
アカデミー賞ノミネート作品ティモシー・シャラメ好きしか楽しめない、中身のない低レベルコメディ。テンポがいいから最後まで見れるものの、ほぼ笑えるところはないです。47点
マーティ・シュプリーム世界をつかめのあらすじ
1952年のニューヨーク。マーティ・マウザーは、叔父マレーが営む靴店で靴のセールスマンとして働く一方、卓球選手として活動していた。マーティは全英オープンで優勝し、連覇中の王者ベーラ・クレツキを倒して、卓球にアメリカの注目を集めることを夢見ていた。
また、自分の名前入りのオレンジ色のノベルティ卓球ボールを販売するアイデアを、友人ディオンとその実業家の父に持ちかけていた。プライベートでは幼なじみで既婚者のレイチェル・ミズラーと不倫関係にあった。
マーティはロンドン遠征のために叔父に700ドルを要求するが、マレーは母親への心配と、仕事を続けてほしいという理由からこれを拒否。閉店後、マーティは同僚ロイドを銃で脅し、店の金庫を強奪する。
ロンドンでは、選手用の兵舎に不満を抱いたマーティは、代わりにリッツ・ホテルに滞在する。そこで元女優のケイ・ストーンを誘惑し、彼女の裕福な夫で万年筆王のミルトン・ロックウェルと知り合う。マーティは準決勝でクレツキを破るが、決勝では、スポンジラケットを使う聴覚障害のある日本人選手・遠藤コトに敗れる。
ミルトンは、世界選手権前に東京で遠藤とのエキシビションマッチを行う話を持ちかけるが、日本の観客を喜ばせるために八百長を求められると知り、マーティは断る。ミルトンは、マーティがすでにクレツキとともに国際ツアーを行い、ハーレム・グローブトロッターズの余興として扱われている点で、彼はすでにヴォードヴィル芸人のような存在だと告げる。
ニューヨークに戻ったマーティは、マレーから盗みを働いた罪で逮捕されるが逃亡。彼は妊娠中で、その子は自分の子だと主張するレイチェルと再会する。タクシー運転手の友人ウォーリーと老朽化したホテルに滞在中、マーティはリッツ・ホテル滞在費を不正に経費計上したとして、国際卓球協会(ITTA)に1500ドルの罰金を支払わなければ世界選手権に出場できないと知る。
そこでマーティはあらゆる手段を使って日本で開催される世界選手権に出場するための資金を集めようとするがその度に数々のトラブルに見舞われるのだった。
マーティ・シュプリーム世界をつかめのキャスト

- ティモシー・シャラメ
- グウィネス・パルトロー
- オデッサ・アザイオン
- ケヴィン・オライリー
- タイラー・ザ・クリエイター
- 川口功人
マーティ・シュプリーム世界をつかめの感想と評価

「神様なんかくそくらえ」、「グッド・タイム」、「アンカット・ダイヤモンド」で知られるジョシュ・サフディ監督によるドタバタコメディでアカデミー賞ノミネート作品。卓球選手を主人公にしているものの、内容はほぼ卓球とは関係ないです。
若くて破天荒で自信過剰な主人公が、後先考えずに、その場しのぎでトラブルを解決していく様子を速いテンポで見せていく人間ドラマで、主人公に対してどんな感情を持つかで、この映画の評価が分かれそうです。
主人公マーティがこれでもかというほど、イキリ散らすので、イライラさせられるのにそれほど時間はかかりませんでした。もうとにかく早口でせっかちでガサツで挑戦的で何一ついいところが見えず、現実社会にいたらまず誰かに殴られるキャラになっていて、あれを面白いとはとても思えませんでした。
主人公を演じているのがティモシー・シャラメというのが一つ大きなポイントですね。女性ファンなら、ウザキャラのティモシー・シャラメもきっと受け入れてくれるのでしょう。受け入れるどころかマーティのようなダメ男に母性愛を感じちゃうのかもしれません。
序盤はしっかり卓球を映しつつマーティが卓球選手で、卓球を通じて成り上がろうという姿が見受けられます。ところが中盤から終盤にかけては試合はもちろん、ほとんど練習すらしておらず、それなのに世界選手権に出られるという態で話が進んでいきます。
つまるところ話にリアリティーが全くなく、それゆえに物語に全然入っていけませんでした。主人公は実在する人物からインスパイアを受けているそうですが、実際のところは細かいことは目をつぶってくれというファンタジーの世界になっていてがっかりです。
リッツ・ホテルの経費をどうやって不正に計上できるんだよとか、ホテルで女優を口説くためにいきなり部屋に電話をかけて、嫌がらせに近いナンパをしたのにすんなりうまく行っちゃったり、突っ込みどころが満載でした。唯一この話すごいな、と思ったのは戦争中のハチミツのエピソードですね。あれはインパクトありました。
「グッド・タイム」でも「アンカット・ダイヤモンド」でもそうだったけど、ジョシュ・サフディ監督はカオスを作るのが好きみたいですね。そのせいか終始バタバタと主人公をピンチに追い込んで、なんとかピンチを切り抜ける様子を「笑い」としているところがあって、あんまりインテリジェンスを感じさせないですね。
スポンサーを見つけていざ日本に行ったものの、マーティは世界選手権に出場できないことを知らされるんですが、あの展開もなんだかなあ。日本まで行って国際卓球協会の会長と直接話さないと、出場できるかどうかわからないってどんな大会だよって話だし、エキシビションマッチで因縁の日本人と対決して勝ったところでなんなんだよって思って、せっかくのクライマックスが台無しになっていました。
結局のところ卓球なんてどうでもよかったんだなあ、という監督の卓球に対するリスペクトのなさに驚くとともに、中身のないものを2時間半もかけて見せられたことに怒りすら湧きました。


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