熟女が未成年に手を出して、暴走していく様子を描いたい官能ドラマ。ヒロインの恐ろしさに度肝を抜かれました。61点
罪と女王のあらすじ
二人の娘を持つアンネはやり手の弁護士。彼女は性犯罪の被害にあった未成年の女の子を弁護していた。
夫のペーターは、医者として成功していた。彼には前妻との間に17歳の息子グスタフがいた。グスタフはスウェーデンで母親の下で育ったが、ある日、ペーターと住むためにデンマークまでやってきた。
グスタフは問題児で学校を退学になったばかりだった。そこで父親の下で暮らし進路を考える計画だった。しかしグスタフはペーターたちと暮らしても、問題ばかり起こし、なかなか馴染めなかった。
そんな中、グスタフは徐々にアンネに心を開いていく。やがて二人は義理の息子と母親という関係を越え、男女の仲になっていく。
罪と女王のキャスト
- トリーヌ・ディルホム
- マグヌス・クレッペルマグヌス・クレッペル
- スティーヌ・ジルデンケルニ
- プレーベン・クレステンセン
罪と女王の感想と評価
メイ・エル・トーキー監督による、デンマーク発の官能サスペンスドラマ。既婚で子持ちの熟女が、夫の連れ子と関係を持ってしまう色気むんむん物語です。
ただの不倫ドラマではなく、近い関係の男女が一線を越えてしまうところや女のほうが男よりずっと年上という点においては、「美しい絵の崩壊」を彷彿とさせます。
ただ、、「美しい絵の崩壊」のナオミ・ワッツほど、ヒロインが美人ではなく、ちょっと色っぽいおばちゃんという感じなので、リアリティーはこっちのほうがあるかもしれません。
ヒロインは弁護士で普段未成年の案件をよく扱っているようですが、そんな彼女が未成年の義理の息子とやってしまう、というファンタジーストーリーで、ヒロインの暴走ぶりとモラル崩壊ぶりが見どころになっています。
また、ヒロインが結構な年齢なんですよね。50代後半ぐらいかなぁ。綺麗は綺麗なんだけど、10代の男の子が惚れるかといったらちょっときついんじゃないのかなぁというのが最初の印象でした。
早い話がおばちゃんなんですよ。おばちゃんは、ある日、義理の息子が恋人を家に連れてきては性行為を始めたのに興奮して欲望のスイッチをオンにしてしまいます。
そしてあろうことか突然鏡の前で裸になってポーズを取り出す、という恥ずかしい行動に出ます。そこから彼女の暴走はエスカレートしていき、水着になって池で義理の息子と泳ぎだし、イチャイチャし始めると、ボディータッチが増えていき、やがてバーに一緒に行っては自分からキスする始末でした。
そう、つまり弁護士で、二児の母親で、夫のいる身でありながら、自分から未成年の義理の息子に手を出したわけです。
向こうからガンガン来られて、仕方なく受け入れてしまったとかじゃないんですよね。その辺にヒロインの異常性を感じ、気持ち悪くなりました。
それに対し、義理の息子も息子でガリガリな体型をしていて悪そうな人相をしていて、性犯罪者みたいな風貌なので生理的に二人に嫌悪感を覚えましたね。
ところがしかしいざそんな二人が絡みだすと、吐き気よりも色気を感じるのが不思議でした。最初のベッドシーンはかなり本格的にやってますね。
さらに二人は一度関係を持つと、さかりのついた猿のようになっていき、危険を冒していきます。
未成年が調子に乗るのはまだ分かるんだけど、熟女のほうがあんなふうに見境なく性愛に狂うのはやばいですよね。家族にばれる経験性を想像できなくなってしまってる様子がかなり痛かったです。
そしてもちろんこの手の禁断の愛は必ず破滅がやってきます。二人はイチャイチャしているところを見られてしまい、それをきっかけに関係を断つというお約束の展開になっています。
ちょっと面白かったのが、旦那にバレて、自分の状況がやばくなったヒロインが逆切れし下りですね。義理の息子とやってないわよ。そんなことするわけないじゃない。あなた私を疑ってるわけ? そんな人と一緒に暮らして行けないから出て行くわ、といって議論をすり替えるわけです。
あの逆切れっぷりは、映画史に残る悪女ぶりでした。と同時に、うわあ、こういう逃げ方する奴いそうと思っては恐ろしくなりましたね。あれも弁護士のテクニックなんでしょうか。自分が責められたら、非難の矛先を変えるっていうね。
そして最後は、いつヒロインの秘密がバレるのか、というのが焦点になっていき、官能ドラマからのサスペンス的な方向転換がすさまじかったです。なんだろうね、このキモくて怖い映画は。
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