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ハンドメイズ・テイル/侍女の物語は中身がソフト!感想とネタバレ

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女性を奴隷として扱う暗黒社会を描く、アメリカで論争を巻き起こした人気ドラマシリーズ。題材が過激なくせに中身はそれほどです。47点(100点満点)

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ハンドメイズ・テイル/侍女の物語のあらすじ

近未来、性感染症と環境汚染のために女性の不妊率は大幅に上昇し、出生率は低下する。アメリカ合衆国では内戦が起き、全体主義的かつキリスト教再建主義的な勢力がクーデターを起こしてギレアド共和国を成立させる。

権力志向の強い指導者たちは軍国主義と身分主義に基づく社会を作りあげ、女性たちは職に就くことも財産所有も金銭授受も読書も禁じられる。世界的な不妊危機に対処するため、聖書の極端な解釈により、数少ない妊娠可能な女性を”侍女”と呼んで強制徴募する。

侍女たちは、権力者たちの家に配属されて、一家の主人と妻のために子をもうけるよう定められる。 社会は身分制に縛られ、自由は制限され義務が強制される。

侍女たちは赤い衣装を強制され、家事を行う”マーサ”たちは緑の衣装、”妻”たちは青の衣装を着る。”アント”は女性たちを訓練し、”目”は人々を監視し、”ハンター”は国を逃げようとする人々を狩り、”ジュゼベル”は娼婦である。

ジュン・オズボーンはギレアドの司令官フレッド・ウォーターフォードとその妻のセリーナ・ジョイの家に配属される。厳しい規則に縛られ日常的な精査を受け、不適切な言動は厳しい処罰を招く。ジュンは主人の名に従ってオブフレッドと呼ばれる。

オブフレッドは以前、結婚して娘をもうけたが引き離され、自分の名と人格を持っていたことを覚えている。今は規則に従って生き、いつの日か自由になって娘に再会することを夢見る。ウォーターフォードは、自分たちが作った社会の現実に違和感を覚えて苦闘する。

wikipediaより

ハンドメイズ・テイル/侍女の物語の感想

Hulu製作による、小説『侍女の物語』を基にした女性の権限が全て奪われたダークな世界を描く人気シリーズ。アメリカではエミー賞やゴールデングローブ賞などに輝いています。

物語は、クーデターによって拘束された女性たちが子供を産むための奴隷として社会に奉仕させられる近未来のディストピアを描いていきます。

絶望的な社会の物語や悲劇をつづったストーリーは嫌いじゃないです。なんだかんだいってみんな好きでしょ、人の不幸話。

ただ、不幸話一つとってももちろん面白いのとつまらないのがあります。このシリーズの場合、最後まで見てもらえることを前提に作っているからか話が進むのが遅く、視聴者に設定や世界観を伝えるための重要なパートを小出しにしかしていかないのが最大の欠点ですね。

ドラマを映画と同じノリで作るとこういうことになります。でもドラマの場合、エピソード1がつまらなかったり、よく分からなかったりしたら、その先見てもらえないからね。

まず、舞台となっているアメリカで何が起き、どういう経緯で女性の人権が奪われ、女性たちが子供を産むための”侍女”として奴隷生活を強いられるようになったのかをなかなか言いません。じらしてじらして、たまにチラっと見せてみたいな編集が面倒くさいです。

そのため設定を理解するために長ったらしい前置きや何が起きているか分からない世界での意味不明な出来事に長時間付き合うことになります。

状況とおおよそのルールが分かってくると、面白味も増しますが、ドラマとしてはかなりスローなスタートを切るのでせっかちの人はエピソード1で見るのを断念するでしょう。もったいないですね。

一つ一つのエピソードに展開が少ないのも問題です。そのせいでなかなか話が進んでいかないようなじれったさを感じました。

拷問、処刑は当たり前で雰囲気はダークそのもの。気味の悪さと恐怖がこのシリーズの売りだと言えそうです。しかしグロさはそれほどないし、不思議とあんまり怖くないんですよね。女性が見たらまた違うのかなぁ。

暴力が支配する世界の割りには拷問シーンがソフトで映像による恐怖がまず少なめです。目をくりぬかれたり、首をつられたりなかなか残酷なエピソードはあるんだけど、その瞬間はあえて見せないようにしています。

あくまでも心理に訴えかける演出に終始するので思わず悲鳴を上げてしまうような、目を覆ってしまうようなシーンがありません。

一方、道徳を失った世界特有の色気があるのかというとそうでもないし、登場人物たちにとって性行為はあくまでも子作り、つまり作業という解釈になっています。

たまに愛情のこもったベッドシーンみたいのがありますが、オブラードに包んでいるので色気はないです。どうせなら「ゲーム・オブ・スローンズ」みたいに野蛮な感じで売ればいいのに

一連のシーンの曖昧さや会話で使われるボキャブラリーからしても全体的に年齢視聴制限を大分気遣って製作したのかなあという印象を受けました。

できるだけ多くの人に見てもらおうとしたばかりに、なんか物足りなさがあるんですよね。この手の映画はインパクトと過激さがないと。演技とか、脚本とか、題材自体は悪くないんだけどなぁ。

コメント

  1. ぶらりん より:

    一番怖いのは、人が人を所有物扱いすることではないでしょうか。
    拷問や殺しの方がソフトだと思います。