2013/03/26

トニー・マネロ(原題Tony Manero)

14点(100点満点)

ストーリー
ピノチェト軍事政権下のチリ。ラウルは「サタデーナイトフィーバー」の主人公トニー・マネロに異常なまでに傾倒し、自らをアイドルに重ねることでアイデンティティを見出そうとしている。しかし実際のラウルはバーでショーダンサーとして踊る、さえない50代の男。そんな彼は自分の空想ともいえる夢の実現のためなら手段を選ばず、愚行を重ねていく。

文句
NO」のパブロ・ラライン監督による変質者の奇怪な行動を追った問題作。笑えない、興奮しない、面白くない、の3拍子揃った不快な映画。だいいち、軍がそこら中で目を光らせている時代に、人殺しや盗みをいとも簡単にやり、なおかつ捕まらないでいられることがおかしい。50代になってもあれだけバカなことをする奴は、今までも当然バカだったはずで、そんな男を軍事政権下の政府がマークしていないはずがない。

もうひとつ、周囲の人間がなぜかラウルを尊敬しているかのような、恐れているかのような態度を取り続けているのがちょっとひっかかった。モノマネしか能のない中年男に一体何の権力があるというのだろうか? どうして周りが彼を持ち上げるのかが理解できない。

色々と文句は付きませんが一番この映画をつまらなくしたのは、病的にトニー・マネロに夢中になっている男がたいしてトニー・マネロの踊りや話し方をマスターしていないという点にあります。モノマネするにしても、セリフを覚えるにしても、たいしたレベルにまで達していないのにも関わらず、他人には異様にライバル心を燃やすという矛盾が痛い。日本のオタクだったらもっと本格的にやり込むんだけど、その辺がラテン系だなぁと。
ラウルは女癖も悪く、かといっていざやるときになると最後までやらなかったり、結局こいつの行動の全てがインポに基づいているものだといえますね。ラウルのようなインポ野郎は、なにをやっても不完全燃焼なんです。

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