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バックコーラスの歌姫たちの感想とネタバレ

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モーガン・ネヴィル監督によるバックコーラスのシンガーたちにスポットライトを当てたドキュメンタリー。有名ミュージシャンたちを影で支えてきた人たちの半生の伝え方が下手で、焦点が定まっていないブレブレ映画です。30点(100点満点)

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バックコーラスの歌姫(ディーバ)たちのあらすじ

エルヴィス・プレスリーやザ・ローリング・ストーンズなど数々のミュージシャンを、類いまれなる歌唱力で支えてきたバックシンガーたち。彼女たちの多くは聖歌隊で歌うことを覚え、才能を開花させた。しかし、多くがソロでの活躍を夢見ながら失敗に終わっている。1960年代から活躍するダーレン・ラヴをはじめ、第一線で活動するバックシンガーがその栄光と挫折を赤裸々に語る。

シネマトゥディより

バックコーラスの歌姫(ディーバ)たちの感想

アカデミー賞ドキュメンタリー部門のノミネート作品です。バックコーラスのシンガーの一人に焦点を当ててその人を追っていくのならまだしも、知らない人からしたら誰だか分からない複数のおばちゃんたちの半生をバラバラに聞かされたところで面白くもなんともないです。

一人じゃなくて、複数にしたのは一人では十分なエピソードもなく、一本の映画にできないからです。出演者たちのタレント性が薄く、強烈なキャラがいないのが残念です。

例えば「シュガーマン 奇跡に愛された男」のロドリゲスや「キューティー&ボクサー」の篠原有司男並の存在感とミステリアスな要素があればそもそも複数の人たちのエピソードを混ぜる必要なんてないのです。

バックコーラスは確かに重要なパートでしょう。しかしその重要さや彼女たちの才能を伝えるために、この監督が使った手段といえば、「ミックジャガーと歌った」、「エルビス・プレスリーと共演した」、「マイケル・ジャクソンに褒められた」など有名人をダシに使ったミーハーなものなのです。

彼女たちは特別だ、なんでソロアーティストとして活動していないんだといいつつも、他の有名アーティストたちからお褒めの言葉をもらわないと、存在価値が光らないと監督自身が思っているのです。裏方の仕事を評価しているようで実は見下しているのが吐露してしまった皮肉な仕上がりです。

ストーリー構成も、次々とバックコーラスのシンガーのおばちゃんたちを インタビューし、昔の思い出話を聞き、スティングやスティービー・ワンダーなどに「彼女たちは天才だ」などと言わせて持ち上げる、というみんながみんなを褒め合う一番ダメなタイプのものです。

どうせだったら、コーラスの人たちが有名歌手の秘話などを暴露してやればいいんですけどね。スティービー・ワンダーは実は目が見えるとか、ミックジャガーは片っ端からバックシンガーに手を出してるとか言ってくれないと。

「すごいすごい」といえば視聴者までもが「この人たち凄い人たちなんだぁ」と信じると思っているんでしょうかね。プロの舞台でやっている人たちなんだから、歌が上手いとか、才能があるとかは当たり前の話なわけで、そこを強調されてもって感じですね。

誰かの功績を称えるだけの記録映画にはなんの真実味もなければ、発見もないです。サッカーのメッシのドキュメンタリーを撮って延々と「彼は上手い、才能がすごい」とか言っているのと同じです。そんなことみんな知ってるっつーの。

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