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まったく同じ3人の他人は信じられない実話!ネタバレ感想

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もし自分に生き別れた同一のDNAを持つ兄弟がいたら。それも一人ではなく、二人も。そんなアンビリバボーな面白いドキュメンタリー映画がこれです。68点

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まったく同じ3人の他人のあらすじ

ボビーはニューヨーク・コミュニティーカレッジに入学したとき、初日にも関わらず大勢の生徒たちが自分に話しかけてくることを不思議に思った。彼らはまるで自分のことをよく知るかのように挨拶をしてきた。なぜかみんな自分のことをエディと呼んできた。

まもなくしてエディの友人に「君は養子かい? エディもそうなんだ」と聞かれ、ボビーはますます奇妙な感覚を覚えた。彼らがいうエディはどうやらボビーの双子の兄弟のようだった。

ボビーはさっそくエディに電話をかけて、彼に会いに行くことにした。エディの家に行くと、目の前に自分と同じ姿をした男が出てくる。二人はお互いに知らされずに別々の家族に養子として出されたのだった。こうしてボビーとエディは19年ぶりに再会を果たすことになり、奇跡の再会として新聞にも取り上げられるようになった。

ところが奇妙な話はそれで終わりじゃなかった。二人の再会のストーリーを新聞で読んだデヴィッドが二人に連絡を寄越してきたのだ。そう、彼らは三つ子だったのだ。

三人は生き別れた兄弟との再会を大いに喜び、テレビにも多数出演し、たちまち時の人となった。再会後は家族も含めて交流が始まり、それまでの離れていた時間を生めるかのように一緒に時間を過ごした。

ところが三人の生い立ちを調べていくと、養子縁組機関が裏で恐ろしい実験を企てていたことが発覚する。

まったく同じ3人の他人のキャスト

  • デヴィッド・ケルマン
  • エドワード・ガーランド
  • ボビー・シャフラン

まったく同じ3人の他人の感想と評価

ティム・ウォードル監督による、赤ん坊の頃に別々の家庭に養子に出された三つ子を追いかけた衝撃のドキュメンタリー。ごく普通の養子縁組かと思いきや、実は裏で人体実験が行われていたという嘘のような本当の話で序盤はファミリードラマ、中盤はサスペンスになっていく面白い作品です。

ユダヤ系の養子縁組機関が有名なユダヤ人精神科医と協力し、三つ子や双子を意図的に異なる家庭環境に養子として送り出し、実験材料として彼らの成長を観察していた、という倫理に反するありえない話で、実験のことは家族はもちろん、養子たちにも伝えずに密かに進めていたんだそうです。

一卵性の双子や三つ子なら同一のDNAを持つため、人間の成長は生まれによって決まるのか、育ちによって決まるのかが分かるはず、という仮説のもとに実験は行われ、3人は労働者階級、中流階級、富裕層のそれぞれの家庭の子供になったのです。

確かに倫理をすっ飛ばしたら、研究者としてはそんな実験ができたら、結果が知りたくなるのは分からないでもないです。いわば子供の成長、いや人類のミステリーを説く好奇心をそそる実験とも言えなくないですよね。

しかし何も知らずに被験者にされていたほうはたまったもんじゃなく、それによって兄弟、姉妹が離れ離れにさせられるなんてことはモルモットやペットのような非人道的な扱いですね。

結果、三つ子たちは家庭環境が異なっても不思議と同じような趣味、思考を持ち、それぞれが高校でレスリングをやり、年上の女性を好み、同じ銘柄のタバコを吸っていたんだそうです。

それだけ見ると、やはりDNAはあなどれない、ということが分かるんだけど、それだけで結論づけられないのが人間の面白いところですね。というのも三人の共通点にフォーカスするのか、相違点にフォーカスするのかで解釈が変わってくるからです。

確かに同じ色を好み、同じタバコを吸い、同じスポーツを愛した、という共通点はあっても、その一方でそれぞれの違いを探していけばそれと同じくらい見つかるのです。

だから結局はDNAも大事だけど、育ちや生き方によって当然人の人生は変わってくるよね、という方向性で結論づけていて、決して世に出ることのなかったユダヤ人たちによる闇の実験結果を本作が代わりに発表しているかのようでした。

一卵性の双子や三つ子は若い時こそ瓜二つだけど、歳を取ると大分外見が変わってくるのも興味深いところですね。やはり食生活や日頃の生活習慣によるものが大きいんでしょうね。例えば中年にもなるとボビーは太って、デヴィッドはハゲて、といったように体格や外見に差が出てくるのが面白いです。そう意味でも生き方によって変わるんですね。

また、三つ子のうちエディは鬱で自殺をしてしまう悲劇も起きます。そもそも三人は子供のころからトラウマがあり、それぞれなんらかの精神疾患を患っていたそうです。当然養子としての苦労もあっただろうし、あるいは先天的な可能性も否定できません。いずれにしても養子を育てる家族も大変ですね。

ラストの締めくくり方は見事でした。養子縁組機関はすでになくなってしまったんですが、自分に双子の兄弟がいることを知らずに生きている被験者がまだまだたくさんいるんじゃないか、もしかするとあなたがそうかもしれない、と言って幕を閉じるのです。

自分に双子の兄弟がいたらどんな感じなんでしょうね。それも大人になってからそれを知ったら。楽しそうだし、なんだか恐ろしくもありますね。そんな両方の感覚を上手く表現した作品でした。

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