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レリックは比喩使いすぎの雰囲気ホラー!感想とネタバレ

この記事は 約5 分で読めます。

批評家からの評価が異常に高い芸術路線ホラー。一般視聴者にはそれほど響かないであろう映画です。45点。

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レリックのあらすじ

夫を亡くし、80代で一人暮らしのエドナ。その娘のケイはある日、エドナの姿を何日も見ていないという隣人の一報を受けて娘のサムと共に母親の家を訪ねる。

ところがエドナの家は内側からロックがかけられ、中には彼女の姿はなかった。警察に通報し、周囲を探したが、一向にエドナは見つからなかった。

ある朝、何事もなかったかのようにエドナがキッチンに立っていた。ケイは母に何があったのか事情を聞いたが、エドナは何も答えようとはしなかった。

エドナの胸には黒い大きな痣ができていた。彼女はときおりそこにいない何者かとブツブツ話すようになった。家の中では壁がきしむ音が聞こえた。壁にはエドナの胸の痣と似た黒いカビができていた。

やがてエドナの精神状態は悪化し、妄想めいたことをいうようになっていった。そして徐々に彼女の行動は暴力的になっていった。

レリックのキャスト

  • エミリー・モーティマー
  • ロビン・ネヴィン
  • ベラ・ヒースコート
  • クリス・バントン
  • ジェレミー・スタンフォード
  • スティーヴ・ロジャース 

レリックの感想と評価

日系オーストラリア人のナタリー・エリカ・ジェームズ監督のデビュー作にしてサンダンス映画祭に出品されたホラー映画。

日本のホラー映画ファンだという監督が日本を訪れた際、アルツハイマーで記憶を失った祖母を見てショックを受けたことで構想が広がった、ということですが、内容は日本とはほぼほぼ無関係だし、別に日本のホラーっぽくもないです。

ヘレディタリー継承」や「ババドック暗闇の魔物」ともよく比較される作品ですが、基本的には家の中で起こる密室劇で、それに憑依ホラーを足しただけで、これといった個性は感じられませんでした。早い話が期待外れでつまらなかったです。

上映時間は1時間半程度ですが、そのうちの約1時間が長いフリになっていて、ホラー映画でよくある、何か起こりそうで何も起こらない、という展開が続きます。

その間、起こることといえば物音がしたり、夢落ちのシーンがあったり、といったベタな演出に終始します。これで2時間あったら地獄だったし、1時間半でも長く感じるほど退屈でした。

雰囲気はあるんですよ。なんか怖そうな、面白くなりそうな。その雰囲気を作っているのはキャストたちで、演技は悪くないです。それなのに結局は雰囲気だけで終わっていくんですよね。大したオチもなく。

見るところがあまりにもないんで僕はずっとエミリー・モーティマーの胸ばかり見ていました。ホラー映画でキャストの胸が気になりだしたら、それはすなわち見どころがないということです。

恐怖の対象となるのはお化けでも悪魔でも殺人鬼でもなく、アルツハイマーのおばあちゃんのみです。おばあちゃんが嚙みついたり、ナイフを振り回したり、馬乗りになってきたりするんだけど、言っても80代のおばあちゃんだからね。気味悪さはあっても絶対力負けしないでしょ。

そこに恐怖があるとしたら愛する母、祖母が狂暴化した、豹変した、という娘、孫目線の恐怖ぐらいで視聴者からしたらその立場に立てるほど感情移入ができないんですよね。だって三人の関係性が描かれていないから。

過去の仲良かった頃、愛し合っていた時代のストーリーがないから、豹変ぶりが分からないんですよ。もともとああいう人だったんかなって思っちゃうし。孫はおばあちゃんのこと好きなんだろうなあ、ぐらいなことしか想像できないしね。

後半、物語は密室劇から迷路劇へと変化していき、おばあちゃんVS娘+孫のバトルとなります。唯一の見どころといえば3人の殴り合いといっていいかもしれません。

家の壁にカビが生えていったり、おばあちゃんの体に痣が増えていくのは彼女の記憶、精神状態、肉体の劣化や死が近づいていることの比喩としてとらえることができるでしょう。彼女のビジョンや意識の中にそこにいるはずもない何者かが現れるのもありです。

ただ、それはあくまでもアルツハイマーを患っている、あるいは何かにとりつかれている彼女だけに起こることで娘と孫には関係ないですよね。だからそのルール上では孫が家の中で迷路に迷ったり、彼女に対して天井が迫ってきたりしたらおかしいんですよ。

あの家系、全員に受け継がれていくものだから娘にも孫にも関係するっていってしまえばそうなんだけど、比喩をあまりにも多用しすぎているのが一つの問題でした。

ラストはなぜか娘がおばあちゃんを鉄パイプで殴って気絶させておいて、このまま彼女を放っておけない、などと支離滅裂なことを言います。その前に警察呼ぼうよって話なんだけど、もちろん呼びません。

そしてクライマックスともいえる剥き剥きシーンになり、皮を剥いて剥いて剥きまくります。皮剥きフェチの僕としてはあのシーンだけは大変気持ちが良く、できれば手伝ってあげたいぐらいでした。

そんでもってrelic(遺物)だけに最後は世代にわたって病が、または呪い、あるいは死が受け継がれていく的なニュアンスで物語は幕を閉じるんですが、正直どこにもしっくり来る部分がなかったです。

家族の死に対する拒絶と、それを最終的に受け入れる様子を三世代のキャラクターとホラー要素と比喩を使って表現したかった、と僕は解釈しました。ホラーと感動の合わせ技という意味では「シックスセンス」路線を狙っていたんでしょうね。ま、狙いは外してますが。

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