2014/02/21

映画と恋とウディ・アレン(原題WOODY ALLEN: A DOCUMENTARY)

51点(100点満点)

ストーリー
毎年およそ1本という驚異的なペースで映画を作り続けてきたウディ・アレン監督。幼少期から青年時代、そして監督デビューを果たしてからの軌跡を、不朽の名作『アニー・ホール』や『ミッドナイト・イン・パリ』などの撮影エピソードを交えてたどる。また彼自身や、ペネロペ・クルス、ショーン・ペン、ナオミ・ワッツなど各作品のキャスト、関係者らの言葉を織り交ぜ、その創作過程を解き明かす。

シネマトゥディより

文句
コメディー映画監督ウディ・アレンの半生をつづったドキュメンタリー映画。ウディ・アレンの生い立ちから現在までの出来事を関係者や監督本人が語る、インタビュー形式記録フィルム。撮り方に凝った工夫はなく、次々に出てくるウディ映画の元出演者やスタッフがウディについてベタ褒めする、という表面的なアメリカ映画だが、ウディファンにしてみれば昔の映画や出来事を振り返って懐かしむことができるいい機会でもある。

1部と2部に分かれた2部構成のドキュメンタリーで、合計すると上映時間は2時間を軽く超えます。日本で上映されるときにはもっと短く編集されるのか、それともそのままなのか気になりますね。さすがにドキュメンタリー、それも個人を追ったインタビュー映画で2時間は眠気を誘います。

しかし長い中にもところどころに面白いエピソードがあり、そのいくつかは強く記憶に残りました。ひとつは、「5歳ぐらいの頃、人はみんなやがて死ぬんだということを知って、それ以降は今までのように楽観的に考えられなくなった」というようなことをウディが言ったことで、まさかそんなに早くから死に対し、人間の運命に対し悲観してきたとは思いもしませんでした。笑いを真剣につきつめているコメディアンに限って、より深い悲しみを背負って生きているというのがしぶいですね。そして自分の抱える悲しみや恐怖を笑いに変えて映画にしてしまうのだから、悲観的で皮肉な性格のおかげで上手く現実と映画製作のバランスが保たれているようにも感じます。

それにしても彼ほど、共演者と恋仲になった俳優、監督はいないんじゃないかってほど、色んな女優と付き合ってきてますね。過去に恋仲になった女優たちも何人かインタビューに出てきますが、肝心なミア・ファローのインタビューがなかったのが残念でした。ミア・ファローとは長年付き合い、そして最後はウディが養女に手を出したことが発覚して、訴訟にまで発展したドロドロな関係になっただけに、一言でもコメントが聞けたら面白かったんですが。ほかにもその話題となった養女であり、現在の妻スン=イー・プレヴィンが出てくればもっとスパイスが効いたんですけどね。ただ単に過去の映画に出演した女優たち、例えばスカーレット・ヨハンソンに話を聞いたところで、「ウディは今まで一緒に仕事をした中で最も優れた監督の一人」だとかいう、当たり障りのないコメントしかできないので退屈極まりないです。

それよりも昔ウディ・アレンに捨てられた女優が出てきて、憎しみを露わにしながら、「あの可愛げな風貌は全部うそで、本当はあいつはただの変態だから。できることなら今すぐ殺してやりたいわ」とか言って、机でもひっくり返したら迫力が出ていいと思います。なにが悪いかといえば、やはり一面的な意見しか見せていない点でしょう。「ウディはすごい」、「ウディは面白い」、「ウディは偉大な監督」なんてお前らに言われなくてもファンはちゃんと分かってんだから。

ウディ・アレンの映画
ミッドナイト・イン・パリ