2016/02/13

ラブバトル(原題MES SEANCES DE LUTTE/LOVE BATTLES)

love_battles
エロティック映画を装った中年男女によるプロレス映画。会話が寒く、スローでだるくて見ていて誰も得しないこと間違いなしの一本。23点(100点満点)

あらすじ

父の葬儀と遺産整理のため、彼女(サラ・フォレスティエ)は田舎町に戻ってくるが、財産分与をめぐるトラブルに悩まされる。少しずつ家族との過去のいざこざや幼少時の不幸な記憶がよみがえり、トラウマに苦しむようになる。かつて恋心を抱いていた男性(ジェームズ・シエリー)と再会した彼女は、現実から逃避するために一風変わったセラピーに熱中する。

シネマトゥディより

文句

ストーリーはつまらない会話中心で進んでいきます。舞台はフランスの田舎町で、住民は小屋のような、別荘のような丘の上の自然に囲まれたところで生活していて、ある日そこに亡くなった父親の遺産整理のためにそれほど若くもなく、かといってそれほど歳を取っているわけでもない年齢の分かりづらい女がやってきます。

その女が昔好きだった地元の男と久しぶりに再会し、家族や男との思い出やらに浸りながら、文字通り体当たりで男にぶつかっていきながら、自分の精神状態や恋愛感情を消化していく、という話です。

まず、いい歳した男女が久しぶりに再会した瞬間に恋愛モードに入るあたりが気味悪く、最初からお互いがお互いに興味ある前提で話が進むのがバカバカしいです。そもそも父親がたまたま死んだから、田舎に帰ってきたような女が久しぶりに再会した男に「あなたが好きだ」みたいな話をしても、どこに説得力が生まれるんでしょうか。いやいや、お前全然帰ってこなかったくせにってなりますよね、普通。

会話中心の映画は大歓迎でもつまらない会話中心の映画はただただ生きる気力を奪われます。この前、一緒に飲んだ女が永延とユーモアのない絶望的な会話を繰り広げていたんですが、そのときのぐったり感に似ています。

「私が社会に貢献できることって何かって考えたら、やっぱり今の会社で一生懸命働くことだと思うの」。

こういうドラマのセリフのようなことを現実社会で、それも飲みの席でドヤ顔でさらりと述べてしまう女の雰囲気と全く同じものをこの映画の主人公は持っています。常にマジで、失笑したりでもしたら急に怒り出しそうなあの顔が怖いです。

さて、ラブバトルと称して主人公の男女は掴んだり、叩いたり、蹴ったり、投げたりというのを繰り返し、ときにキスしたり、ときに抱き合ったりして、じゃれ合います。それはまさに子供同士の遊びに性的な要素を加えただけのプレイで、幼稚なこと極まりないです。

そして散々アホな二人を見せつけた上で、肝心なセックスシーンをかなり後半に持ってきているため、いざセックスが始まる頃にはもうすっかりエロスが消滅しているのです。いいですか、エロスを引き出すには知性が必要なんですよ。文明のないところにはエロスは育たないんですよ。バカ二人の交尾を見てどこの大人が興奮するんだって。フランス人があれに興奮するんだったら正直がっかりです。

おそらく監督は泥まみれの状態でのセックスシーンをクライマックスに持ってこようとしたはずです。ただ、あれにしても「どこを舐めても、泥が口に入りそうで嫌だなあ」という印象しか与えず、特に大した前戯もなく、バタバタと挿入して終わりでした。途中でどっちかが泥をペッって口から出したりしたら面白かったんですけどね。

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