映画グローリー・明日への行進は重い!ネタバレと感想

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キング牧師が特にアメリカ南部で行ってきた黒人の運動を描いた差別映画。そこそこ感動的な場面はいくつかあるものの、スローで退屈なシーンも多く、大衆受けはしない政治ものです。49点(100点満点)

映画グローリー/明日への行進のあらすじ

黒人が白人から故意的に有権者登録を妨害されていた1965年、キング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア)はアラバマ州セルマを中心に抗議運動を拡大させていた。

ある日、数百人の黒人が非暴力のデモ行進を行ったが、白人警官たちは容赦なく、デモ隊を催涙ガスや警棒で攻撃、多くの怪我人を出した。

この様子がTVで報道され、アメリカ中に事実が知れ渡ると、全米から運動を支持する人がセルマに集結した。そしてついにキング牧師の運動が大統領を動かすことになる。

映画グローリー/明日への行進の感想

エイヴァ・デュヴァーネイ監督によるマーティン・ルーサー・キング・ジュニア主導で実施した行進を題材にした作品。

ここのところ毎回アカデミー賞には差別映画がノミネートするようになりましたね。しかしほとんどの作品は手法も演出も同じで飽き飽きしてしまうのが正直なところです。

2014年の作品賞に輝いた「それでも夜は明ける」はいい作品でした。それに対し、2013年のノミネート作品の「リンカーン」はなんかは見れたもんじゃないです。

それは悪と正義の描き方はあまりにも幼稚で、複雑な差別心理とかを描くまでに至っていないからです。黒人のことは嫌いじゃないけど、社会全体にそういう雰囲気があるから、しょうがなく差別してしまうんだよなあ、とかいう周りに流される白人の登場人物とかがいてもよさそうなものですけど、出てきたためしがないですよね。

悪者の白人たちはみんな100%黒人が嫌い、というような極端な設定になっているので嘘っぽいのです。

さて、この映画のストーリーはキング牧師がアメリカで特に人種差別が根強い南部を中心に運動を起こし、セルマで「血の日曜日事件」が勃発し、リンドン・B・ジョンソンが投票権法を制定するところまでを追っていて、キング牧師の暗殺には触れていません。

キング牧師を描くならやはり殺されるところまで見せて欲しかったというのが正直な気持ちですね。

人種差別に対して非暴力を一環して貫いてきた男の最期をどのように描くのかが監督の腕の見せ所なわけで、それをしなかったのはなぜなんでしょうか。

キング牧師の裏話的なところもあればもっと面白かったんですけどね。実は家では奥さんに暴力を振るっていたとかね。非暴力主義の男がDVだったなんていうオチがあったりしてね。あ、こんなこと言ったら怒られちゃうか。

毎年、人種差別映画を作って人種差別撤廃を啓蒙しようとしているアメリカですが、まだまだ人種間の溝は深いですね。

映画で人々を教育していくなら昔の差別問題より、現代の差別問題を取り上げていくほうが若者にはもっと実感が沸くような気がします。

そういう意味では「フルートベール駅で」なんかはリアルタイムの話で、色々と考えさせられますね。

アメリカに実際に住んでみて、不思議に思ったのはこの21世紀の現在に至ってもアメリカでは人種間の結婚や交際が極めて少ないことです。

昔に比べると増加しているという話ですが、それでもあれだけ他人種の国家なのに混血が進まない、あるいは進む速度が遅いというのに驚きと違和感を感じました。

TVのリアリティー恋愛番組なんかでも必ず黒人の出演者には黒人の相手、アジア系にはアジア系、白人には白人をあてがうような演出がしてあって気持ち悪かったです。

僕はこれまでに欧州、北米、そして中南米に住んできて現在はブラジルで生活しています。

その中でもブラジルは特別人種差別が少ない国です。もちろん全くないとはいいません。でも実感としてとても少ない国であると思います。

なによりその最大の理由は国民のほとんどが混血だからに他なりません。黒人を差別しようにも、先祖をたどれば自分の血にも黒人の血が入っていたら差別しようがないのです。

アジア系とのハーフも多く、お爺ちゃんが日本人で、お婆ちゃんがドイツ人とインディオのハーフでとかいうことは普通なので人種を気にしているのが馬鹿馬鹿しくなるのです。

そう考えると、アメリカももっと国民がどんどん他人種とセックスして、子供を生めば、人種差別なんてすぐになくなりそうなものですけどね。

アメリカとブラジルの違いはアメリカ人のほうが教育があって比較的理性で行動するから性欲が理性に負けてしまうのです。もちろんそうやって何も考えずに子供を生んでいくと、今度は貧困ていう問題が生じるんですけどね。

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