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映画海にかかる霧は実話じゃないけど面白い!感想とあらすじ

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seafog

殺人の追憶」の脚本家シム・ソンボによる監督デビュー作。舞台劇を基にしたシチュエーション・パニックスリラーで演技も演出もストーリーもちゃんとしている韓国映画です。66点(100点満点)

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海にかかる霧のあらすじ

チョンジン号は一時、大漁に沸いていたこともあったが、最近は不漁続きで船の維持すら難しくなっていた。八方ふさがりの中、船長チョルジュ(キム・ユンソク)と年少の船員ドンシク(パク・ユチョン)を含む乗組員たちは、やむを得ず中国からの密航者たちを乗船させることに。そして決行の日、海上で中国船から密航者を迎え入れるが……。

シネマトゥディより

海にかかる霧の感想

yahoo映画では「2001年に発生した「テチャン号事件」を基にした舞台「海霧(ヘム)」を映画化」と紹介してあって、なんて余計な説明なんだ、と思いました。

「実際にあった事件を基にした舞台を基にしている映画」ってもう原型ないじゃんって感じがしますけどね。

こんな宣伝が許されるなら、「実際にあった事件を基にした舞台を基にしている近所のおばちゃんの話」とかでもよくなっちゃうよ。いい加減、映画業界は「事実プロモーション」をやめるべきです。そんなことどうでもいいから。何度も言うけど面白いか、面白くないかが重要なんだから。

さて、物語は海が舞台で、不景気でこのままだと漁船チョンジン号を手放すことになるかもしれないといった状況下で船長がブラックな仕事に手を出したことがきっかけで、船員たちの針路が大きく変わっていく様子を描いています。

ブラックな仕事とは中国からの密航者を乗せて送り届けるといういわば密入国の斡旋。しかしそんな仕事は初めての試みだけに船には大勢の乗客の受け入れ態勢も整っていなければ、密航者を隠す場所すら用意されておらず、次々とハプニングに襲われていき、最後は目茶目茶になる、というのが話の流れです。

序盤から中盤にかけてはストーリーの進み具合がすごくスムーズで自然です。何かのハプニングによって、止むを得ずに別のハプニングが起こるといったようにそれぞれのエピソードががっちりと鎖でつながっていくようです。

ただ、中盤から終盤にかけてはアメリカ映画のスリラーのノリになって、なんでもありの皆殺し映画になってしまうのがいけません。あそこまで行くと緊急事態における人間の心理というより、どこか別世界のダークファンタジーになってしまいます。

船の中で新人船員と密航者との間に恋も芽生えるんですが、あの状況で惹かれることはあっても、命をかけて相手を守るほどの親密感が生まれるかというと疑問が残りました。

また、散々恋する二人で命からがら生き延びたのに最後あの女が男にしたことが信じられません。あれじゃあ、命をかけた男があまりにも可哀想すぎませんか。

なにより海辺について所持金もなく、ビショビショの状態で、あの女がどこまでどうやってたどり着いたのかが気になりました。船のほうより、むしろ陸に着いてからのサバイバル劇のほうが見てみたかったですね。

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