
全ての面においてアニメ版を下回ってきた実写映画。退屈すぎて途中から眠くなってきます。7点
【実写】モアナと伝説の海のあらすじ
南太平洋のポリネシアにあるモトゥヌイ島では、人々は自然の女神テ・フィティを崇拝している。テ・フィティは生きた島そのものであり、「心臓」であるポウナム(翡翠)の石を使って海に生命を与えていた。
しかしある日、風と海を司る半神半人であり、変身能力を持つ航海の達人マウイが、人類に創造の力を与えるためにテ・フィティの心を盗んでしまう。その結果、テ・フィティは力を失って崩れ去り、マウイは火山の魔物テ・カーに襲われる。戦いの末、マウイは魔法の釣り針と心の石の両方を海の底へ失ってしまう。
それから1000年後、海はモトゥヌイ島の族長の娘モアナを選び、テ・フィティの心を元の場所へ返す使命を託す。しかし父のトゥイと母のシーナは、モアナを将来の族長として育てるため、危険な海へ近づくことを禁じていた。
16歳になった頃、島では作物が枯れ始め、魚も獲れなくなる異変が起きる。モアナはサンゴ礁の外へ出て原因を探そうとするが、トゥイに強く反対される。
その後、祖母タラはモアナを秘密の洞窟へ案内し、そこに隠された昔の航海船を見せる。そして、モトゥヌイの民はかつて偉大な航海民族だったこと、マウイがテ・フィティの心を盗んだことで海が危険になり、航海をやめたことを明かす。
さらにタラは、島を蝕む闇はテ・カーによるものであり、それを止めるにはマウイを見つけてテ・フィティの心を返さなければならないと告げる。海から選ばれた証である心の石をモアナに託した後、タラは重い病に倒れ、「マウイを探しなさい」と言い残して亡くなる。
モアナは洞窟の船「カマカウ」で旅立つ。そこへ間抜けなニワトリ、ヘイヘイが勝手に乗り込んでくる。航海の途中で嵐に遭い、漂着した島でマウイと出会う。自慢話ばかりするマウイは心を返すことを拒否し、モアナを洞窟に閉じ込めて船を奪おうとするが、モアナは脱出して彼を追いかける。
やがて二人は一緒に旅をすることになるが、途中で心を狙うココナッツの海賊カカモラに襲われるのだった。
【実写】モアナと伝説の海のキャスト

- キャサリン・ランガイア
- ドウェイン・ジョンソン
- レナ・オーウェン
- ジョン・トゥイ
- フランキー・アダムス
- ジェマイン・クレメント
【実写】モアナと伝説の海の感想と評価

トーマス・カイルによる、同名アニメの実写化。序盤はまだいいものの、中盤以降面白いところが一切なく、ボロボロになっていく夢の国の物語。アニメだけにしておけばいいものをなぜわざわざ実写にしたか理解できない作品です。
全体的に勝負や炎上を避けて安全、無難な道を行った末にできた作品という印象を受け、創造性に欠け、冒険の物語なのに作り手が冒険していないという皮肉が感じられる内容でした。
まずストーリーにしても、歌にしても、アニメの要素をまるまる実写にしただけで、ほぼ新鮮味がないです。全部知っている内容を全く同じ絵で見せられただけです。AIが作ったんじゃないかってレベルの薄っぺらさです。
例えば「美女と野獣」、「シンデレラ」、「白雪姫」といった作品は、大昔の作品だから実写化することによって懐かしさを呼び起こし、実写にしたらどうなるんだろうという期待感を持たせるんですよ。その点において作品の良し悪しは別にして、実写化するのにまだ意味がありそうです。
それに対し本作の場合、アニメ版が出てからまだ10年しか経ってないからか懐かしさもそれほどなく、実写にしたらどうなるんだろうという期待感もありません。そもそもアニメ自体もそれほど大ヒットしたわけじゃないから、「あの往年の名作が実写になりますよ」というコピーがあてはまらないんですよ。
あと、アニメだからできていた表現、色、映像の美しさが実写にしたことで全て失われていましたね。だってせっかく実写にしたのにほとんどの映像がCGなんだもん。それなら実写にしなきゃいいじゃん。モンスターたちはもちろん、肝心な海のシーンはもうほぼ100%CGじゃないかなあ。どれくらいがCGになるなんて最初から分かり切ってるんだから、「社長、これ、実写化する意味なくないすか?」っていう意見が企画の段階で出るだろ、普通。
ミュージカルシーンも序盤は悪くないんだけど、中盤以降全く勢いを失います。せめてメインの曲ぐらいは書下ろしの新曲作るべきだったでしょう。それがヒット曲になればまだ救いようがあったかもしれません。
ディズニーの実写化がことごとく批判の対象となる理由の一つはキャスティングでしょう。なぜかこれまで実写版映画では必ず演技素人みたいな、無名俳優を起用してきてますよね。というのも基本ミュージカルなので、演技よりも歌が歌えるかも重要視されちゃうし、そのうえストーリーによってヒロインの人種、バックグランドがある程度固定されるので、無名俳優を起用せざるを得ないという理由もありそうです。だからいつもヒロインが重荷を背負わされている感が強いんですよね。なんか無理してる、あるいはやらされてる感が出るんですよ。
一方、ゴリゴリ有名俳優であるドウェイン・ジョンソンは、変なかつらを被り、自分の肉体美ではなく、筋肉スーツを来て撮影に臨んでいます。その姿が不自然極まりなく、年齢を感じさせ、カリスマ性を失ったプロレスラーの雰囲気が出ていました。客寄せパンダが客を呼べなくなった瞬間を目の当たりにしたようで少し悲しくもありましたね。
もうすっかりオリジナル作品を作ることに慎重になったディズニーはこれからもじゃんじゃん実写化していくんでしょうね。そして同じ批判を浴びつつ、お金儲けができたらそれでいいんでしょう。夢もへったくれもないな。


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