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尋常じゃないストレスが溜まる映画、汚れなき祈り (原題 DUPA DEALURI/BEYOND THE HILLS)

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kegare

44点(100点満点)

ストーリー

同じ孤児院で育ったヴォイキツァ(コスミナ・ストラタン)に会うため、ドイツで生活しているアリーナ(クリスティーナ・フルトゥル)はルーマニアを訪れる。愛する友と一緒にいることを願うアリーナに対し、信仰に目覚めたヴォイキツァは修道院での静かな暮らしに満ち足りていた。親友の心を取り戻そうとする アリーナだったが、次第に病が体をむしばんでいき……。

文句
4ヶ月、3週と2日」のクリスティアン・ムンジウ監督による修道院を舞台にした人間ドラマ。「4ヶ月、3週と2日」のように計算尽くされた会話とシチュエーションが天才的で、リアリティーの出し方が尋常じゃない。けれどもアリーナ一人に任せっきりのハプニングの数々が見ている者にストレスを与え、ただの暗いだけの映画になり下がっている。

期待が大きかっただけにがっかり感もそれ相当でした。もっとバリバリのドロドロ映画が見られたらよかったのに、ただの偽善的で優柔不断な集団の煮え切らない行動を長々と見せられただけでした。軽犯罪事件の被害者になったかのようなあの後味の悪さはなんなんでしょうか。エラの張った女アリーナは郷に行ったら郷に従えの精神など微塵も持たず、傲慢で、強情で、自信満々で周囲に迷惑をかけます。途中からこいつは引っ叩いてもいいでしょ、という気持ちにさせられ、それでも修道女たちがイヤイヤながらも親切にしようとする姿がじれったいです。

そんなアリーナを受け入れるかどうか終始決断できない司祭はリーダーとしての資質ゼロでした。最後まで普通すぎるし、司祭なんだかもうちょっとやらかしてくれない、と映画的には全然面白くありません。とはいえ最大の悪の根源は、 そんな空気の読めない女アリーナをノコノコと連れてきたヴォイキツァで、連れてきたのがヴォイキツァならヴォイキツァがアリーナを追い出すべきでした。それなのに神様がアリーナの心を入れ替えてくれるなどとおこがましい考えを持ち、最後までウジウジして、最後まで自分だけは「いい人」として振る舞っていたのが頭にきました。

オウム真理教の暴走を目の当たりにしてきた日本国民には、まずこの程度の宗教事件では物足りないでしょう。せめて映画の中でくらいオウムの異常性を超えてくれ、と願ってしまう不思議な欲望にかられます。現実が映画の不気味さをとうに凌駕してしまっている現代にこの程度の話を持ってきても、へぇぇ、で終わりなのです。

コメント

  1. たかよ より:

    初めまして、いつも楽しく拝読させていただいております。
    クリスティアン・ムンジウ監督のエリザのためにという作品の文句をお願いできますでしょうか?
    私も前作の汚れなき祈りは退屈に感じ、この監督の作品はもういいかな~と思っていたんですが、新作はデビュー作にも劣らない完成度でしたのでリクエストさせていただきました。
    余談ですが、現在日本では上原多香子の不倫が過去のどの騒動よりも酷いと話題になっていますが、こちらについての感想もお聞かせいただけたら幸いです。
    それではよろしくお願いいたします。