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視えるは突っ込みどころ満載ホラー

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薄い動機で殺し合いを繰り広げる人たちの様子を楽しむ恐怖映画。お化けとか、人形とか、呪いとか、盛沢山にしすぎてなんのこっちゃ分からなくなってる作品です。45点

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映画【視える】のあらすじ

ある夜、精神科医テッド・ティミスの妻、ダニー・オデロ=ティミスが、夫妻が新しく購入した田舎の家で残酷に殺害される。テッドの元患者であるオーリン・ブールがその夜ダニーを訪れ、「家に見知らぬ者が侵入している」と警告していた。犯人だと考えらえれたオーリンは後に更生施設の自室で頭を粉々に砕かれて殺されているのを発見される。

それから1年後。ダニーの双子の姉妹であり、物に残る記憶を読む力を持つ盲目の霊能者ダーシー・オデロのもとに、テッドがアイルランド・コークの彼女の店を訪れる。テッドは彼女の頼みに応じて、オーリンの義眼を渡す。ダーシーはそれを「読む」ために求めていたのだ。

数日後、ダーシーは突然、テッドが新しい恋人ヤナと暮らしている田舎の家に現れる。その直前、家にはダーシーからの贈り物として「等身大の不気味な木製のゴーレム像」が入った大きな木箱が届いていた。

テッドは夜勤のため病院へ出かけ、ダーシーはヤナと二人きりになる。ヤナはその場を去りたがるが、車の鍵が見つからず外に出られない。夜が更けるにつれ、ヤナはゴーレム像の位置がいつの間にか動いていることに気づき、恐怖に包まれる。

像を調べると、頭部にあいた5つの穴の中から、ダニーとダーシーの写真、髪の毛、歯、そして血の小瓶など、奇妙なものが見つかる。ダーシーは激しく動揺し、ヤナにそれらを元に戻すよう命じる。ヤナは指示に従い、寝室へ向かう。

その夜、ヤナはダニーの霊が現れ「逃げて」と囁くのを目の当たりにして恐怖のあまりパニックに陥る。ゴーレムの箱の中で車の鍵を見つけた彼女は、叫びながら家を飛び出す。テッドが帰宅すると、家にはダーシーだけが残っていた。そこでダーシーはテッドに驚きの告発をするのだった。

映画【視える】のキャスト

  • キャロリン・ブラッケン
  • グウィリム・リー
  • タイグ・マーフィ
  • キャロライン・メントン
  • ジョナサン・フレンチ

映画【視える】の感想と評価

ダミアン・マッカーシー監督による、アイルランド産低予算ホラー。普通に見れる映画ではあるけど、色々と突っ込みどころのある、ややB級寄りの映画です。

上映時間が100分以内ということもあって、さくっと見れちゃうのが鍵ですね。テンポもそんなにいいわけではないんだけど、尺が短いからか無駄が少なく、その都度しっかり話が展開していくので、見ごたえがあるような錯覚に陥りやすそうです。

物語は、自分が夜勤中に家に一人でいた妻を患者に殺害された精神科医のドクター、テッドが、妻の双子の姉妹で盲目のダーシーを訪れるところから本題に入っていきます。テッドは、犯人の患者が残した義眼をダーシーに渡します。ダーシーは物に触れると、その記憶を読むことができるため、双子の姉妹を殺害した犯人の素性を知りたいと思って、義眼を欲しがっていたのですが、いざ義眼を読んでみると、とんでもない事実を突き止めた、というのがストーリーの流れです。

それこそ最初の15分で、もうこれだけの情報を詰め込んできているんですよ。ちょっと詰め込みすぎじゃない? ざっくりまとめるとこんな感じですよ。

  • ドクターの妻が患者に殺害される
  • その患者が頭をぐちゃぐちゃにされて死亡する
  • ドクターの妻には実は双子の姉妹がいた
  • その姉妹が実は霊能者で盲人だった
  • 犯人が残した義眼を触ってみると、事件の全貌が見えた

こんなパンパンの設定の中でいくつか気になった点がありました。まずは別に双子じゃなくてもいいよねっていうところで、兄でも姉でも母でもよくないですか? 双子は心がつながっているっていうのを強調したいのかなんなのかよくわからないけど、ちょっと双子にこだわる理由が見えませんでした。

あと、それでいうと盲目じゃなくてもいいですよね? 盲目にすることで、霊能力を際立てたかったのか、終盤の罠を有効にするためには仕方がなかったのか。なんか盲人はほかの感性が研ぎ澄まされてるに違いないみたいな偏見から来るような気がしないでもないです。いずれにしても盲目じゃなくてもなんとでもなかった気がします。

また、ジャンル的に呪い系人形ホラーなのか、復讐ホラーなのか、霊能ホラーなのかどっちつかずな感じもしますね。その辺も全部混ぜちゃったみたいな印象で、本当のところ誰が、何が一番怖いのか分からなくなっちゃってるんですよね。

ダーシーが怖い存在なのだとしたら、ダーシーだけの怖さを強調すればいいのに、そこに木製の人形が出てきたり、幽霊が出てきたりするもんだから、敵キャラがいっぱいいて誰がボスなのか分からないみたいな状況に陥っていました。

ほかにもプロットホールだらけで、例えばドクターのテッドが義眼をわざわざダーシーに持っていってあげる理由がないですよね。テッドは霊的なものを信じないから問題ないと思ったのかもしれないけど、事件後も彼がダーシーとわざわざ関わる理由ありますか? テッドがとんでもない女たらしで、できれば妻の双子の姉妹とも男女の関係を求めていたとかならまだ分かるんですよ。でもそうじゃないからね。

なんていっても最大の問題点は、殺害を依頼されたあの男になんのメリットもないことです。なんであいつはあんな面倒なことを引き受けたんですか? この映画で一番怖いのはあの男の馬鹿さ加減だと思いますよ。馬鹿ほど恐ろしいものはないっていうね。

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