バッド・ジーニアス 危険な天才たち(英題CHALARD GAMES GOENG/BAD GENIUS)

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学生たちによる大規模な組織的カンニング事件をエキサイティングに描いたタイ映画。日本の学園ドラマには勝ってるけど、大人が見て喜ぶほどじゃないです。30点(100点満点)

バッド・ジーニアス 危険な天才たちのあらすじ

頭のいいリン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は、進学校に特待生として転入する。彼女はテストのときにある方法で友人を救ったことが評判になり、さらに指の動きを暗号化する「ピアノレッスン」方式を編み出して、多くの生徒を高得点に導く。彼女は、アメリカの大学に留学するための大学統一入試「STIC」に挑もうとしていた。

シネマトゥデイより

バッド・ジーニアス 危険な天才たちの感想

ナタウット・プーンピリヤ監督による、タイで大ヒットした学園ドラマ。学力トップの女子高生がお金のために学校内のテストでカンニングを組織的に行い、ついには国際統一試験でもタイ全土の学生を巻き込んだ大規模な不正行為をする話です。

主人公は、シングルファザーに育てられた貧しい家庭出身の女の子、リン。彼女は成績優秀であることから奨学金を受けて進学校に進むも、そこで頭の悪い金持ちの学生たちとつるみ始めます。

ある日、テストで女友達のカンニングを助けたことから、彼女の恋人やその友人たちまでリンに助けを求めるようになります。

その見返りはお金。貧しい家庭に育っただけにリンは父親にも苦労をかけたくないという気持ちから同級生たちを取りまとめてテスト中に組織的にカンニングする方法を生み出します。

リンのおかげで成績がぐんと伸びた友人たちでしたが、それだけでは満足せず、海外の大学に留学するための統一試験でもカンニングすることを提案します。

見返りとして大金を手にできることを知ったリンはこの計画に乗り、統一試験が世界中で同日に行われることに目をつけ、時差で一番早くテストが開始するオーストラリアからタイの学生たちに携帯で試験の答えを伝えることにします。

ところがテスト当日になると計画は思うようにいかず、、、、、というのが筋書です。

テンポが良く、BGMの使い方もうまく、スリリングな演出を多用しているストーリーからしても若者受けしそうな気配はありますが、大ヒットするほどの映画じゃないし、わざわざ日本で公開するほどのものでもないです。

タイの美男美女を起用したのがよかったのかなぁ。特にバカ売れるする要素が見当たりませんでした。

そもそもバカな学生のためにあれだけ手の込んだカンニングがうまく行くのかよって話なわけで、リンのピアノの手の動きで答えを伝えるとか、鉛筆のバーコードで答えを見極めるとか、そこまで緻密な計画をうまくこなせるなら、普通に勉強できるでしょ、って思いましたけどね。バカなんだからもっと単純なカンニングじゃないと無理でしょ。

リンはテレビ番組に出るほどの天才少女という設定でしたけど、あれだけ計算が早くて頭が切れるのに不正をやることのリスクについては計算できないんですね。どう考えたってリスクとリターンを比べたら割に合わないってすぐ分かるはずなんですけどなぁ。

タイのお金持ちの学生たちにとっては海外留学するのが一種のステータスなんでしょうか。両親や子供たちに外国で勉強させたがり、子供たちは両親の願いを叶えるべく、手段を選ばずテストにさえ合格すればいい、というノリでしたね。

タイはどうだか知らないけど、そもそも学位をお金で買えてしまうような国では、カンニングや不正は当たり前で、大学卒業資格の価値自体が疑わしく、そんな環境でそもそも学校に行く意味あるのかなぁって思っちゃいますね。

どうせカンニングをテーマにするなら学歴とは、テストとは、勉強とは、ステータスとは一体何なのかみたいなことを問いかける内容だったらもっとよかったのに哲学的な要素や教訓的なことが一つもなかったのがダメです。

あと、タイならではのエピソードもあまりなかったですね。カンニングがうまく行きますようにって十字架の前で祈ってたぐらいだから。もっとタイの文化を感じさせて欲しかったなぁ。

だから主人公がカンニングする>試験官にばれそうになる>ハラハラする、ぐらいの展開にしかならないんですよね。なにより、リンも含めて登場人物が全員バカっていうのが残念です。どこが天才だよって。

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