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【動画】ヒューマン・フロー 大地漂流はつまらない難民映画!感想

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難民キャンプをひたすら遠目から撮っただけの映像垂れ流しドキュメンタリー。ストーリーに欠ける映画です。27点(100点満点)

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ヒューマン・フロー 大地漂流のあらすじ

貧困・戦争・宗教・政治的立場・環境問題など、様々な理由で増え続ける難民たち。
その数は、2018年には過去最高の6,850万人に上り(撮影当時の16年は6,500万人)、深刻化する事態とは裏腹に難民受け入れを拒否する国が広がっている。 いま、世界で何が起きているのか。

難民たちが辿り着くギリシャの海岸、四方八方の国に散るシリア難民、ガザに封鎖されるパレスチナ人、ロヒンギャの流入が止まらないバングラデシュ、ドイツの空港跡を利用した難民施設、アメリカとメキシコの国境地帯など、23カ国40カ所もの難民キャンプを巡り、彼らの旅路をなぞってカメラに収めたのは、中国の現代美術家であり社会運動家としても活躍するアイ・ウェイウェイ。

11年米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出され、その力強い美術的主張が注視される彼が、祖国を追われ地球上を逃げ惑う人々の日常に肉薄する。

公式サイトより

ヒューマン・フロー 大地漂流の感想と評価

アイ・ウェイウェイは謝らない」でお馴染みの中国人現代美術家であり、活動家でもあるアイ・ウェイウェイが監督した難民ドキュメンタリー。世界23カ国40カ所の難民キャンプを周り、その深刻な状況を伝えた記録映画です。

ドローンを使って撮った空からの難民キャンプの絵は圧巻だし、世界中の難民たちが置かれている悲惨な環境を配信するには貴重な映像であることは間違いないです。人間性と善意に溢れた作品であることに異論はないでしょう。

ただ、ドキュメンタリー映画として面白いかと言われたら面白くないし、面白くないと残念ながら多くの人に伝わらないんですよ。だから日本でもそれほど話題になってないんじゃないですか?

難民問題のような深刻なテーマこそ、もっとストーリー性を持たせないときついですよね。

そのためには一人の家族を追う。一つの難民キャンプを徹底取材するなどして、狭く深く切り込んでいかないダメでしょ。

それに対してアイ・ウェイウェイ監督が選んだのは世界中の難民キャンプをめぐり、世界中の難民たちを軽く薄く、映していくという手法で、正直これだと心を動かされないし、映像を流しているだけの作品になっていました。

テロップでは2015年にはどこどこの難民の数が何万人を超えた、といった統計がよく流れますが、データだけだとピンと来ないものがあるし、「難民」をひと括りにして描いているから、感情移入ができなかったです。ときどき出てくるポエムとかもいらないですよね。

肝心のテロップの文字も小さくて見えにくかったし、テロップが消えるのも早いし、上映時間は2時間20分もあるし、あまり視聴者目線で作れてないなあ、というのが正直なところです。

アイ・ウェイウェイは謝らない」を見て、僕はアイ・ウェイウェイ監督の男気に惚れたということもあって、本作ではむしろアイ・ウェイウェイ監督を見たかったんですよ。

中国政府に迫害を受けたりしながらも芸術活動を続けてきた彼がどうやって難民たちと向き合っていくのか。どんな会話をしていくのかが見たかったんです。

状況は違えど、彼もまた祖国で平穏な生活を得られなかった人だから、難民の人たちと通じるものはあるだろうし、アイ・ウェイウェイ監督の目から見た難民たちのストーリーが聞きたかったんですが、ほとんど彼はカメラの前に出ることなく、ときより難民と言葉を交わす程度だったのが残念でした。

そう考えると、ドキュメンタリー映画もこれからはただ中立の立場を保って客観的に物事を伝えればいいというのではなく、個を出していく時代なのかなあ、という気がしました。

アイ・ウェイウェイ監督もドキュメンタリー監督としてやっていくならぜひもっと前に前に出ていってもらいたいですね。

それをやって成功したのがマイケル・ムーアですよね。大衆に届けるには真面目なテーマだろうとユーモアやドラマやストーリーが必要だというのは彼がいい見本だと思います。

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