2017/10/20

アルゴ(原題 ARGO)

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CIAとイラン国家による頭脳&心理戦が見どころのスパイ映画。敵国から身元を隠して脱出する、といういかにも映画化に向いたストーリーを軸にスリルあり、ハラハラの緊張感ありのシーンの連続です。64点(100点満点)

アルゴのあらすじ

1979年11月4日、テヘラン。イラン革命が激しさを募らせ、その果てにアメリカ大使館を過激派グループが占拠し、52人もの人質を取るという事件が起 きる。パニックの中、アメリカ人6名が大使館から逃げ出してカナダ大使の自宅に潜伏。救出作戦のエキスパートとして名をはせるCIAエージェントのト ニー・メンデス(ベン・アフレック)は、6名が過激派たちに発見され、殺害されるのも時間の問題だと判断。彼らを混乱するテヘランから救出する作戦を立案 する。しかし、それは前代未聞で大胆不敵、そして無数の危険が伴うものだった……。

シネマトゥディより

アルゴの感想

いきなり冒頭でイランの歴史を説明するときに、完全に「悪」の国家として紹介しているのが笑えます。

いかにもアメリカ的な演出で、ある国を悪の国家としてイメージを創り上げようとするとき、拷問、デモの制圧、戦争などの映像などを一番に持ってくるのはお馴染みの演出ですね。いやいやアメリカもそれ以上の悪いことやってきたでしょ、と言いたくなりました。

ベンアフレックはベンアフレックで自分自身にカッコよすぎる役を与えましたね。ちょっと恥ずかしくなるほど、カッコイイスパイの典型的な男を演じていました。

正義感が強く、優しく、思いやりがあり、無口で男前。そんな男が奥さんとは別居中で、最愛の息子とも離れ離れで暮らしている、というサイドストーリーまでありました。

正直あのサイドストーリーはいりませんね。正義感が強く、優しく、思いやりがあり、無口で男前だったら奥さんとも上手くいくだろうよって。

実際のことは分かりませんが、この映画を見る限りではCIAが6人の人質を助けたというより、CIAエージェントのトニー・メンデスが個人的に成功させたオペレーションという感じでしたね。

CIAは途中政治的な理由から裏切ろうとしていたし、6人の人命をそれほど重要視していたとは思えませんでした。現地入りして、6人と実際に時間を過ごしているうちにトニー・メンデスは情のようなものを感じて、自分の命を賭けてでも彼らを救いだしたくなったのでしょうか。

数年前に北朝鮮でアメリカ人ジャーナリストが拘束されたとき、クリントン前大統領が自家用機で自ら北朝鮮に乗り込み、向こうの関係者と交渉し、人質となったジャーナリストを解放したことがありました。

あのときクリントン大統領は自分のポケットマネーでもろもろの費用を払ったとも言われています。昔、サダム・フセイン大統領時代にイラクに在留していた日本人が国外出国禁止の処置を受け、事実上人質となっていたとき、救出のためにアントニオ猪木が人質家族を引き連れてイラクに乗り込んだこともありましたね。

あのときもチャーター機の費用を猪木個人が負担したそうです。このトニー・メンデスにしろ、クリントン大統領、猪木にしろ周囲の協力はあったにしろ自らそこまで動ける人はすごいですね。

こういう映画を見ると、日本政府はまずこの状況では助けてくれないだろうなあ、ということが頭をよぎります。おそらく日本から人質の安否確認をすることぐらいしかしてくれないでしょう。外国でなにかあったら大使館より猪木に電話したほうが助かる可能性が高いということです。

>>アルゴはHuluで視聴できます

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