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映画フルートベール駅では実話!ネタバレと感想

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クリード チャンプを継ぐ男」、「ブラックパンサー」のライアン・クーグラー監督による実録ドラマ。64点(100点満点)

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フルートベール駅でのあらすじ

2009年、新年を迎えたサンフランシスコのフルートベール駅。多くの人が入り乱れるホームで、22歳の黒人青年オスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)が銃で撃たれてこの世を去る。命を失ったオスカーにとって、母の誕生日を祝い、娘と遊び、家族や友人と過ごしたいつもの日常が、悲しいことに最後の日となってしまった。

シネマトゥディより

フルートベール駅での感想

警官に殺害されたオスカー・グラントの事件当日までの日々を追ったドラマ。オスカーが殺害されるラストにたどり着くまでに彼の日常生活やその背景を上手く浮かび上がらせていて、報道とはまた一味違った印象を与える映画。

内容が大変細かく、事件が起こるまでに至った経緯を詳細に渡って説明していて、いかにしてオスカーが殺害されたのかがよく分かりました。

もちろんこの映画が描くオスカー像がどれだけ正確なのかは分かりませんが、特にオスカーを「悲劇の被害者」として一方的に描いておらず、あくまでも中立的な立場を取っているのが特徴です。

ニュースなどの報道ではこの事件は、「黒人差別」、「白人警官による黒人少年の殺害」といった面だけが強調されていました。しかしオスカー・グラントの日常を追っていくと事件に行きつくまでに様々な因果関係があることに気づきます。

たとえば、オスカー・グラントが刑務所にいたこと、麻薬の売人をやっていたこと、刑務所内でほかの囚人とトラブルっていたこと、職場でも問題児で首になっていたこと。メディアでは偶然事件現場に居合わせて警官に殺されたといったような伝えられ方をしていたけど、実はこうした普段の行いが皮肉にも事件につながってしまったようです。

序盤にいきなり実際の事件の映像が流れ、視聴者を一気に物語の中に引き込みます。事件のことをすでに知っている人も知らない人もその映像を見せられたらすぐに姿勢を正し、見入ってしまうはずです。それだけ殺害の瞬間の映像というのはショッキングですね。事件現場にはたくさんの人がいたためにたくさんの映像がユーチューブにアップされています。

オスカー・グラントを殺害した警官ヨハネス・メサリーには結局2年の禁固刑が科され、実際には11か月で出所したそうです。白人の警察官が黒人を殺した罪で収監されたら、それこそ刑務所内ではほかの黒人の囚人たちに相当は扱いを受けたはずです。想像するだけでも恐ろしいですね。

shimai

この映画を見た限りではヨハネス・メサリーが黒人差別主義者なのかどうかは分かりようがありませんでした。僕の個人的な印象では差別主義者というより、ただのビビりの新米警官だったんじゃないかと思えました。

強盗も素人に限ってすぐに発砲しちゃって誰かを殺しちゃったりしますが、警察も同じでしょう。事件現場は乗客たちがギャーギャー騒いでいたり、取り押さえた複数のギャング風の黒人たちが警官を罵ったりと、過度な興奮状態にあったわけで、そうこうしているうちに取り乱したヨハネス・メサリーがビビって撃ってしまったように見えました。

まずアメリカの警官なんて犯人が抵抗すればすぐに撃つのはみんな分かっているわけだから、そんな警官に制圧されておきながらなぜオスカー・グラントがもうちょっとぐっと堪えて冷静に対処できなかったのかが悔やまれますね。あの状況で警官を罵ったりする意味が僕には理解できませんでした。

そして新年を迎えた夜に電車の中でオスカーが殴り合いの喧嘩をしたのも、たまたま刑務所内で仲の悪かった男と車内で鉢合わせしてしまった、という偶然が重なったからです。

するとどうしてももし刑務所内であの男と揉めていなかったら、あるいはもし刑務所に入っていなかったら、こんなことにはならなかったんじゃないか、といったことが頭をよぎります。知らず知らずのうちにオスカー・グラントは死を自分に引き寄せていたような因果応報を感じずにはいられませんでした。

とはいえヨハネス・メサリーがオスカーを射殺する正当な理由はなく、あの状況で銃を抜き、結果的にオスカーを殺してしまったことは厳しく処罰されるべきでしょう。

この事件を巡って最も差別的なのは犯人のヨハネス・メサリーよりも、むしろ彼をわずか11か月で釈放してしまうアメリカの司法のほうです。映画のラストでオスカーの実際の娘の映像が流れますが、あのシーンはせつないですね。

娘は大人になったときこの事件を一体どのように捉えるのでしょうか。自分のお父さんが白人に殺されたとずっと恨みを持ちながらアメリカで育っていくとしたらそれこそ辛いですね。

コメント

  1. 腑抜け より:

    文句
    まるで犯罪歴のある人間はこんな目にあっても仕方ないと言ってるように見える。
    この映画は被害者を1人の人間であることを描いてるものなのにそのメッセージを全く受け止めていないよう。

  2. ばーか より:

    自分で死を引き寄せたわけじゃないでしょ。
    おりこうさんにはそう見えるのかな。
    ボンクラの感性は理解できない。