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ロスト・エモーションは社内恋愛映画!感想とネタバレ

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論理の崩壊した、中途半端な設定のSF物語。男女がコソコソイチャイチャしてるだけの眠い映画です。16点(100点満点)

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ロスト・エモーションのあらすじ

世界戦争によって地上の99.6%が破壊された近未来。滅亡の危機に瀕した人類は、人類を破滅させる元凶は感情だと結論付け、平和的に人類が生存できるよう遺伝子操作で感情を排除した人間の共同体「イコールズ」を創った。

「イコールズ」に暮らす人間は保健安全局の監視下に置かれ、愛情や欲望をはじめとする感情が芽生えた場合、「発症」したとして隔離施設に強制収容され、安楽死させられていた。

そんな中、「イコールズ」に暮らす1組の男女サイラスとニアは危険だと知りつつも惹かれ合い、ついに恋愛感情を「発症」してしまう。2人は外の世界への脱出を決意する。

wikipediaより


読者のアズマユキヒロさんのリクエストです。ありがとうございます。

ロスト・エモーションの感想

ドレイク・ドレマス監督による、登場人物の状況や心境が全く伝わってこない社内恋愛SFドラマ。「ガタカ」と「わたしを離さないで」をミックスしたみたいな代物で、見ていて気だるくなる映画です。

物語は、感情を持つことを許されない世界に生きる、同じ職場で働く男女二人が恋に落ち、周囲に気づかれないように命がけで密会し、愛をはぐくみ、やがて駆け落ちする、禁断と悲劇のラブストーリーになっています。

舞台となるのは人々が平和に生活できるためにデザインされた共同体で、物語の全てがその中で起こります。

まず、最初の問題として、共同体のスケールがあまりにも小さくて、人類がどうのこうのというレベルじゃないんですよね。

99.6%が破壊された未来という設定は結構だけど、人口は何人ぐらいで、地球の使用面積はどのくらいのイメージでやってるんでしょうかね。ちゃんと東京ドーム何個分なのか教えてくれないと。

たとえ残り4%でもあんなにスケール小さくならないでしょ。住人のたちの行動範囲がほぼほぼ一つのビルの中で完結しちゃってるじゃないですか。

まさに「ガタカ」の安っぽさを受け継いだかのような世界観ですね。未来っぽい風景のロケ探しが大変だったんだろうなぁ、という製作側の予算の苦労しか伝わってきませんでした。

地上の99.6%が破壊された未来の住人たちがほとんど色白の白人というのが笑えます。さすがハリウッド。黒人もヒスパニックもアジア系もほとんど生き残ってないんだね。

徹底して感情を排除し、平和を保とうという世界のはずなのにアパートのビルには監視カメラとかないんですか? サイラスとニアの恋仲に気づかないような監視技術しか持っていないのによく平和を保てるな。保健安全局どんだけしょぼいんだよ。

それにさあ、「感情を持ってはいけませんよ」っていうのは感情じゃないの? SOS (Switched-On Syndrome)を発症した人に対する、他の人たちの行動って完全に感情入ってるじゃん。

例えばこんな会話ね。

サイラス:「先週、SOS検査で陽性反応が出たんです」

おじいちゃん:「それは気の毒だね」

気の毒? え、可哀相ってこと?それって同情しちゃってるじゃん。感情じゃん。はい、おじいちゃん逮捕!

挙句の果てには、恋に落ちたサイラスとニアが電車に乗ってここから出て行こうよ、とか言い出す始末だし、もうなんのこっちゃいです。

他に行くところあるのかよ。なんだよ、その世界。電車に乗って小一時間行ったら法律が変わるの?だったら最初から引っ越せよ。

結局、何が見せ場なんでしょうね。やっぱり二人の禁断のベッドシーンでしょうか。そもそもあの二人は初体験ってことですよね? だって今まで感情もなく、ずっと禁欲生活してきたんだから。

それならもっとぎこちなくやらないとダメでしょ。あんなんじゃ、まるでベテランじゃないですか。ダメダメそんなの。

それにしてもハリウッドのSF映画ってほんとワンパターンですよね。未来といえば無機質で、人々が無表情で、白いシャツを着て、タッチパネルやスクリーンがやたら大きくて、みたいなアイデアしかないのかよ。

そして毎回、毎回そうだけど、結局行き着くところはロミオとジュリエットか、あるいはアダムとイブやらノアの箱舟やらの聖書のエピソードでしょ? 聖書から引用してたら深いんでしょ? 完全に作り手から舐められてるじゃん。

本当だったらSFファンはもっと怒らなきゃだめなんですよ。ブレードランナー絶賛してる場合かよ。

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