2016/07/24

【ドラマ】火花

hibana

ネットフリックスによる、完成度の高い独自製作ドラマ。映像がきれいで、俳優たちの演技が良く、一つ一つのエピソードがまるで映画のようにしっかり作り込んである作品。75点(100点満点)

あらすじ

売れない芸人の徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人である神谷と電撃的に出会い強く惹かれ、「弟子にして下さい」と申し出た。神谷は天才肌であり、また人間味に富んだ人物。「いいよ」という答えの条件は「俺の伝記を書く」こと。神谷も徳永に心を開き、二人は頻繁に会って、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。吉祥寺の街を歩きまわりさまざまな人間と触れ合うのだったが、やがて二人の歩む道は決定的に異なっていく。

Netflixより


文句

ネットフリックスはやっぱりすごいですね。制作費に余裕があるのかお金をかけてるのが見ていて分かりました。映像にこだわりが感じられたし、キャスティングもメインの主要キャストだけでなく、脇役やエキストラまでかなり上手かったです。居酒屋の店員とか、通行人のエキストラとかがものすごく自然にカメラに入り込んでくるのがびっくりしました。

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メインは神谷と徳永の師弟関係を越えた笑いと友情の物語ですが、それ以外にも青春を感じさせるサイドストーリーが盛りだくさんでいいです。売れないストリートミュージシャン、井の頭公園のパフォーマー、そして大きな夢を抱く無名の若手芸人たち。必死で何かを表現しようとしている様々なアーティストたちの横顔が見られて、感激しました。

東京の夜景の映し方がとにかくきれいで、吉祥寺、新宿、高円寺といった街を見たこともないような絵に仕上げていましたね。あれを見たら地方に住む人なら東京に思わず行きたくなるだろうし、海外にいたら日本に帰りたくなりますよ。

基本的に神谷が語る芸人論とかお笑い論は結構寒いです。しかし彼のように後輩や弟子に威勢をはって、プライドが高く、でも実際は気が小さい芸人とか大阪にいそうですもんね。

なによりびびったのは序盤では全然笑えない漫才がエピソードが進み、芸人たちが成長していくと同時に完成度が高くなっていって普通に笑える漫才に仕上がっていくことです。劇中に出てくるコンビ、スパークスとあほんだらの両方に本物の芸人が一人ずつ入っていますが、もう片方の神谷と徳永を演じた二人はどちらも俳優です。その二人が完成度の高い漫才をこなすっていうのが演技の枠を超越していました。漫才映画ってこれまでもありましたが、下手すぎて見れたもんじゃなかったからね。

物語は合計10エピソードあります。それぞれのエピソードを総監督+4人の監督で交代交代で撮ったそうですが、統一感もあったし、見ごたえがあって普通に面白かったです。アーティスティックな要素を含みながら、大衆向けにも十分に通用するバランスの良さがあります。ついつい徹夜して鑑賞しちゃいました。

ただ、終盤はとにかく感動狙いが強すぎましたね。別に感動ドラマにしなくても十分にいい話なのにもったいなかったです。肝心のラストもそれほどインパクトが感じられなかったですね。あそこでもっと神谷の深層心理と異常性を出せたらよかったんですが、それより前に神谷の狂気がピークを過ぎてしまった感じがして、盛り上がりに欠けました。

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それより数あるエピソードの中でも特に心救われたのは真樹の存在です。売れない芸人を食べさすために嘘をついて夜の仕事をし、恋人の後輩のことまで気遣い、夜中の何時に人を連れてきても嫌な顔一切せず、楽しそうにする女。もう完璧じゃないですか。神谷と別れるときも最後は泣くでもなく、わめくでもなく、変顔をして送り出す心意気に惚れ惚れします。あの子はやばいです。あんな子と一緒にいれたら男は幸せですねえ。

>>火花はネットフリックスで視聴できます