラブル」のときもそうだったけど、しょうもないコメディーとかより、古典劇が合ってるのかもしれませんね。フォトジェニックだし、なによりただの美人じゃなくて、演技がちゃんとできるんだよね。

主人公はマット・デイモンです。最近、印象薄くなってたけど、久々にいい仕事したんじゃないでしょうか。ロバート・パティンソンの悪役も良かったし、トム・ホランドも頼りにならない息子キャラがはまっていました。

一方で女神たちを演じた、シャーリーズ・セロンとゼンデイヤはあんまり存在感なかったですね。誘惑を捨てて家族のもとに帰る主人公の姿を際立たせるためにも女神たちはもうちょっと豊満ボディの色気むんむん女優でもよかったかもしれませんね。

キャスティングについては映画公開前に、イーロンマスクが、なんでギリシャ神話の登場人物が黒人(ルピタ・ニョンゴ)なんだとか文句言ってましたが、そもそもルピタ・ニョンゴの登場シーンは少ないので、さほどなんとも思いませんでした。

それを言ったら、ギリシャ人は、ギリシャ神話をハリウッドに描かれることについてはどう感じるんでしょうかね。みんな英語で話してるし、違和感覚えるのかなあ。だって日本で例えたら、かぐや姫とか源氏物語をアメリカ人が英語で演じてるみたいなことだからね。怒る人がいても無理はないよね。

それはさておき、すごく印象に残ったのは音楽です。人によってはちょっとうるさいと感じる人もいるでしょう。BGMというより、音楽が前に出てきちゃって映像をぐいぐい引っ張ってるシーンが多々あって、結構な賭けに出ていましたね。下手するとぶち壊すからね。でもその音楽のおかげで緊張感や没入感が増し増しになっていました。

唯一の問題点を挙げるとストーリーですね。正直、なにも知らないで見たら、誰が誰なのか、今どこにいるのか分からなくてきついです。これに関して言えば、「オデュッセイア」のあらすじだけでもざっと読んでおくことをおすすめします。神とか女神とか魔女とか巨人とか、一体なんなんだよって感じなので。

見終わった後に、AIに聞くのもいいけど、すっと物語に入るには、ある程度の事前知識が求められる作品です。本来、映画はその作品を見ただけで理解できるようになっていないとダメなんだけどね。当然みんなこの話、知ってるでしょ?っていうスタンスなのかなあ。クリストファー・ノーラン最高傑作との呼び声も高いけど、そういう意味でも自分にとってはベストではなかったです。「ダンケルク」には及ばなかったですね。

あるいは、一度見てあまり理解できず、学習してからもう一度見に行くっていう人も少なくなさそうです。特に映画館で見る価値のある作品なので、複数回鑑賞する視聴者が続出するかもしれませんね。久々じゃないかな、そういう映画って。

 

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