「風に濡れた女」の感想とネタバレ

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風に濡れた女

若い男女が小さな田舎町で繰り広げるお馬鹿な性愛劇。コミカルな雰囲気のせいで、エロさがほとんど失われてしまっている日活ロマンポルノです。30点(100点満点)

あらすじ

都会から逃れ、世捨て人のように山小屋で生活する高介はある日、汐里という野性的な女と出会う。欲望に忠実な汐里を前にたじろぐ高介だったが、次第に彼女に翻弄(ほんろう)されていく。欲を捨てたと思ってきた高介だったが……。

シネマトゥデイより


文句

「どろろ」や「黄泉がえり」で知られる塩田明彦監督による、コメディーテイストのエロティック映画。「ジムノペディに乱れる」、「アンチポルノ」、「牝猫たち」、「ホワイトリリー」と並ぶ有名監督たちが参加しているロマンポルノ・リブート・プロジェクトの作品のひとつで、なんだそりゃ、という言葉しか出てこないような内容になっています。

全体的にぶっ飛んだドタバタコメディーのような雰囲気があり、セックスを笑いのネタにしている低俗さと安易さがありました。

ポルノを撮るなら、エロスを追及すればいいのに、セックスを笑いものにして逃げるという卑怯な手段が嫌いです。監督自身照れながら撮影しているような感じすらして、完成度はかなり低くなっています。

ある日、男が港で海を見ていたら、美人で色っぽい女が自転車で目の前を通り過ぎ、そのまま海に突っ込んで行きます。そしてびしょびしょの体のまま男の前で上半身裸になったかと思うと、大声でこう言います。

「ねえそこのおっさん、よかったら今晩泊めてもらえないかな」

なんだそりゃ。

話は一事が万事その調子で、登場人物たちの意味不明な行動と共に進んでいき、あまりのチープな男女の出会いとやり取りのを一部始終を見て笑ってあげるしかないです。

女は今さっき会ったばかりの男に肩車してもらったり、そうかと思うといきなり蹴りを入れたり、その奇異な行動は精神異常者か犯罪者のレベルで、いくら美人だからってあんな気持ち悪い女とやりたいと思う男なんていねえよっていう話なんですよ。

一方、リヤカーを引いて自給自足もどきの生活をしている主人公の男は女を断ち切った自分に酔いながら禁欲生活を送っていますが、あれよあれよという間に簡単に女とセックスしてしまう思想が強そうで、実はなんの信念も持っていない薄っぺらさが、さすがです。

笑えるのがリヤカー引いて生活している男がこんな綺麗な格好をしているところです。

風に濡れた女

普通リヤカーマンってだいたいこうなりますけどね。

監督的にはその辺のキャラクター設定は全部目をつぶるみたいで、とにかくいかにベッドシーンをふざけて撮るかに集中していたかのような気配すらありました。結局、一つ一つの設定や人物描写を適当にやってるから、どんなジャンルの映画を撮ってもまともな映画にならないんですよ。

風に濡れた女

唯一褒めるとしたら、女優たちのスタイルがいいところでしょうか。特にワイルドなヒロインを演じた間宮夕貴はスリムなのに胸もあるし、引き締まったエロエロな体をしています。あれで演技がもっとできたらなぁ。

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