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映画PKは笑えないし感動しないし差別的!ネタバレと感想

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pj

宇宙人と宗教問題と恋愛と友情を絡めた、ごちゃまぜ映画。ターミネーターとETをミックスしてコメディー風に仕上げたような内容で、真面目に見る作品ではないです。34点(100点満点)

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映画PKのあらすじ

留学先のベルギーで恋に破れ、祖国インドのテレビ局に勤務するジャグー(アヌシュカ・シャルマ)は、ある日黄色いヘルメットをかぶって大きなラジカセを持ち、さまざまな宗教の飾りを身に着け、チラシを配布する男(アーミル・カーン)と出会う。PKというその男は神様を探しているらしく、興味を持ったジャグーは彼を取材する。しかし、PKが語る話は途方もない内容で……。

シネマトゥディより

映画PKの感想

きっと、うまくいく」で知られるラージクマール・ヒラニのコメディードラマです。映像はきれいで、大勢のエキストラを起用し、かなりの予算が使っているのが分かる大作ですが、内容はお粗末で、薄っぺらい友情と愛と宗教の物語です。

インド映画にしては、宗教に切り込んでいったところや下ネタを取り入れたところなんかは斬新で挑発的な内容といっていいかもしれません。映像もきれいだし、インドの発達している場所ばかりをロケに選んでいるからか、まるで先進国を映しているようでした。

それに対し、ストーリーは幼稚で、笑いはしつこく、尺が長いのでエネルギーを吸い取られる映画です。

宇宙人PKが裸で地球に降り立つ、というところから物語はスタートします。はるか遠くの惑星から地球にリサーチするためにやって来たPKは、最初に出会った男にスペースシップのリモコンを盗まれ、迷子になってしまいます。リモコンを探すために大都市デリを訪れた彼はそこでTVレポーターのジャグーと知り合います。

デリの街をさまよい続けたPKは、彼のことを救うことができるのは神様だけだという言葉を信じて、インドに広がる全ての宗教を学びます。

やがてPKのリモコンを持っているのは、カリスマ教祖だということを知ると、PKはジャグーの力を借りて、カリスマ教祖と対決するディベート番組に出演し、世間に浸透する間違った宗教観を真っ向から否定する、、、というのが話しの流れです。

多少恋愛の要素も入っていますが、あくまでもジャグーとサルファラスのエピソードはおまけにすぎないでしょう。それよりも二人がインド人とパキスタン人、つまりヒンズー教徒とイスラム教徒であるという違う宗教を信仰していることにフォーカスが置かれています。

インドとパキスタンといえば、もともと一つの国だったのがインドがイギリスから独立したのを機に宗教観の違いから別々の道を進み、その後戦争や衝突を繰り返している歴史的にも因縁の関係にあります。

そんな両国間の男女の結婚が実際どれくらいあるのかは分かりませんが、本作では宗教を越えた愛を描くことで、宗教をめぐってインド・パキスタンのみならず世界各国の人々が憎しみ合っている状況を批判しているようでもありました。

どちらか一方がきれいごとを言うのでは偽善的になるので、ここでは宇宙人という世界の出来事を客観視できる絶好の第三者を登場させています。宇宙人は「お前たちの宗教感は間違っている」と断言します。なんでも「神様とコミュニケーションを取るために人々は間違った番号をダイヤルしてる」そうです。

確かにカリスマ宗教家は、成金で見るからにうさん臭く、インドだけじゃなく日本やほかの国にも同様のリーダーたちはたくさんいそうなものです。人々に恐怖を煽って、都合良く神様を信じさせ、その恩恵を受けてウハウハ言っている悪徳宗教家がタチが悪いのは今更言うまでもないです。

一方で、宗教差別に対する教訓を掲げたうえで、視聴者を感動させて金儲けをしている映画の主要キャストたちがほとんど肌の白いインド人で、黒い肌の人たちはみんなエキストラに回されているという人種差別もどうかと思いますけどね。

インド社会なんてアメリカよりも肌の色に敏感で、映画界がカースト制度の縮図のようになっているのが気持ち悪いです。神様がどうとか言う前にまずお前らの職場で差別撤廃しろよ、馬鹿共が! 暢気に歌って踊ってる場合じゃねえよ。

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