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デッドマンズ・ワイヤーは退屈な実話ベース映画

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スクリーンの中で起きている状況をただ観察するだけの映画。ラストだけ見ればいい代物です。22点

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デッドマンズ・ワイヤーのあらすじ

1977年2月8日火曜日、インディアナポリス。トニー・キリツィスは、裕福なモーゲージブローカーであるM・L・ホールとの約束のため、不動産投資会社メリディアン・モーゲージ社を訪れる。しかし、そこで彼を迎えたのはM・Lの息子リチャードだった。リチャードは、父親が休暇で不在だと告げる。

するとトニーは突如リチャードに銃を突きつけ、さらにショットガンを彼の首にワイヤーで固定する。これは“デッドマンスイッチ”として仕掛けられており、リチャードが逃げたり、誰かが介入したりすれば発砲するようになっていた。

トニーは、自分が開発目的で購入した土地に関して、ホール一家に利益を騙し取られたと信じており、その不正を暴こうとしていた。彼は地元警察に「リチャードを人質に取った」と通報し、その後パトカーを奪う。さらにリチャードに運転を強要し、自宅へ向かわせる。その後ろには警察車両や地元記者たちがぴったりと続いていた。

アパートに到着すると、トニーはドアや窓に爆発物の罠を仕掛けていることが判明する。彼はリチャードとショットガンをキッチンテーブルに固定し、建物は避難命令が出される。籠城事件が報道される中、トニーは要求を突きつけ、その中にはM・L本人からの謝罪も含まれていたのだった。

デッドマンズ・ワイヤーのキャスト

  • ビル・スカルスガルド
  • デイカー・モンゴメリー
  • ケイリー・エルウィズ
  • マイハラ
  • アル・パチーノ

デッドマンズ・ワイヤーの感想と評価

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」「追憶の森」「ドント・ウォーリー」などでお馴染みのガス・ヴァン・サント監督による、実話をもとにした犯罪ドラマ。スリラーというくくりらしいけど、極限状態の割には終始緊張感がなくて退屈な話。

試写会で見た人たちが絶賛していた、という情報を聞いて見ようと思ったんですが、まあつまらなかったです。最初と最後のパートだけ見たら十分で、なんなら最後の説明テロップだけでもいいぐらいの中身でした。おそらく試写会組は、無料で見たから後ろめたさもあって批判的なことは言えなかったのでしょう。あるいはもれなく実話馬鹿か。実話ベースだったら「これが実話なんてすごい」とか言って手放しで賞賛する奴らね。

物語は、不動産投資会社に恨みを持つ男が社長の息子にショットガンを突き付け拉致し、集まってきた警察のパトカーを強奪して、自分のアパートに立てこもるという至ってシンプルな話です。しかしそれ以上でもそれ以下でもなく、誘拐後に起こる出来事といえば、主人公が誰かと電話でああでもないこうでもないと不毛な交渉を続けることだけ。それを2時間以上見たい人はどうぞご自由に、としか言えないです。

話をシンプルにしたばかりか人格描写に欠け、それぞれの背景を描ききれていないことが最大の問題でしょう。特にせめて主人公の背景は会話だけじゃなくて、事件前の出来事、あるいは回想シーンとして挿入しておくべきでしたね。

それがないからなぜあそこまで追い込まれたのか今一つ分からない男として映るんですよ。建設・不動産関係に関与、土地開発トラブルを抱えていた、金融問題で強い被害妄想を深めたというざっくりとしたバックストーリーだけじゃなくて、なんで騙されたと感じたのか。どんな酷い手口を使われたのかという具体例を挙げないと同情もできないし、あるいは反感も生まれないんですよ。

そのうえで自分の被害を世間に認めさせたい、ホール一家を公に謝罪させたい、自分は正しいと証明したい、金を取り戻したい、世間に英雄扱いされたいみたいな承認欲求と復讐心がごっちゃごちゃに混ざり合ってるから、主張を聞くのも面倒くさかったです。だってそもそもなんで争いになってるのか具体的なことが分かってないんだから。

それは被害者にも同じことが言えて、中立性を保つためなのか、淡々とその日の出来事だけ追われても困るんですよ。こんなにどのキャラにも感情移入できない映画も珍しいです。主演のビル・スカルスガルド、そんなによかった? 普通だったけどなあ。アル・パチーノの意地悪キャラも特にインパクトがあったとは言えないです。でもそれも全ては描き方の問題ですね。脚本が悪いからキャラが死んじゃってるんですよ。

上映時間中、見たくもないものを見させられた、監禁されたみたいな気分にだけはなれるでしょう。これが本当の体験型映画、または没入感というやつなんでしょうか。それが狙いなら成功してますよ。拉致されたみたいな気分になれる映画として。

時代性なのか警察が武力行使に出ないのも意味不明でした。ワイヤーが首にかかっているからいつでも引き金が引かれてしまうみたいな状況を口実にしてるけど、普通にショットガンの銃口を外に向けながら押さえつけたらいいじゃん。あんな隙だらけなのになにもしない警察なんている?

ラストは、当然のごとく犯人が捕まり、裁判にかけられるんだけど、判決もどうなんでしょうね。賛否ある結果だし、当時の国民感情が影響したのもあるでしょう。どこか最近起こったルイジ・マンジョーネによる保険会社社長ブライアン・トンプソン射殺事件を彷彿とさせるものがありますね。だからどうしたっていう話なんですが。

 

 

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