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「死の谷間」はベタな三角関係ドラマ!感想とネタバレ

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SFの設定を借りてきただけのベタな男女の恋愛バトル。普通に最後まで見れるけど、全てが想定内で終わっていく物語です。44点(100点満点)

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映画「死の谷間」のあらすじ

人類は核兵器による放射能で滅亡の危機に立たされていた。文明は崩壊し、電力やガスといったインフラ整備も機能しなくなった。そんな中で岩壁に囲まれた谷間で暮らすアンは放射能汚染から逃れることができた数少ない生存者だった。

ある日、アンのもとに放射線防護服を身にまとったエンジニアのルーミスが現れる。ルーミスは汚染されているとは知らず、滝の水を浴びてしまい、アンに看病をしてもらったことで一命を取り留める。

その日を境に二人は一つ屋根の下で暮らし始め、厳しい冬を越すために滝を利用して水力発電機を作ることにする。しかしそれには教会を取り壊して木材を集める必要があった。

信仰心の強いアンはこれに反対したが、生存のためには仕方のないことだった。二人は一緒に時間を過ごしていくうちにやがて親密になり、肉体関係を持とうとしていた。しかしルーミスは関係性が変わることを恐れて時間をかけてお互いを知っていこうと提案する。

自分をなかなか抱こうとしてくれないルーミスに少々がっかりしたアンの前にある日、若くてハンサムなケイレブが現れる。ケイレブもまた数少ない生存者の一人だった。

ルーミスは放射能を浴びているケイレブを追い返そうとしたが、不憫に思ったアンが彼を家に泊めてあげようと言い張り、三人は一緒に暮らすことになる。

映画「死の谷間」の感想

コンプライアンス 服従の心理」で知られるクレイグ・ゾベル監督のシチュエーション心理ドラマ。小説「死の影の谷間」を基にした人類滅亡SF的世界のお話で、男2人と女1人が巻き起こす愛と嫉妬とエゴがうごめぐ生存劇です。

一応、核による放射能で人類が滅びようとしている、といったSFチックなシチュエーションにしているものの絵的にも雰囲気にもあまり危機感や絶望感が感じられず、人里離れた山奥でのんびり平穏に暮らしている女のお話になっていましたね。

家を出て行ったきり帰ってこなくなった家族を待ちくたびれた孤独な女のもとに一人の男が突然姿を現します。中年の黒人男性で優秀なエンジニア。二人は地球上に残った数少ない生存者として力を合わせて生きていこうとし、そうこうしているうちに当然のことながら親近感を覚え、男女の仲になろうとします。

ところが男が余裕をぶちかましていてなかなか女に手を出さないでいると、そこにもう一人の男が突然現れるのでした。その男はイケメンで若い白人男性です。

これはやばいと思った黒人の男は、白人の男を追い払おうとしますが、女のほうはもう気に入っちゃったもんだから追い出すにも追い出せない状況になり、仕方なく三人で暮らすことになります。

さあ、こんな状況で果たして女はどっちの男を選ぶのでしょうか、という答えの分かりきった三角関係を描いていくのがこの映画です。

「ひょんなことから見知らぬ男女が共同生活をする」シリーズの究極な状況といえるかもしれません。無人島で男女が三人だけになったらどうなるの?みたいなのに似ていますね。

奥手でなかなか自分を抱こうとしないヒゲもじゃのオッサンとイケメンで元気溌剌の若い男とどっちがいいかって言ったらそりゃあ女はイケメンのほうを選ぶでしょうよって話なわけで、展開は読めるし、意外性がなかったですね。

考えようによってはアダムとイブがどうとか聖書に記された「終末」を意味するとかなんとでも解釈できそうですが、だからどうしたっていう内容です。

人類が滅亡するかしないかの状況で最後まで生き残ったのが金髪の美女というのが笑えます。なんで小汚い疲れ果てた太ったおばちゃんとかじゃダメなんだろう。

小汚いおばちゃんを果たして男たちは生存のために、人類のために奪い合うんだろうかみたいな話のほうが好奇心をそそるんだけどなぁ。

そうじゃなくても、せっかくマーゴット・ロビーをヒロインに起用しているんだから過激なシーンでも用意してくれないと見てよかったってならないでしょ。もちろんそれもなし。

ラストは人間的なモラルより、動物的な本能やエゴが勝ったといった感じでしょうか。早い話が俺の女に手を出すな。雄は一匹で十分だっていう結末です。

三角関係においてオッサンの数少ない優位性は先にあの場所に着いた。すなわち先に女と出会ったということだけなんだけど、そんな絶大なチャンスすらもオッサンは見逃してしまうほどのダメ男でしたね。男はいけるときにいっとけってことです。この物語の唯一にして最大の教訓です。

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