
ロバート・パティンソンが、悪徳司会者を演じたサイコスリラー。見れる映画ではあるけど、面白い映画ではないです。55点
プライムタイムのあらすじ
2006年、ジャーナリストのクリス・ハンセンはNBCの番組『To Catch a Predator』の司会を務め、ザビエル・フォン・アーク率いる反ペドフィリア自警団体「Perverted-Justice」の協力を得て、おとり捜査を行っている。未成年との性行為を期待して家にやって来る性犯罪者予備軍をおびき寄せ、そこで実際には成人のおとり役が未成年を演じ、ハンセンと撮影クルーが彼らを待ち受けている。
その後、彼らは警察によって逮捕される。ハンセンとプロデューサーのアンディ・ベンダーはNBCのトップ、ジェフ・ザッカーと面会する。ザッカーは番組の内容を個人的には嫌っていることを認めながらも、その高い視聴率を評価し、ゴールデンタイムに昇格させることを決める。放送時間帯ではABCの人気番組『LOST』と競合することになる。
俳優を目指すダン・プラムは、全米映画俳優組合(SAG)への加入に必要な出演実績を得るため、『To Catch a Predator』のおとり役の一人に起用され、10代の少年を演じることになる。撮影の進め方に最初は戸惑い、精神的にも動揺するが、次第に仕事に慣れていき、ハンセンに憧れを抱くようになる。
一方、フロリダ州フォートマイヤーズでは、ハンセンがレストランで若い女性との不倫関係を終わらせる。その際、自分が写真を撮られていることには気づいていない。その後、『ナショナル・エンクワイアラー』紙の記者から電話が入り、ハンセンの不倫について近日中に記事を掲載する予定だとして、コメントを求める脅迫めいた電話を何度も受ける。
ハンセンは『To Catch a Predator』をテレビ史上最大の番組にしようという思いに取りつかれていく。『ナショナル・エンクワイアラー』からの度重なる電話に悩まされる一方、おとり捜査で捕まえたラビから非難される出来事にも動揺する。そんな中、ABCの幹部がアンディを引き抜こうとする。『To Catch a Predator』の成功に触発された新番組『What Would You Do?』のプロデューサーを任せようというのだ。アンディは当初断るが、ハンセンの行動が次第に常軌を逸していくにつれ、考えを変え始める。
ダンは、『To Catch a Predator』への出演が自分の俳優としてのキャリアに本当に役立つのか不安を感じ始める。ハンセンは彼に対し、自分たちの仕事は「この世から古代から続く悪を一掃することだ」と語る。そして、インドで謎の子供失踪事件を取材した際に手に入れたブレスレットをダンに渡す。
プライムタイムのキャスト

- ロバート・パティンソン
- メリット・ウェバー
- スカイラー・ギソンド
- フィービー・ブリジャーズ
プライムタイムの感想と評価

ランス・オッペンハイム監督による、クライムサイコスリラー。小児愛者たちを罠にかけて捕まえる瞬間をカメラに捉えてTVで流す、という実在した番組を基にした話で、リアリティーがあり、質もそこそこ高いけど、不快感がそれを勝ってしまう作品です。
日本でもちょっと前に話題になった、いわゆる私人逮捕系ユーチューバーの企画を、TV番組がプロのクルーを使って組織的にやっていたという内容で、見ていて気持ちいい映画ではないです。
物語は、ロバート・パティンソン扮するTV司会者が、未成年者を狙う捕食者たちをあらゆる手段で罠にかけ、彼らを世間に晒すことで注目を集め、視聴率を稼ぐことに手段を選ばず、やがて取り返しのつかない出来事が起こるというものです。
「オデュッセイア」でもそうだったけど、ロバート・パティンソンは悪役がすごく上手ですね。数字のためならなんでもする冷酷な司会者の雰囲気を見事に作り上げていたし、彼の演技は評価に値します。
その一方で当時を再現したかのような粗い映像、ぶつ切りのカットや編集、BGMなどがまとまりがなく、あえて視聴者をイラつかせようとしているかのようにすら感じました。
また、倫理問題を大量に提示して問題提起をしているのに対し、そこから十分に掘り下げない、答えを出さないじれったさがあり、結局メディアや道徳について何を言おうとしているのか伝わりませんでした。
もちろん未成年の少年少女たちに手を出そうとする大人たちが悪いのは間違いないんだけど、わざわざ悪い大人たちを探してきて、未成年のふりをした成人の男女と結び付けて、会う約束を取り付け、テレビで晒して逮捕までするのは、法的、倫理的にどうなのかがひっかかるんですが、そのグレーな部分、違和感、不快感を売りにしているふしがあり、その違和感、不快感を受け入れるかどうかがカギとなりそうです。個人的に僕はちょっと見ていてストレスになったし、きついなあと感じましたね。
また、人物描写が薄く、掘り下げているのは、司会者の男の人生、過去ぐらいでしたね。捕食者たちの背景を描いたうえで、どのような状況、心理で未成年と会いに行くのかを見せていたらもっと深い話になってたでしょう。特に足の不自由な男のパートはもっと背景を描くべきでした。その内容によっては捕食者が、、障害者の持つ孤独が浮き彫りになって社会の被害者に見えたり、より複雑な問題提起になったはずです。
ラストは地方検事補の男がTV番組のターゲットにされ、彼の家に乗り込んでいくシーンになっていて、そのパートはなかなかエキサイティングでした。ただ、その後の訴訟問題やあの後、番組はどうなったのか。もっというと司会者はあの件をどう考えているのかまで描く必要があったような気がします。いろいろと不完全燃焼でしたね。



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