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ロスト・リバーは芸術路線を狙いすぎ!ネタバレと感想

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芸術路線を狙いすぎて外した感のあるダークファンタジー。もうちょっと分かりやすいストーリーにしたらよかったのにと思うと残念です。49点(100点満点)

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ロスト・リバーのあらすじ

経済が破綻して大半の住人が去っていった街で、ボーンズ(イアン・デ・カーステッカー)はくず鉄を集めながらその場しのぎの生活をしていた。

だが、家も差し押さえ寸前という窮地に追い込まれた彼は、街を去るべきかどうかの瀬戸際に立たされる。そんな折、隣に住む幼なじみのラット(シアーシャ・ローナン)から、街がゴーストタウン化した理由についてのうわさを聞かされ……。

シネマトゥディより

ロスト・リバーの感想

ドライヴ」のスタッフが贈るカナダのイケメン俳優ライアン・ゴズリングの初監督作品。

シュールで独自の世界を作り出しているファンタジードラマで映像やBGMなどセンスの良さが隅々に感じられる一方でストーリー性に欠け、状況が理解しずらい部分が多々あるマニア向けの一本。

初監督作品で気合が入っていたのか、芸術路線をかなり狙った作品といえます。おそらく意気込みとしては他の映画とは似ていない独特な映画を撮る、ということだったはずです。

しかし気味の悪い雰囲気や得体の知れない登場人物はもろにデヴィッド・リンチ風で、オリジナリティーが強いかどうかというとそうでもないです。そもそも個性がある人というのは個性を出そう出そうとしなくても自然と個性が作品に繁栄してしまうもので、強いて狙う必要などないのです。

その点ライアン・ゴズリング監督はまだ自分のスタイルを模索しているのかもしれませんね。

「呪い」、「川」、「ダム」などのキーワードが会話の中で繰り返され、中でも題名の通り「川」がかなり重要なテーマとなってきます。にもかかわらず川のシーンはごくわずかで、大半のシーンは地上で展開されます。

劇中のセリフは少なくあまり状況説明はありません。かといって映像で全てが簡潔に語られるかといえばまたそうでもなく、どこか物足りなくて僕は結局二回観賞しました。

デヴィッド・リンチの作品もそうですが、この映画もまたストーリーに意味を求めるのはお門違いで、廃墟と化したゴーストタウンの風景や悪役たちの気持ち悪さ、そしてお金に困って母親ビリーが働き始める劇場のいかがわしさなどを楽しむ映画といえるでしょう。

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ただ、この路線でいくなら、あの倍は気持ち悪く、いかがわしくしないとマニア層は興奮は得られないでしょう。性的な演出はしているものの、実際のベッドシーンはなく、あるのは「シェル」と呼ばれるカプセルのような透明の箱(上の画像)に女を入れてその前でおっさんがいやらしく踊る、というしらけるシーンだけでした。

ライアン・ゴズリングほどのイケメンで名声も富もある男だったら相当ありとあらゆるスケベなことは試しているはずだから、その数々のスケベ体験、あるいはそれを基にした想像の中からあのカプセルをチョイスしているとしたらがっかりですね。もっとあるだろう、ほかにもっとすごいのが。

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あと一つだけ突っ込まずにはいられないのは、呪いを解くために主人公の少年ボーンズが川から拾ってきたドラゴンの銅像。あれ重さ一体何キロあるんでしょうかね。

川の奥底に沈んでいて、かなり重そうなのにあの華奢な少年が一人で引き上げて、それも頭の高さまで持ち上げて、ぶん投げてたのには笑いました。

軽いなら軽いで走行中の車に向かって投げたらすぐに壊れそうなものだけど、最後まで元の形のまま無傷っていうのもシュールですね。ライアン・ゴズリングの個性を一番表していたのは間違いなくあのドラゴンの頭でした。

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