世界から猫が消えたなら

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卑怯な演出しか使っていない、映画の歴史に残る恥さらし作品。まともなエピソードがひとつもなく、演技もひどく、痛いセリフのオンパレードで、感動の押し売りにイライラすること間違いなしです。マイナス100点(100点満点)

あらすじ

ある日、余命いくばくもないごく平凡な30歳の郵便配達員(佐藤健)の前に、自分と同じ容姿を持つ悪魔(佐藤健)が出現する。その悪魔は、彼の身の回りの大切なものと引き換えに一日の命をくれるというのだ。次々と電話や映画や時計などが消えていく中、彼は初恋の女性(宮崎あおい)と再会し、共に過ごした日々を振り返る。

シネマトゥディより

世界から猫が消えたならが駄作で、つまらない理由はこれ!

センスのかけらもない、ごちゃごちゃなストーリーと動物&重病というお決まりの感動ネタを武器にした、日本、いや世界映画界の恥ともいえる作品です。

こんなごちゃごちゃした映画は正直見たことがないです。編集とストーリー構成がひどく、視聴者のことをこれっぽちも考えていないことが分かります。ごちゃごちゃぶりはこんな感じです。

  • 恋愛映画なのか家族映画なのかごちゃごちゃ
  • 誰の死を扱っているのかごちゃごちゃ
  • 動物映画なのかヒューマン映画なのかごちゃごちゃ
  • 現在の話なのか過去の話なのかごちゃごちゃ
  • 舞台がごちゃごちゃ(なんでいきなりアルゼンチン?)

感動させることが目的だから他のことはどうでもいいのか、悲しいエピソードをひとまとめにして放り投げただけの代物です。それもろくなアイデアがないから、感動させる手段といえば「死」を使うしかないっていうね。最低の演出だな。

物語の中にはとにかく色んな死が転がっています。

  • 主人公の死
  • 猫の死
  • 母親の死
  • 旅行者の死

これらをいちいち感傷的に描くばかりに途中から誰の話だか全く分からなくなってしまいます。ストーリーは、主人公の脳に腫瘍ができて余命わずかである、というところからスタートするのにいつのまにかお母さんの病気やら、猫の死やら、バックパッカーの死にかなりの時間を割いているのが意味不明でした。誰にフォーカスしたいの?

明日死ぬかもしれない主人公が入院もせず、病院から普通に歩いて家まで帰ってきたり、何かあると全速力で走りだしたり、病の感じが全然表現できていなくて笑えます。今日が人生最後の日かもしれないという緊迫感がないから感情移入ができません。

脚本の寒さは歴史に残るレベルで、まだAI(人口知能)に書かせたほうがよっぽど自然な言葉になっていたでしょう。ではここでありえないセリフの数々を紹介したいと思います。

世界から猫が消えたならの名言&印象的な場面

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(物語の冒頭での主人公のセリフ)

「この世界にもし猫がいなくなったら、どうなるんだろう?」

おいボケ、世界中の人々が猫好きっていう前提で話を進めるな。

(物語の冒頭での主人公のセリフ)

「この世界にもし僕がいなくなったら、どうなるんだろう?」

っていうかお前誰だよ? そもそもお前(主人公)が誰だか分かってもない物語の冒頭でこれを言うことが自分勝手なんだって。

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アルゼンチンのバーでのバックパッカー、トムさんの一言。

「トムさんはなんで世界中を旅してるんですか」(宮崎あおい)

「時間から逃げ回ってるんだよ。人生を秒とか分とかで区切って、不自由にしてるのは人間だけだ」(トム)

うわあああああ。キモぃぃ。こんなこと言う旅行者がいたら引っ叩いていいですよ。ブエノス・アイレスのベタなスポット回って、なに旅人ぶってるの?

