タイガーテールある家族の記憶は親父が後悔する話!感想とネタバレ

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豊かな生活に憧れて、アメリカに移住した男が仕事ではそれなりに成功し、家庭では見事に失敗する話。美化しまくりなところは抵抗を覚えるものの、映像は綺麗だし、まあ見れない映画ではないです。52点

タイガーテールある家族の記憶のあらすじ

アラン・ヤン監督作『タイガーテール -ある家族の記憶-』予告編 – Netflix

ピンジュイは子供のときに父親を亡くし、虎尾鎮で農家をしていた祖父母に一時期預けられた。そのとき彼は裕福な家庭の少女ユアンと出会い、楽しい時間を過ごした。

大人になったピンジュイは虎尾鎮で偶然ユアンと再会し、たちまち恋に落ちた。二人は両想いだったが、ピンジュイは自分の貧しい環境を彼女には知られたくなかったし、到底釣り合う関係だとは思っていなかった。

そのときピンジュイは母親と小さな家で暮らし、共に工場勤めをしていた。工場はずっと古くて壊れかけの機械が置かれているようなところで、年を重ねた母親には危険な仕事だった。

そんなある日、母親が機械に手を取られて怪我をしてしまう。それを見て心配になったピンジュイは母親に仕事を辞めるように勧めたが、彼女にはほかにできることがなかった。

なんとか母親に楽をさせてあげたいと考えたピンジュイは、工場長の娘ジェンジェンとお見合いをすることにする。ジェンジェンと結婚をすればアメリカ移住の資金を出してくれるとジェンジェンはそそのかされていた。

ピンジュイはユアンのことを愛していたが、アメリカの快適な暮らしに憧れて結局ジェンジェンと結婚してしまう。

ところがいざアメリカに行くと、聞いていた話とは違う現実があった。ジェンジェンとの間には二人の子供もできたが、子供が自立したある日、ピンジュイは離婚を切り出され、一人になってしまう。

やがて娘とも疎遠になり、ピンジュイは若かりし頃のこと、ユアンとの思いでに浸るのだった。

タイガーテールある家族の記憶のキャスト

  • ツィ・マー
  • フィオナ・フュー
  • クリスティーン・コー
  • ヘイデン・セット
  • ジョアン・チェン

タイガーテールある家族の記憶の感想と評価

アラン・ヤン監督による、台湾とアメリカを舞台にした移民ドラマ。愛していたけど、一緒になれなかった過去の女性との思い出を引きずる男の悲しい人間ドラマです。

物語は、タイガーテールを意味する台湾の田舎町、虎尾鎮の話とアメリカのエピソードを平行してつづっていきます。

主人公のピンジュイは幼い頃に父親を亡くし、子供のときから貧しい生活をしてきたこともあり、貧困からなんとか脱却したいと考えていました。

恋人のユアンは裕福な家庭の出身だったため、彼女との結婚は現実的ではないと思い、好きでもない相手ジェンジェンとお見合い結婚し、アメリカに移住します。

ところがアメリカの生活は理想とは程遠く、ピンジュイは仕事に没頭し、なんとか家計を支えます。その一方でジェンジェンは家で一人で過ごすことが多く、孤独を感じ、すれ違っていきます。

数十年後、二人は離婚し、ピンジュイは娘との関係がこじれていました。娘は結婚を目前にしていましたが、ピンジュイは反対していました。結婚に対して現実的な父と、愛を優先する娘。

二人は考えの違いからほとんど会話が成立せず、ずっとわだかまりを抱えたままでした。しかしピンジュイは自分の人生を振り返っていく中で娘との関係を修復するには自分から心を開くしかないと考えを改めていく、というのがストーリーの流れです。

主にピンジュイとユアンの叶わなかった恋と、ピンジュイと娘との関係修復、という二つのストーリーから構成されていて、どちらも早い話がピンジュイの誤った決断と選択をもとにこじらせた、自業自得ストーリーでした。

ただ、描き方を美談っぽくしているので、なんだかとっても美しい話かのような印象を与えますが、僕にはあまり響かなかったです。

人生のパートナーを選ぶ際、人によって判断材料は当然違うでしょう。ピンジュイの場合、愛よりも、条件で相手を選んでましたね。いわば本当に好きだったユアンと、アメリカ移住がセットになったジェンジェンを天秤にかけて、ジェンジェンを選択したわけです。

その結果、数十年後結婚は破綻し、うじうじ後悔するという運命をたどっていました。

若い頃はそれなりにジェンジェンにも優しく、いい夫に見えたけど、年を取ってすっかり高齢者になったときには妻を自分の召使のような扱いをする典型的なダメ夫になっていましたね。

また、お母さんのためにアメリカに行ったみたいなところもあったのに、お母さんから「私は台湾に残るわ」ってあっさり断られていたのには笑いましたね。ちゃんと話しつけてから移住しろよ。

それに対し、若い頃はアメリカに馴染めず、あくまでも夫についてきただけだったジェンジェンが年を取ってから自立し、人生をエンジョイしているのが対照的でした。人生、分からないもんですね。

男も女もピンジュイのように昔の恋を思い出し、もしあの人と結婚していたら今頃バラ色の人生だったんじゃないのか、などと想像を膨らませることはよくあるでしょう。

ただ、そういうタイプは誰と結婚しても結局後悔するんでしょうね。きっとピンジュイは再会したユアンとあわよくば復縁することを望んでいったことでしょう。

でもユアンにはちゃんと相手がいて、まさに現実と理想の違いを見せつけられましたね。あのとき全力でユアンを抱きに行くぐらいだったら、まだピンジュイのことを見直したんですが、最後までやるときにやらない男でした。

ピンジュイが最低なのは、自分の娘に「実は俺には昔、お母さん以外の人で好きだった人がいてなぁ」などとカミングアウトしてしまうところです。挙句の果てにはその人との思い出の場所に娘を連れて行ったりするデリカシーのなさでしょう。

なぜかそんな父親を前に、娘は「お父さんが私に心を開いてくれてる。お父さん大好き!」みたいな感じになっていて、かなりずれていましたね。

だって、本当はお前のお母さんと結婚したくなかったんだよ、みたいな話じゃないですか。それを娘に言うってちょっと信じられないけどなぁ。娘の存在すらも否定しかねない発言ですよ。秘密を言う=心を開く、だと思ってるのかなぁ? 親父の恋話なんて誰が知りたいんだよ。

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