愛の渦のネタバレと評価!

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乱交パーティーをテーマに複数の男女がマンションの一室で一夜を過ごす過程を描いたエロティック人間ドラマ。全体的に演技が自然で、その辺に実際にいそうな人たちが出てくる、そこそこ楽しめる邦画。55点(100点満点)

愛の渦のあらすじ

高級マンションの一室に設けられた秘密クラブ、ガンダーラ。そこで開催される乱交パーティーに、ニート(池松壮亮)、フリーター(新井浩文)、サラリーマン(滝藤賢一)、女子大生(門脇麦)、保育士(中村映里子)、OL(三津谷葉子)、ピアスだらけの女(赤澤セリ)たちが参加する。

セックスしたいという共通の欲望と目的を抱えている彼らだったが、体を重ねるのに抵抗を感じる相手も浮上してくる。さまざまな駆け引きが展開する中、ニートは女子大生に特別な感情を抱くようになっていく。

シネマトゥディより

愛の渦のキャスト

  • 池松壮亮
  • 門脇麦
  • 滝藤賢一
  • 中村映里子
  • 新井浩文
  • 三津谷葉子
  • 駒木根隆介
  • 赤澤セリ

愛の渦の感想と評価

「裏切りの街」、「何者」、「ボーイズ・オン・ザ・ラン」、「娼年」の三浦大輔監督による群像劇。

「着衣時間は本編中わずか18分半」という宣伝に大いに期待しましたが、エロさで言えば大したことのない映画です。

おそらくこの「着衣時間」にバスローブ姿は含まれてなく、登場人物のみんなが常に裸でいるというのではなく、バスローブ姿の時間がかなり長かったです。

映画でセックスをテーマにすると、ベッドシーンがエロくなくなってしまうというのはよくある話で、それはちょうどシモネタ好きが案外本番では淡白なのと同じ原理でしょう。最初から性を当然のごとく提示させられ続けると、人は背徳感が薄れるのか、あるいは慣れて興奮が静まるのか、「なんだ実際はこんなもんか」となるのです。緊張と緩和がないというか。

あるいは女子大生を演じた門脇麦の喘ぎ声がいかにもセリフ調だったのが原因なのかもしれません。風俗に行ってもなかなかあんな下手な嘘喘ぎをする女性はいませんよ。インタビューでは監督にもやはり喘ぎ声のダメ出しをされたことを明かしていますが、何回も失敗を繰り返しての「ベスト喘ぎ」があれだとしたらがっかりです。

門脇麦はこの役を演じるに当たって恥ずかしさを完全に消すことができなかったのかもしれません。それならそうといっそのこと本番しちゃえばいいのにと思いますけどね。

そもそもセックスの映画なんだし、演技だけでリアリティーを追求できないなら、そういう選択肢もあってもいいし、そこまでやったらもう誰も文句は言えないはずだから。さもなければアメリカ人風に「オーイエス、カモン、カモン」とか喘ぐというのでもいいでしょう。日本語でダメなら英語でみたいな。

もちろん門脇麦を始めとする女優陣たちがみんな脱いでいるというあの心意気は賞賛すべきです。ただ、そこで終わって欲しくないですね。「あの子もあの子も胸見せたんだぞ、すごいだろ」とか作り手側が得意気になっていたら最悪です。

乱交なのに3P、4Pもないし、もっというなら視聴者が知らない新しいセックスの秘儀、ボキャブラリーをこの映画で学べるぐらいのシーンがあってもよかったはずです。

とはいうものの俳優陣たちが結構な実力者揃いだったことは否定できません。デブの彼女と彼氏のカップルも十分リアリティーあったし、なによりフリーターを演じた新井浩文のいかにもスケベで、好きもんそうなキャラがよかったです。 新井浩文が出ている映画をもっと見たくなりました。

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