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アルゼンチンのレストランでタンゴを鑑賞しながらのトムさんの一言。

「旅をしてると、この世界にはたくさんの残酷なことがあるってことを知る。けどなそれと同じくらい美しいものがあるっていうことにも気がつくんだ」(トム)

こんなこと言う奴いますか? なんかだんだんトムさんにはまってきたわ。それにしてもトムさんってロマンチックだなあ。

ところがしかしそんなトムさんは車にひかれて呆気なく死んでしまいます。世界を旅して回った経験がある割にはアルゼンチンの交通事情に慣れていなかったんでしょうか。

そんなトムさんが交通事故で命を落とした直後に主人公の彼女(宮崎あおい)がこんなことを言います。

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「生きてやるぅー、絶対生きてやるぅー」(宮崎あおい)

そもそもそこイグアスの滝ですけど。なんで号泣するほど大切な友達が死んだばかりなのにゴリゴリの観光名所に行けるのよ? 楽しむ気満々じゃねえかよ。

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温泉街に主人公が家族と一緒に行ったときのワンシーン。

「本日はあいにくお部屋は満室でございます」(ホテルの女将)

「でもそんな、そこをなんとか」(主人公)

なんで、お母さんが車椅子で移動しなきゃならないほど重病なのに温泉街に行くときに予約取っておかないの? 頭悪いの? 旅館を片っ端から走り回ったから頑張ったとかじゃないんだよ。準備段階で失敗してるんだよ。

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DVD屋の店員ツタヤが主人公のために映画を探しているシーン。

「見つからないんだ、あいつの見る映画を探すのが俺の役目なんだ。あいつはもう死ぬんだ」(ツタヤ)

お前の店はタイトル検索できないの? 店員が一つ一つ手で探さないといけないの? 昭和の図書館かよ。

などなど、まともな話が一つも見当たりませんでした。一番恐ろしいのはこの映画の出来が悪いことではなく、日本でそこそこヒットしたという事実です。病んでるよなぁ、日本社会って。

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コメント

  1. ママりん より:

    映画男さんがそこまでこき下ろすのは凄い(笑)声出して笑っちゃいました。
    佐藤健さんのファンが観る映画なんだと思う。

    • 映画男 映画男 より:

      ママりんさん

      コメントありがとうございます。ファン心理ってすごいですね。

    • より:

      そんな事ないよ。
      この映画で佐藤健って人を
      初めて知ったけど感動したよ

      フォーカスをあえて
      ちりばめることで日常を
      表現してるんだと思う

  2. アリア より:

    そんなにヒットしたんですかね??今年は映画は洋画邦画問わず話題作多くて、日本の巷では忘れられてると思いますが。ズートピアとかシンゴジラとか君の名はとかからするとしょぼいような。公開当時はガンガン番宣してたなぁそういえば。あんまり客入り良くないのかと勝手に思ってましたが、そうでもなかったんですかね。佐藤健は取り敢えずお腹いっぱいです。来年もヤツの映画が目白押しでウンザリしますw

    なんとなくセカチューと被るタイトルもキモいですね。原作も映画もそれ意識してるっぽいですよね。無駄にオサレ感だしてるっぽいというか。
    個人的には植物図鑑のがセカネコwより16億も稼いだっていうのが信じられないですけど。

    • 映画男 映画男 より:

      アリアさん

      yahoo映画の興行成績ランキングをよく見るんですが、たしか何週か1位だったように記憶しています。僕もセカチューを思い出しました。

  3. 加藤 より:

    「見つからないんだ、あいつの見る映画を探すのが俺の役目なんだ。あいつはもう死ぬんだ」(ツタヤ)

    これはヤバイと思うし、これをピッキングする能力もヤバイと思うけど、たぶん、観たらピッキングしちゃうんだろーなー。あのー、映画男さんはわりと50点台くらいまでは割とチャレンジしたくなるんだけど、たまにそれ以下の点数も評論というか表現が面白くて余白を感じて寧ろ観たいと思ったりするんですが、マイナスになると流石にその表現が観る気を削いでしまう説得力がいいなーと思います。

    でも、点数に沿わない表現がボコッと光ったりやはり、見逃せないなー(点数だけでは油断できない見所があるとか)。なんの話しだね?となりますが、この面白さ、もう少し伝播して欲しいなー(笑)。

    コメントいろいろ書きたいし、リクエストしたいけど、そのうちにしていきます。まー気長に気楽に。映画男さんと酒飲んだら面白いんだろーなー。今の日本の映画評論って全然面白くないし、読まないけど。因みに90点以上は殆ど見て、唸りましたよ。こないだは草原の実験ね。もー息が止まりかけました(笑)。

  4. 由里子 より:

    確かに、物語のごちゃごちゃ感、散漫さを感じました。
    私もアルゼンチンの旅行シーンは、突然で、あまり理解できませんでした。
    滝は時間の流れとでも深読みさせたいのでしょうか。私には無理でした。

    しかし、ツタヤくんのシーンには惹かれるところも感じました。検索できないのかとありましたが、検索はほんとに迷って記憶の中に浮かばない選択肢の中からもすべて探したい時には使えませんし。

