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フィールズ・グッド・マンは漫画キャラの悪用を描く!感想とネタバレ

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社会現象にまでなったカエルのキャラクター、ペペに起きた波乱万丈の出来事をつづった記録映画。これといった興奮はないものの、混乱するアメリカ社会と共に漫画のキャラが暴走していく様子が衝撃でした。59点

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フィールズ・グッド・マンのあらすじ

ある日、マット・フューリーは自分自身や親友たちを投影したカエルたちが自堕落な生活を送るコミカルな漫画、ボーイズ・クラブをネット上で公開する。

その中のキャラクター、カエルのペペのセリフ「Feels good man」がネット上でバズり、たちまちペペの画像が掲示板などを中心に拡散されることになった。

ところがそれからペペは様々な文脈でネットユーザーに度々模倣やパロディとして利用されるようになっていった。そしていつしかそれは白人至上主義やヘイトのシンボルとしても使われるようになり、本来のペペのキャラクターからイメージか遠ざかっていった。

長年、そんな状況を放置していたマット・フューリーは自分が創り上げたキャラが独り歩きし、ネガティブが使われ方をするようになった現状を嘆き、ペペを救うために立ち上がる。

フィールズ・グッド・マンのキャスト

  • マット・フューリー
  • アイアナ・ユーデセン
  • クリス・サリバン
  • エミリー・ヘラー

フィールズ・グッド・マンの感想と評価

アーサー・ジョーンズ監督による、カエルのペペとそのクリエイターであるマット・フューリーに起こった数奇な出来事を描いたドキュメンタリー。

自分が作った漫画キャラをネットで自由にユーザーたちに使わせていたところ、やがてコントロールが効かなくなり、ネガティブな主義や思想に利用されていくことになった事態をマット・フューリー自身と関係者のインタビューを中心に見せていく興味深い話です。

カエルのペペのことは聞いたことがある、あるいはネットで見たことがある人も多いと思います。僕自身は、仮想通貨としてのペペキャッシュで初めてペペのことを知りましたが、特にそれがどういうイメージをアメリカでもたらしていたのかについては無知でした。

もともと、マット・フューリーが自分自身をペペに投影していたこともあり、ペペはいわゆるユーモア溢れる、ゆるキャラだったそうです。ほかのキャラクターたちも同様で、外見こそカエルだけど、中身は大学を卒業したばかりの子供でも大人でもないポンコツの青年たちという設定がオタクたちに受けたようです。

日本の掲示板2chに当たる、アメリカの4chanを中心に人気になったペペはそれからことあるごとに笑いのネタとしてシェアされるようになります。

ここでマット・フューリーが犯した最大の失敗は著作権を行使しなかったことでしょう。彼の話を聞いていても芸術家気質なのが分かりますね。だから自分が作ったものを巡って誰かを訴えることなんてしたくなかった、という考えがマット・フューリーのゆるさや寛大さを表しています。

しかしそのせいでペペを模倣、パロディ化するのは問題ないといった認識が広まり、たちまち悪用されるようになった、というのはなんとも皮肉ですね。

アメリカ人はすぐに訴訟を起こす、としばしば揶揄されるけど、訴えなければ訴えなかったで、それはそれで大問題に発展するんですね。だってゆるキャラが差別やヘイトのシンボルになるんだから。

いわば熊本県のキャラクターくまモンが、ヘイトのデモで使われたり、誹謗中傷に使われることと同じようなことですよ。そりゃあ訴訟大国になるわ。

それも一度どこかに使われたら、また別のどこかで使われる、という連鎖が起きて、あまりにも数が多すぎて、取り締まりもできなくなるのはきついですね。

そもそもペペがマット・フューリーの著作物であることすら知らない人がアメリカではほとんどだったんじゃないでしょうか。

面白いのがそんなペペが海を越えて香港では、希望の象徴として使われるようになり、同じキャラでもアメリカとはイメージが180度違う点ですね。いかに人間の解釈や物差しがバラバラかって話ですね。

一度損なわれたキャラクターのイメージを取り戻すことも可能なんですね。もちろん偶然もあるだろうけど、良くも悪くもペペが多くの人々に使われてきたのにはなにか不思議な魅力があるからに違いないです。その都度、勝手なイメージに振り回されるのは気の毒ではあるけれど。

結局、マット・フューリーがペペを悪用した企業を訴えることにしたのは正解でしたね。本気になったらこれからは慰謝料だけで生きていけるんじゃないかな。

もちろんしんどい時期もあったみたいだけど、終始地に足のついた態度で、ポジティブに生きているマット・フューリーの人柄には好感しか抱かなかったです。競争とか、争いとか、お金とかにもそんなに興味なさそうなあの感じ。一切とげのない落ち着いた喋り方。幸せな芸術家なんだなぁ、と思わせるいい男でした。

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