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ザ・ディザスター・アーティストはジェームズ・フランコの自己満足!

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破天荒なおっさんトミー・ウィソーの奇異な行動を見て、フフフと笑う映画。カルト好きにはいいけれど、そうじゃない人にはおすすめできません。52点(100点満点)

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ザ・ディザスター・アーティストのあらすじ

俳優になるべく演技学校に通っていたグレッグ・セステロは、そこでトミー・ウィソーという一風変わった男性と知り合いになった。

当初、ウィソーのオーバーな演技に唖然としていたセステロであったが、彼の独特な風貌とアクセント、エキセントリックな振る舞い、自分の過去を決して語らないというスタンスに好印象を持つようになっていった。

セステロが友人関係に恵まれ、演技を上達させていく様子を見たウィソーは、セステロに対して嫉妬心をむき出しにするようになった。

その異様さを見かねたセステロは、自分の行動を反省してもらいたいという思いを込めて、ウィソーに『リプリー』の鑑賞を勧めた。

しかし、これが思わぬ事態を招来することとなった。マット・デイモンの演技に深く感動したウィソーは、『リプリー』と同じくらい感動的な映画を製作する意欲を見せ始めたのである。ウィソーは何かにとりつかれたように『The Room』の脚本を書き上げていった。

どこからともなく巨額の資金を調達してきたウィソーだったが、彼には映画製作に関する知識も経験もなかった。当然、そんなウィソーが指揮を執る撮影現場は大混乱に陥ることとなった。

wikipediaより

ザ・ディザスター・アーティストの感想

俳優として知られるジェームズ・フランコが監督、主演、製作を務めたコメディバイオグラフィー。同名のノンフィクションを基にした作品で、史上最低の映画として知られる「The Room」の製作秘話を追った物語です。

年齢不詳、出身地不明の男トミー・ウィソーが、アクタースクールのクラスメイトのグレッグと仲良くなり、一緒にLAに引越し、チャンスを与えてくれないハリウッドに痺れを切らして、自分たちで映画を製作していく、ぶっ飛んだ話です。

ちなみにトミー・ウィソとはこの人のことです。

なにがぶっ飛んでいるかといえば、トミー・ウィソーという人物そのものです。トミー・ウィソーは他人のことは一切気にせず、レストランの中で突然大声を出して演技を始めたり、思いつきで何百キロも離れたジェームス・ディーンの事故現場を訪れたり、素人なのに映画製作のために600万ドルをポケットマネーで払ったり、と生きるロックンロールみたいな男です。

その風貌と欧州訛りのアクセントがまた怪しく、誰も彼の出自については詳しく知らず、お金の出所も一切不明です。

トミー・ウィソーが友人のグレッグとノリで作り始めた映画はトミー・ウィソー自身が監督、主演、脚本を手がけ、それこそエゴの塊のような作品になります。

脚本は彼の性格を象徴するかのような支離滅裂な内容で、誰も何についての物語なのかよく理解しないまま撮影が進む始末でした。

トミー・ウィソーのエゴの強さは日に日にひどくなり、彼はやがてスタッフたちと衝突し、親友のグレッグとの仲も完全に冷え切っていきます。そんな中で完成した作品は、笑うしかないひどい代物だった、というのがストーリーの流れです。

駄作の製作過程にスポットライトを当てるというのは、なんだか不思議な感じがするし、もしこの映画が見るに値しない仕上がりだったら、駄作の中で駄作を取り上げる、という事故にもなりかねないリスクを抱えています。

その点においてはなんとか悲劇的な事態は免れた、一定のレベルを超えたまともな作品にはなかったかなと思います。

つまらない映画が一部のファンの中で、カルト的な人気を誇るというのは映画ではよくある話で、ジェームズ・フランコ監督は、その現象の不思議さと、トミー・ウィソーのキャラに魅了されたんでしょう。

トミー・ウィソーをジェームズ・フランコ自身が演じているし、これはこれでまたジェームズ・フランコの自己満足映画という気がしないでもないです。グレッグ役には弟のデイヴ・フランコが起用されているし、すごく個人的な映画だなあという印象を与えますよね。

その一方でジェームズ・フランコはトミー・ウィソーのキャラをよく演じきったと思います。あれがジェームズ・フランコだってことに終わった後に気づいたぐらいです。

ただ、映画として面白いかというと評価が難しいところですねぇ。カルト映画とかあんまり興味ないし、駄作をわざわざ掘り起こすなよって思うので。

トミー・ウィソーを見ていたら、ふと、コロンビアでエメラルド王と呼ばれる日本人早田英志さんのことを思い出しました。彼もまた「エメラルド・カウボーイ」という映画を自分で製作して「史上最もエゴセントリックな作品」と酷評されていましたね。

トミー・ウィソーもそうだけど、金持ちはやることが違いますね。映画がつまらなくて大失敗しても、こうしてネタになるんだから、それだけでも作った甲斐があったと言えるのでしょう。

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