    最終的になんとなく腑に落ちない感じを残して終わって行きましたね。

    • 映画男 映画男 より:

      由里子さん

      コメントありがとうございます。感動を狙いすぎて、ごっちゃごちゃでしたね。

  5. ゆうちゃん より:

    昨日、知人と鍋PTしながら見ました。

    知人がすごく泣けるからということで見たのですが
    うちとしてはまったく理解できませんでした。
    話のストーリーがつながっているのであれば、電話がなくなった時点で彼女に出会うこともなく付き合っていないのに、アルゼンチンへ一緒に旅行に行っているところを見て何で???となりました。

    そしてクライマックスになると電話も時計も映画も復活しているし・・・全て妄想の世界の話しかよって思っちゃいました。

    いいなぁって思ったのは2箇所だけでした。レタスがなくなり悲しんでいる母親のために父が息子に里親募集のキャベツを教えたこと。もうひとつが最後の場面で父の一言「生まれてきてくれてありがとう」家族っていいなって感じたところでした。

  6. 恭平 より:

    場面の切り替わりや最後に物が元に戻るところには違和感を感じましたが、なんとなく的はずれな気がします。名言集のところはもはや小学生の屁理屈ですw
    フィクションってこと知らないのかな?なんでも現実に例えないといけないの?
    旅行シーンも主人公とお父さん仲直りさせたいからって説明されてたよ?w
    ツタヤのところだってタイトル検索してあった!って誰が見たいんだそんなシーン。
    悪いところはあったが指摘してるところはほとんど屁理屈だ。
    マイナス100点!とか評論家気どってるけど評価にマイナスはないよ?
    ブログ名から学生だと思うのでもう一回一から勉強してからみると多少面白い映画になりますよ。^^

  7. 猫派 より:

    ブログ読ませていただきました
    確かに振り返るとおかしな所ばかりですね
    不自然というか世界が狭いというか
    私も滝で叫ぶシーンはちょっと理解できませんでした
    しかし,あなたの感想を読んでいるうちに,あなたにそう思わせた時点でこの作品は成功しているのではないかなとも思いました
    人生とは不思議なことの連続です
    その時なぜ自分がその行動を取ったのか、たまに問いかけたくなるときが私にはあります
    たかだか20才ちょっとですが,生きてきた今まで全ての場面で合理的に判断して行動してきたとはとても言えません
    まぁだから何が言いたいのかって言うと,自分勝手で理屈の通らないことが多いこともこの作品のいいところではないのかなと思います
    テーマはありきたりですし,そこら辺にころがってる話でもありますが,不連続で不合理なところはこの作品ならではかなと思います
    とりあえず自分は今日から日々に感謝しながら生きていきます
    そう思えただけでも私はこの作品見てよかったと思いました

  8. さおり より:

    ニュースならともかく
    映画に文句つけても仕方ないでしょうに。
    観た人がよければそれでいいのでは?
    あ さんの感受性の乏しさというコメントに同意見。
    賛否両論が出る映画であれば
    それは注目があったということですよ
    なければこういう記事も出てこないですから。
    誰も観てなければそもそも映画は素通りになります。

  9. トオル より:

    私も同意見で、少しフォーカスがぶれているのが気になりました。また、原作と大きく変え過ぎた点においてもあまり良い思いはしませんでした。

    ですが、映画オタクの見つからないんだのシーンは、何を見せたら良いのかわからないという意味なのかなと思い、コメントさせていただきました。

    でもやはりこの映画は少し描写が曖昧過ぎて伝えたいことがイマイチわかりませんでしたね。

  10. りん より:

    いや、捻くろうと思えば他の映画だってなんでも言えちゃいますよ。
    予約もしないし自分に自信もないそういう主人公の設定だからって話で、そこまでダメ出しするのもよくわかりません。
    あなたの感想は多角的にみれたもんじゃないただの中学生の悪口のよーな切り口としか思えませんが。
    そういう解釈をするあなたこそが心がくすんでるんではないでしょうか。
    私はこの映画を観てもっと周りの大切な人々や出会い・時間を大切にしよう。後悔ない生き方をしようと強く思えました。
    この映画は決してシンプルでダイレクトではないですが、人生もそうだと思います。

  11. より:

    ボケ、という言葉を使うボキャブラリーのない方に映画の批評は務まらないなと改めて感じました。