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ファーザー マザー シスター ブラザーはつまらない!

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ドラマとしての起伏が少なすぎて眠くなる家族ストーリー。一般向けではなく、玄人向け、欧州の批評家向けという感じの作品でジム・ジャームッシュの最高傑作というのは嘘です。20点

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「Father(父)」

アメリカの雪深い田舎町。疎遠になっていた父親に会うため、ジェフと妹のエミリーは車を走らせる。

母の死後、年金も受け取らずに父がどうやって生活しているのか不思議に思うエミリー。一方、ジェフは密かに父を経済的に援助しているようで、父が孤独な暮らしを送っていることを案じ、高価な食料品を大量に持参する。

父は、自分の本当の経済状況を隠そうとしている。庭には古びたピックアップトラックを置き、リビングもわざと散らかしたままにしている。しかし、エミリーは父の腕に高級腕時計のロレックスがあることに気づく。父は「これはフガジ(偽物)だ」と言ってごまかす。

父は子どもたちの近況にもあまり関心がないようで、ジェフが最近離婚したことすら忘れていた。

二人が帰った後、父は部屋をきれいに片付け、身なりを整える。そして、カーカバーで隠していた実際には状態の良い愛車に乗り込み、近くの高級レストランで女性の友人と食事を楽しむのだった。


「Mother(母)」

アイルランド・ダブリン。高名な高齢の女性作家は、毎年恒例のお茶会の日を迎える。集まるのは娘のティモシアとリリスの二人。3人ともダブリンに住んでいるにもかかわらず、この日だけが顔を合わせる唯一の機会となっている。

向かう途中、ティモシアの車が故障する。ロードサービスを呼ぶものの、自力で車が動いたため依頼を取り消し、遅刻しないよう母の家へ急ぐ。

一方、リリスは、自分の経済状況について母や姉に説明したくないため、友人ジャネットにUberの運転手を装ってもらう。

お茶会では母が二人の近況を尋ねる。少しためらった後、ティモシアは市の歴史的建造物保存委員会で昇進したことを報告する。しかし、その話を遮るようにリリスは、自分の地域で新たな「インフルエンサー」に関する良い知らせがあると話し始める。だが母も姉も、「インフルエンサー」が何なのか理解していない。

やがてリリスもロレックスを身につけていることが分かるが、彼女もまた「偽物よ」と言って笑ってごまかす。

その後、ティモシアは浴室で感情を抑えきれなくなったような様子を見せる。

お茶会が終わると、ティモシアは車で送ろうと申し出るがリリスは「アプリがうまく動かないから」と言い、母にUberを呼んでもらうよう頼む。そして3人は玄関先で、ほとんど言葉を交わすことなく、静かに迎えの車を待つ。


「Sister Brother(姉弟)」

フランス・パリ。アゾレス諸島付近で起きた飛行機事故で両親を亡くしたスカイは、兄のビリーと再会する。

二人は実家へ向かう車中で幼い頃の思い出を語り合い、失われた時間を少しずつ埋めようとする。

すでに誰も住んでいない実家で、ビリーは昔の写真や子どもの頃の絵、父親が使っていた古いロレックスをスカイに見せる。さらに、複数の偽造身分証や偽の結婚証明書まで見つかり、両親には自分たちの知らない秘密があったことが示唆される。

そこへ大家のゴーティエ夫人が現れ、両親が家賃を3か月滞納したまま亡くなったにもかかわらず、自分が保険会社に家財を差し押さえられないよう守ったことを明かす。

その後、兄妹は再びパリの街を車で走り、倉庫へ向かう。そして保管されていた両親の家具を静かに見つめながら、最後の別れを告げるのだった。

  • トム・ウェイツ
  • アダム・ドライバー
  • メイム・ビアリク
  • シャーロット・ランプリング
  • ケイト・ブランシェット
  • ビッキー・クリープス
  • サラ・グリーン
  • インディア・ムーア
  • ルカ・サバト
  • フランソワーズ・ルブラン

デッド・ドント・ダイ」、「パターソン」、「コーヒー&シガレッツ」、「ナイト・オン・ザ・プラネット」、「ミステリー・トレイン」などでお馴染みのジム・ジャームッシュ監督による家族ドラマ。微妙な関係性を持つ家族が集まって家で話すだけの会話劇で、ストーリー性やユーモアに欠け、いつものジム・ジャームッシュマジックがすっかり消え去った作品。はっきり言って退屈でした。これがヴェネチア国際映画祭最高賞の金獅子賞受賞作品とは信じられないです。

3組の家族のオムニバス映画といってもよく、最初は父と姉弟、二番目は母と姉妹、三番目は両親を亡くした兄妹という構成になっていて、まあなんとか見れるのが一番最初の家族の話です。出演者がジム・ジャームッシュファミリーともいえる、トム・ウェイツとアダム・ドライバーが親子役となっていて、どこかぎこちない父と息子を演じていました。ただ、この二人にしても無駄遣いしたかのような印象を受けましたね。

唯一ユーモアを感じられるのはこのエピソードぐらいです。といってもクスクス笑えるレベルにも達しておらず、正直ジム・ジャームッシュの腕が落ちたんじゃないか、感覚が鈍ったんじゃないかと思ってしまうほど、脚本が弱かったです。

3つのエピソードのそれぞれが40分ぐらいの尺になっているんですが、いずれも家族の背景についてはほとんど語られず、短い会話から視聴者が彼らの関係性や過去を想像していくしか手がかりがありません。それもあって会話にいまひとつ乗れず、またあえて意図的に核心に迫らないようにしているふしがあって、それが余計に退屈にさせています。

つまり知らない家族の会話をなんの説明もなく聞いているだけの映画なんですよ。それでもユーモアが強かったら見れるでしょう。おそらく狙いとしては「コーヒー&シガレッツ」の家族版のような映画にしたかったんだと思うんですが、それほど仲良くもない親子という設定の中で笑いを起こすってまあなかなか難しいですよね。

こんなこと言うと、この映画は、「家族との距離」「親子関係」「喪失」をテーマに描いているんだからこれでいいんだとか言い出す人がいそうです。つまり笑いじゃなくて芸術なんだ、家族ドラマなんだという捉え方ができるだろと。

もちろん面白ければそれでもいいんだけど、つまんないからね。あと、ジム・ジャームッシュにファンや視聴者は、美しい家族ドラマなんか求めるのかということなんですよ。ちょっとオシャレで、独特の間から繰り出される、ちょっと可笑しい会話が見たいんじゃないの?

2つ目のエピソードも平凡です。シャーロット・ランプリング、ケイト・ブランシェット、ビッキー・クリープスという演技派女優が登場するのに、三人の存在感が消えていました。脚本に消されたといったほうがいいでしょう。

3つ目のエピソードなんて見れたもんじゃないからね。双子の兄妹がずっとイチャイチャしながら両親の思い出に浸るだけって。まあきついですよ。それもずっと二人が格好つけてるんですよ。あんな兄妹、めっちゃ気持ち悪いじゃん。

3つのエピソードではスケボー、ロレックス、水などが象徴的、比喩的に使われていて、その解釈も視聴者に委ねられています。ロレックスは、本物偽物に関わらず身分を偽る象徴として、スケボーは、失われた幼少期なのか、水は感情や関係の比喩なのか、まあそれっぽく解釈しようと思えばできるけど、どうでもいいんですよね。つまらないから。つまらない映画が、解釈を視聴者に委ねるなって話なんですよ。まず、楽しませてくれないと。これはダメだよ、ジム・ジャームッシュ。

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