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【動画】ブラインド・マッサージは盲人の性を描く!ネタバレと感想

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盲目のマッサージ師たちによる治療院での生活をつづった群像劇。悲しげでちょっとエロティックな雰囲気をかもした芸術路線の中国映画です。60点(100点満点)

ブラインド・マッサージのあらすじ

幼少期に事故で視力を失ったシャオマー(ホアン・シュエン)は、シャー(チン・ハオ)が院長を務める南京のマッサージ店で働いていた。生まれつき目が見えないシャーは、美人のドゥ(メイ・ティン)のことが気になり、美というものに心をとらわれる。そんな中シャオマーは、駆け落ち同然で南京にやって来たワン(グオ・シャオドン)の恋人コン(チャン・レイ)への欲望が抑え切れなくなり……。

シネマトゥデイより

ブラインド・マッサージは考えさせられる映画!

パリ、ただよう花」や「二重生活」などで知られるロウ・イエ監督の作品。目の見えないマッサージ師たちがもがき苦しむ姿を描いた感傷的かつ悲観的な物語で、実際に盲人のキャストを多く起用しているリアリティーのある人間ドラマです。

舞台は、盲人のマッサージ師たちが運営する治療院。そこでは若い男女たちが同じ屋根の下で住み込みで働いています。

当然若者同士が一緒に生活していたら恋が芽生え、性的な願望を持つようになります。ところが盲人同士の職場では、他の人たちが何をしているのかが把握できないことも日常茶飯事。そんな状況を利用して彼らは仕事中でも積極的に異性にアプローチしていきます。

既婚者の女性を好きになり近づく青年、全盲になる前になんとか結婚しようと必死になる女、美しいと評判の職員に手を出そうとする院長など、治療院で働く労働者の様々な願望と苦悩が垣間見れるようなストーリーに仕上がっていました。

俳優たちの演技が良く、障害者の性を描いているのもいいですね。登場人物のセックスに対する向き合い方がストレートでいやらしさがなく、エロさはそれほどないけれど、人間味があって見ごたえがありました。

そもそも目が見えない人たちにとって「美しさ」や「魅力」とはなんなんだろうかといったことを考えさせられます。登場人物の一人にみんなから美しいとチヤホヤされる女性がいるんですが、本人は褒められても複雑な表情を浮かべます。

そもそも自分で確認できない顔の美しさを褒められたところで実感がないのか、あるいは外見でしか評価されないのは不本意といった心境なのでしょうか。

面白いのが彼女の美しさの評判を聞いて彼女に恋心を抱く院長の心理です。院長は「そんなに美しいっていうのは本当かい?その綺麗な顔を触らしてくれよ」といった感じで彼女を顔を触りに来るんですが、あれって顔の輪郭を触るだけで実際どれぐらい美醜が判断できるんですかね。

触りながら美しい顔を想像するのか、それとも感触が評価の対象となるのか、盲人の美的感覚もなかなか興味深いです。盲人の間ではデブがもてるとか、熟女がもてるとかってあったら面白いんだけど、やっぱり若い子がいいのかな?

一方で風俗嬢と恋仲になる盲人の青年のエピソードもなかなか面白かったです。最初は同僚に嫌々風俗店に連れて行かれたのにまんまとはまってしまい、毎回同じ女の子を指名していく、純粋さがなんともいえません。

青年と風俗嬢のように劇中、盲人と目の見える人のカップルが何組が登場してくるんですが、それもまた男女の関係性を考える上でとても興味深いですよね。

先日、飛行機に乗ったら隣に座ったカップルがちょうど盲人(女性)と健常者(男)のカップルで機内食を食べるときにも男のほうがわざわざ食事のメニュー目の見えない彼女に詳しく説明してあげているのを目撃してハっとしました。

「サラダにはトマトとレタスと玉ねぎが入っていてドレッシングはイタリアンだよ。それでオムレツにはベーコンが入ってて、デザートのケーキには生クリームとチョコレートが含まれているよ」

僕だったら「いいから食えよ」って言ってしまいそうなことでも彼はさも楽しそうにやるのでした。冷静に考えると、何を食べてるか分からないって怖いことですもんね。

窓の外を見ては彼女のために状況を細かく描写し、彼女が機内のトイレに行くときには当然ドアの前まで付いて行くし、文字通り相手の目となり足となってパートナーを快く支えている彼の姿を見ていると、「愛してるんだなぁ」と思わずにはいられません。

自分にそこまでの度量と他人への深い愛情が備わっているかといったら疑わしいもんですが、パートナーを支えることが当たり前といったスタンスで生きている人たちは見ていてなかなか美しいものです。

この映画でも様々なカップルのあり方を見ることができました。決していいエピソードばかりじゃないけど、こんな二人いいなあ、とちょっとでも思えたら、見た甲斐があったと言えるんじゃないでしょうか。

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