映画ブリキの太鼓の子役オスカルはキモ可愛い!ネタバレと感想

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rascal

フォルカー・シュレンドルフ監督による同名小説を基にした戦争ドラマ。カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞、アカデミー外国語映画賞を受賞しています。52点(100点満点)

ブリキの太鼓のあらすじ

1899年のダンツィヒ。その郊外のカシュバイの荒野で4枚のスカートをはいて芋を焼いていたアンナ(ティーナ・エンゲル)は、その場に逃げてきた放火魔コリャイチェク(ローラント・トイプナー)をそのスカートの中にかくまった。

それが因でアンナは女の子を生んだ。第一次大戦が終り、成長したその娘アグネス(アンゲラ・ヴィンクラー)はドイツ人のアルフレート・マツェラート(マリオ・アドルフ)と結婚するが、従兄のポーランド人ヤン(ダニエル・オルブリフスキ)と愛し合いオスカルを生む。1924年のことだ。

3歳になったオスカル(エンゲル・ベネント)は、その誕生日の日、母からブリキの太鼓をプレゼントされる。この日、彼が見た大人たちの狂態を耐えられないものと感じたオスカルは、その日から1cmとも大きくなるのを拒むため自ら階段から落ち成長を止めた。

周囲は事故のせいだと信じた。が、この時同時にオスカルには一種の超能力が備わり、彼が太鼓を叩きながら叫び声を上げるとガラスがこなごなになって割れた。毎週木曜日になると、アグネスはオスカルをつれて、ユダヤ人のおもちゃ屋マルクス(シャルル・アズナヴール)の店に行く。

彼女はマルクスにオスカルをあずけて、近くの安宿でポーランド郵便局に勤めるヤンと逢いびきを重ねていたのだ。それをそっと遠くから目撃するオスカル。彼が市立劇場の大窓のガラスを割った日、第三帝国を成立させ、ダンツィヒを狙うヒットラーの声が町中のラジオに響いた。

シネマトゥディより

読者の丸刈りーたさんのリクエストです。ありがとうございました。別の読者のサントリーマアムさんのリクエスト作品「ある官僚の死」は見つけることができませんでした。リクエストにお答えできず申し訳ありません。もしよろしければ他の映画のリクエストをお待ちしております。

ブリキの太鼓の感想

1979年にカンヌ国際映画祭パルム・ドールとアカデミー外国語映画賞をダブル受賞した作品。ナチスドイツの侵攻によって第2次世界大戦の混乱の中を生きた家族の軌跡を、少年ラスカルの目線で描いた、ちょっと奇妙な映画。

この映画の好き嫌いはずばり主人の少年ラスカル君に拒否反応を覚えるかどうかに左右されるでしょう。僕はそれほど抵抗なくむしろラスカル君のやばい眼つきと冷たい表情が大いに笑えました。なんというかキモ可愛いんです。

3歳で成長が止まった少年は奇声を上げると窓ガラスなどを割れる超能力を持ち、常にブリキの太鼓を首にぶら下げている、というこの上ないキャラクターで視聴者を釘づけにします。彼は大人に何を言われてもほぼノーリアクション、太鼓を取り上げようものなら奇声を発してメガネやら電球やらありとあらゆるガラス素材を割ってしまいます。

それだけのパワーのわる奇声なのに近くにいる人の人体にはなにも悪影響がない、というのも突っ込みどころでした。ガラスが割れるだけってどんだけ可愛い攻撃なんでしょうか。

大人たちのオスカルに対する接し方もなんか面白かったですね。特別可愛がるわけでもなく、基本放っておいてるような、かといって愛情を注いでいないかというとそうでもない。あの絶妙な距離感がいいです。

パルム・ドールやアカデミー賞を獲っていますが、マジな芸術路線の映画として見てしまうとこの映画はその期待には応えられないでしょう。どの映画でもそうですけれど、「賞を獲ったから面白いはずだ」として見てしまうとミスることが多いです。

しかしそれはその賞に必要以上の権威を感じ、勝手な期待を抱いている自分の責任です。僕も映画を紹介するときには「ベルリン映画祭のグランプリ作品」などといって紹介するものの、ただの目安であって、本当のところはだからなんだという話なんです。

それよりも、この映画は面白かったけど、世界ではどんな評価を得ているのかな、と調べていったら実はカンヌでグランプリを獲っていたという順番のほうが正しいと思っています。そのときは自分の感性とその映画祭が行われた国民の感性がなにかしらコネクトしたといえるでしょうから。

正直、約2時間30分ほどの長時間にわたる数々のシーンを見ても監督の意図しているところは伝わりませんでした。僕はドイツ人によるブラックコメディーだと思っています。

3歳の子供がちょっと離れたところから、大人たちが繰り広げる殺し合い、痴話喧嘩、醜態を冷静に観察しているあの光景が笑えるのです。子供に「こんな世界なら大人になんてならないほうがいいか」と思わせる地獄。そんな中でラスカルは銃撃戦の中でも自分の太鼓のことばかり気にしている、というあの余裕が恰好よすぎます。

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