おじいちゃんの里帰り (原題ALMANYA – WILLKOMMEN IN DEUTSCHLAND)

Almanya_Willkommen_in_Deutschland_12

ドイツに移民したトルコ人家族の歴史を里帰りの旅と共に振り返っていく家族コメディードラマ。移民をテーマにしているもののシリアスな部分は一切省き、終始コミカルにトルコ人家族を描いているソフトな映画。46点(100点満点)

おじいちゃんの里帰りのあらすじ

トルコからドイツに移り住み、一生懸命働きながら一家を支えてきたフセイン(ヴェダット・エリンチン)も今や70代。彼は一見平凡そうに映る大家族の中で孫たちに囲まれて平穏な日々を送っていたが、息子や孫たちはそれぞれ悩みを抱えていた。ある日、フセインは、今度の休暇には全員で故郷トルコに買った家を訪れようと提案するが……。

シネマトゥディより

おじいちゃんの里帰りの感想

ヤセミン・サムデレリ監督による嫌味がなく、深刻な問題も出てこないので、子供から大人までみんなで一緒に見られる映画です。ただ、ドイツに移民したトルコ人に日本人が共感できるかといったらできないでしょう。

在日韓国人家族の映画をドイツで放映しても彼らが理解できないのと同じです。日本人の中には登場人物の誰がトルコ人で誰がドイツだが区別がつかない人もいそうです。

その一方でドイツ人、もしくはドイツ在住トルコ人にとっては優しい子供向け教科書のような物語です。極悪人が登場せず、登場人物はほとんどがいい人なので、ドイツ人が見てもトルコ人が見ても摩擦が起こらないような内容となっています。

ドイツ人の友人が言ってたのですが、ドイツではトルコ人の移民を嫌う、あるいは疎ましく思っている人が多いそうで、差別もかなりあるみたいです。

そういう背景があるからこそ、こういうおとぎ話的な映画が生まれたのでしょう。監督はトルコ系ドイツ人だそうで、トルコ人をドイツ人に理解してもらいたい、という意思が伝わってきます。そのためにはマジにやるより、面白く描くのが一番だと考えたのでしょう。

ただ、これを部外者が見たらどうかというと、ちょっと薄い印象を抱くでしょう。登場人物の名前もほとんど頭に入らず、お父さん、あ母さん、息子といった家族名称でしかそれぞれのキャラクターを認識しないはずです。

コメディーとしてもクスクス笑える程度で、家族ドラマとしても軽いですね。トルコ人ならまだしもこの映画を見て泣いたという日本人は感動したんじゃなくて、ただむしょうに泣きたかっただけだと思います。

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