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彷徨える河はアマゾンに行きたい人が見ればいい!感想とネタバレ

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アマゾン川を舞台に、その地に存在する幻の植物を探す西洋人とインディオとの探検を描いた白黒映画。スローでBGMが一切ない、静かな大人向け芸術路線の作品で、アマゾンに強い興味と憧れがある人が見ればいい映画です。41点(100点満点)

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彷徨える河のあらすじ

アマゾン川流域のジャングルで暮らす先住民族唯一の生き残りでシャーマンのカラマカテ(ニルビオ・トーレス)のもとに、重病のドイツ人民族誌学者がやって来る。白人を嫌うカラマカテは治療を拒否するものの、幻の聖なる植物ヤクルナを見付けるために、アマゾン川に出る。数十年後、記憶や感情を失ったカラマカテ(アントニオ・ボリバル・サルバドール)のところにアメリカ人植物学者が訪れ、カラマカテは再びヤクルナ探しに出発する。

シネマトゥディより

彷徨える河の感想

2016年のアカデミー賞外国語映画部門にノミネートされた作品です。登場人物たちはスペイン語、ポルトガル語、インディオの民族言語をミックスさせて会話を交わし、さらに1909年と1940年の二つのストーリーが平行して進んでいく、というなかなか複雑な構成になっています。

物語は、アマゾン地方で末期の病気にかかったドイツ人学者が、病気を治すために幻の植物ヤクルナをインディオのカラマカテを連れて探しに行くところからスタートします。

その約40年後、アメリカ人の学者がアマゾンですっかり年老いたカラマカテと会い、ドイツ人学者が本に記した旅を再現し、ヤクルナを見つけたいと申し出ます。

こうして1909年と1940年のヤクルナを探す二つの旅が交互に進んでいく形で、その間に起きたゴム栽培にまつわる侵略や原住民の子供たちを白人の神父が取り囲んだカルト的な教会などを映し出していきます。

馴染みのない文化を題材にしているだけでなく、ヤクルナ(植物)、カラマカテ(人名)、チュラチャキ(精霊、またはそれが乗り移った生き物)などインディオの言葉が多く飛び交うためか、なかなか話が頭に入ってきませんでした。

二つの時間軸を使っているのに映像が白黒のためか現在と過去の区別が付きづらく、せっかくのアマゾンの大自然の美しい景色もそれほど堪能できませんでしたね。

アマゾン川なら今でも手付かずの自然が残っている場所もたくさんあるので、カラーの映像でも十分に1909年と1940年の風景を描けるような気がします。アマゾンの大自然を舞台にしているのに映像美を自ら捨ててしまうのはもったいないです

僕もアマゾン川を一週間ほどフェリーで旅をしたことがあるのですが、その景色やスケールは感動ものです。川辺の住人はこんなふうにいまだにカヌーに乗って生活していますよ。

そんな美しい景色を売りにせずあえて白黒を選んだのは白黒なら低予算でも映像にお金をかけずにごまかしが利くことが理由に違いないです。確かに白黒のおかげで救われてるなあ、というシーンが結構ありました。あれでカラーだったらもっと安っぽくなっていたのでしょう。

映像も白黒なうえに音楽もないので、とにかく眠くなる、というのも欠点です。最後まで見るのに5回ぐらい寝落ちしたので映画館で見るのはあまりおすすめできません。

ヤクルナという伝説の植物を探す、というストーリーは悪くないですが、ヤクルナという植物はフィクションで実際には存在しないそうです。これが実在する植物だったら、もっと見る人を魅了していただろうし、それによってアマゾンに興味を持つ人も増えたかもしれません。

アマゾンにはそれこそ海外ではあまり知られていないような植物がたくさんあって、育毛にいいと言われている植物とか、アンチエイジングに利くと言われている植物とかもあるので、この手のストーリーを作るのには申し分ないネタの宝庫ですね。

禿げのオッサンが伝説の育毛植物を探してアマゾンを旅するというストーリーでも面白そうですし、整形しまくりの中年女性がアンチエイジングの薬草を求めて森林に入っていくという話でもいいかもしれません。アマゾンの奥地に入っていくのは学者っていうイメージをまずぶち壊すべきです。

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